プリティ・ヘレン
劇場公開日:2006年3月4日

解説・あらすじ
敏腕モデルエージェントのヘレンはプライベートでも気ままなシングルライフを満喫中。そんなある日、姉夫婦が交通事故で他界。姉の遺志によると、残された子供たちをヘレンに任せたいという。ヘレンは生意気な3人の子供相手に悪戦苦闘することになるが……。ケイト・ハドソンが本当の幸せや自分の生きる道を見つけていくヘレンをキュートに演じている。
2004年製作/119分/アメリカ
原題または英題:Raising Helen
配給:ギャガ・コミュニケーションズ、アニープラネット
劇場公開日:2006年3月4日
スタッフ・キャスト
- 監督
- ゲイリー・マーシャル
- 製作総指揮
- マリオ・イスコビッチ
- エレン・H・シュワルツ
- 製作
- アショク・アムリトラジ
- デビッド・ホバーマン
- 原作
- ベス・リガッツィオ
- パトリック・J・クリフトン
- 脚本
- ジャック・アミエル
- マイケル・ベグラー
- 撮影
- チャールズ・ミンスキー
- 音楽
- ジョン・デブニー
- 美術
- スティーブ・J・ジョーダン
プリティ・ヘレン の関連作を観る
映画レビュー
3.0まあ余談なんだが
昔だが、兄がこんな話をした。
兄は地方とはいえ中核都市に住んでいて、そこに都市にあるゆうめいな高級レストランの分店が出店した。で、新しもの好きの兄は、奥さんの誕生日にかこつけてそこを利用したのだった。レストラン側にも(妻の)誕生日が伝えてあったので、デザートのタイミングでウェイターがオペラチックな抑揚でバースデーソングを歌った、とのことである。「恥ずかしかった」とつけ加えた。
けっきょく、その話は、レストランでバースデーソングを歌われ恥ずかしかった──というものであって、レストランの味やサービスやエクステリア等々に関する話は一切無かった。ただし、それを見ても聞いてもいないわたしも、やはり恥ずかしくなった。
アメリカのレストランでお客さんのためにバースデーソングを歌うのは、そこがホスピタリティーの大国だから、も無論あるにせよ、そもそも彼らがアメリカ人だからである。
日本のレストランで日本人ウェイターが日本人客の誕生日を祝うのに、英語でバースデーソングを歌うのは、無茶苦茶に勘違いな歓待、拷問にひとしい饗応であると、わたしは信じている。
かつて都市部では、アメリカのフードビジネスの教養をまとった、「にわか外国かぶれ」のオーナーが、そこで働くウェイターやウェイトレスに、ホスピタリティーの精神と、誕生日にバースデーソングを歌う必要性を力説していた。ことがあった。
昔は、外遊してきたオーナーが「外国のやり方」を、日本人客に見せびらかしたいと思っている──みたいな飲食店が、けっこうあった。のである。
アメリカにはバースデーソングを歌ってくれる陽気な給仕がいる。
それは日常としてYouTube等でも多数見られると思うが、この映画では、末娘の大事にしているカバのぬいぐるみ(!)の為に、イケてるウェイターがハッピーバースデーを歌うシーンがある。超絶に上手く、かつヒップホップのアレンジで、聞いていて楽しかった。
店側に誕生日を祝ってもらうならば、それが上手いことにくわえ、聞いていて楽しいことが絶対の条件である。はずだ
せっかくの大枚をはたいた食事中に「聞いていて恥ずかしい」ような歌を、要求したワケでもないのに歌われて、その恥ずかしさにじっと耐える、という不快さは、その料理の対価と同等か、それ以上の損害賠償を請求し得る、と、わたしは思った。
本作を見返して兄の話をまた思い出した──という話。
ケイトハドソンもすでに古い名前になったが、かつてのゴールディーホーンのようなコメディエンヌで00年代に人気があった。よく思うのだが、顔もゴールディー・ホーンに似ている。
「RAISING HELEN」(邦題プリティーヘレン)はケイトハドソン扮するところのキャリアウーマンが、事故死した姉の三人の子供を引き取って育てるという家庭悲喜劇で、当時ヒットメイカーのGarry Marshallが監督し興行も振るったが出来はまあまあ。
邦題がプリティーヘレンなのはプリティウーマンの監督だから。知っての通り、邦題が柳の下を狙うばあい、内容も意味もさしおいて近似させる。
3.0子育て奮闘記
原題はRaising Helen、ヘレンの成長でしょうか、「プリティ・ウーマン」ヒット以降、ゲーリーマーシャル作品の邦題にはお約束のようにプリティがついてしまいますね。
・プリティ・ウーマン Pretty Woman (1990)監督
