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硫黄島からの手紙

劇場公開日2006年12月9日

    硫黄島からの手紙 : インタビュー

    2006年12月15日更新

    アメリカ側から描いた「父親たちの星条旗」の原作者は、ライアン・フィリップが演じたジョン・ブラッドリーの実子ジェームズ・ブラッドリー。この映画を観て原作者として何を感じたのか? 来日した本人に話を聞いた。(聞き手:編集部)

    米軍にとって硫黄島攻略は絶対必須だった
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    「父親たちの星条旗」原作者
    ジェームズ・ブラッドリー インタビュー
    「クリント・イーストウッドだったら、正確な、間違いのない映画を作るだろうと思いました」

    ――素晴らしい映画でした。観た後の率直な感想を教えてください。

    本作は星条旗掲揚者たちによる物語
    本作は星条旗掲揚者たちによる物語

    「とても丁寧に作り込んであると同時に、非常に創造的な作品だと思いました。監督のクリント・イーストウッドは76歳の老人ですが、この作品には25歳の若いフィルムメイカーがインディペンデント映画を作ったかのようなクリエイティビティー(創造力)がありました。そして、彼はジャズ・ミュージシャンでもありますが、映画作りにおいてもジャズのように、シナリオや環境に縛られない自由な作り方をするんです」

    ――ポール・ハギスによる脚本を読んだ後、その脚本の出来が良すぎて「私は脚本家にはなれない」と周囲にこぼしたそうですが。

    「脚本を書くという仕事と、私のようにドキュメンタリーとして文章を書くことは、まったく異なる仕事だということが分かりましたね。そして、彼らの脚本を読んだとき、私は脚本家になることは完全に無理だと感じました。例えば、私は日本の素晴らしい料理、ディナーを楽しむことは出来ますが、その素晴らしい料理を作るのには、また異なる才能が必要だということですね」

    ――シナリオのどこに感心しましたか?

    「ストラクチャー(構造)についてですが、『父親たちの星条旗』では、フラッシュバック(回想)が、フラッシュ・フォワード、フラッシュ・アップといった具合に、多方向に向かって使われています。これはまるで音楽のようでしたね。次のシーンがどこにいくかわからないような自由な感じで、それこそ、ジャズ・ミュージックのようでした」

    ――最初にクリント・イーストウッドから電話があったときは、どう思いました?

    画像3

    「それは、ミスター・トヨタが、『あなたのカスタムメイドの車を作りますよ』と言ってきた感じだよ(笑)。それに対しては『そうですか』としか言えないよね。『何かお手伝いをしましょうか?』などと言っても仕方ないしね(笑)。私は(映画の)神様と話していたんだから(笑)。とてもラッキーだと思いましたよ。クリント・イーストウッドだったら良い仕事をするだろうし、正確な、間違いのない映画を作るだろうと思いましたから。もっともこのストーリーは、私の書いたストーリーというよりも、6人の星条旗掲揚者たちによるストーリーだと思っていますけどね」

    ――この映画は、今までの戦争映画のイノセンス(=無垢)を取り払ってしまったように見受けられましたが。

    「確かに。この映画では戦争を見る視線がシンプルで、正直だと思いますね」

    ――そして、あなたの書いた原作よりも、映画のほうがより政府に対しての視線が辛辣でしたね。

    「私の作品の場合は読み終えるのに20時間くらいかかると思います。つまりストーリーを語るのに20時間分あるわけです。ですが、クリントの映画の場合は2時間強しかありません。そういったことで、ストーリーが凝縮されて、権力者に対しての視線が冷たいと感じたかもしれませんね。また、とても面白いのは、軍隊が「行け! 行け! 行け!」と掛け声を掛けると、国民は『おお! 愛国的だ!』と応援気味になりますが、政治家が『今度は、金を稼げ!』となると、国民は『おお、それは酷い』となるんです。どちらも戦争に参加して戦っているにもかかわらずです。現実では、政府が戦費を稼ぐのは問題ではなく、アイラ・ヘイズに代表される兵士たちが戦争の後遺症で苦しんでいたということが問題だったのです」

    インタビュー2 ~アダム・ビーチ インタビュー

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    生き残る力と黙祷する礼節

    太平洋戦争で最も多くの血が流された硫黄島の戦いを、クリント・イーストウッド監督が日米双方の視点から描くことによって、06年映画界を代表する画期的なイベントとなった史上初の2部作「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」。この2部作につい...

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