・プリティ・リーグ A League of Their Own (1992年)出演
・プリティ・ブライド Runaway Bride (1999)監督
・プリティ・プリンセス The Princess Diaries (2001)監督
・プリティ・ヘレン Raising Helen (2004)監督
主人公のヘレンにはリンゼイとジェニーの姉がいる、幼いころに母親を亡くしたので姉のジェニーが母親代わりになってヘレンを育ててくれた経緯があります。
出だしは「プラダを着た悪魔」風にバリバリのファッションモデルエージェントのヘレンが描かれるがリンゼイ夫婦が突然の事故死、姉の遺言で3人の子供たちを育てる羽目になり生活は一変、職まで失い、慣れない子育てに悪戦苦闘の日々。既に子持ちのジェニー姉さんは筋金入りの母親気質、なのに自由奔放に生きるヘレンが選ばれるのは実に不可解、その訳は最後の方で明かされます。
主演のケイト・ハドソンは名コメディアンヌのゴールディ・ホーンの娘さん、ラブコメは上手です、表情豊かで喜怒哀楽が多少オーバーでも嫌味にならないのは血筋でしょうかね。
プロットは既定路線、出てくるひとはほぼ善い人ばかりなのでドラマ通には刺激がなくて物足りないでしょう。
それでも「子を持って知る親の恩」の格言ではありませんがヘレンと対照的な性格、無粋なジェニー姉さんの素晴らしさがジーンときます、「ニューイヤーズ・イブ」などハートフル・コメディの名匠ゲーリーマーシャルさんならではの人間描写は決して浅くはありません。
同じヘレンでもヘレン・ミレンさんはチョイ役ながら打って付け、中古車会社のヘクター・エリゾンドさんはゲーリーマーシャル映画に欠かせない常連、「リトルミスサンシャイン」で大ブレークしたアビゲイル・ブレスリンちゃんも流石、名子役、お騒がせパリス・ヒルトンも子犬を抱いて出演とバラエティ豊か、御用とお急ぎの無いご婦人方はご覧になっては如何でしょう。
映画.com注目特集
3月21日更新
【衝撃の問題作】なぜ世界は本作に熱狂する?この村は人を喰ってる――“絶対的支持”の理由を解説
提供:ディズニー
【ラスト5分の破壊力】そして“観たことないシーン”のゲリラ豪雨に、感動を超えてもはや放心状態――
提供:東和ピクチャーズ
【あまりにオススメされるので、シリーズ未見だけど観てみた】結果は…ハマるまでのリアルドキュメント
提供:ツインエンジン【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI注目作品ランキング
1
ウィキッド ふたりの魔女劇場公開日 2025年3月7日
2
35年目のラブレター劇場公開日 2025年3月7日
3
映画ドラえもん のび太の絵世界物語劇場公開日 2025年3月7日
4
お嬢と番犬くん劇場公開日 2025年3月14日
5
ロングレッグス劇場公開日 2025年3月14日
映画ニュースアクセスランキング
- 昨日
- 先週
1
養女に迎えた7歳の少女の“正体”は、本当に成人女性なのか? 全米を騒がせた実話を基にした衝撃作、配信開始2025年3月20日 09:00
2
実写「白雪姫」“7人のこびと”おとぼけ役は風間俊介「願いが叶いました」2025年3月20日 07:00
3
WEST.主演映画「裏社員。スパイやらせてもろてます」に恒松祐里が出演! 全編関西弁でヒロイン役に挑戦2025年3月20日 12:00
4
【インタビュー】柳楽優弥×笠松将「ガンニバル」完結編を“3つのキーワード”で語り尽くす2025年3月20日 11:00
5
高橋文哉&西野七瀬にもたらした、瀬々敬久監督からの大きな財産【「少年と犬」インタビュー】2025年3月20日 12:00
1
ニコラス・ケイジの変貌ぶりがヤバすぎて主演女優の心拍数が「76→170」に跳ね上がる「一生忘れない」2025年3月11日 18:00
2
櫻井翔×北川景子「映画 謎解きはディナーのあとで」3月29日に放送2025年3月14日 16:00
3
「日曜アニメ劇場」3月16、23日に「宇宙戦艦ヤマト2199」劇場版2作を放送 30日は「ルパン三世VSキャッツ・アイ」2025年3月14日 18:00
4
【閲覧注意】台湾ホラー「ガラ」5月9日公開決定! 衝撃の日本版ビジュアル&予告編&場面写真を一挙公開2025年3月10日 08:00
5
【第48回日本アカデミー賞】最優秀作品賞は「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督&山口馬木也が涙2025年3月14日 22:55