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プリティ・ヘレン

劇場公開日:

    解説・あらすじ

    敏腕モデルエージェントのヘレンはプライベートでも気ままなシングルライフを満喫中。そんなある日、姉夫婦が交通事故で他界。姉の遺志によると、残された子供たちをヘレンに任せたいという。ヘレンは生意気な3人の子供相手に悪戦苦闘することになるが……。ケイト・ハドソンが本当の幸せや自分の生きる道を見つけていくヘレンをキュートに演じている。

    2004年製作/119分/アメリカ
    原題または英題:Raising Helen
    配給:ギャガ・コミュニケーションズ、アニープラネット
    劇場公開日:2006年3月4日

    スタッフ・キャスト

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    映画レビュー

    3.0まあ余談なんだが

    2021年7月8日
    PCから投稿

    昔だが、兄がこんな話をした。

    兄は地方とはいえ中核都市に住んでいて、そこに都市にあるゆうめいな高級レストランの分店が出店した。で、新しもの好きの兄は、奥さんの誕生日にかこつけてそこを利用したのだった。レストラン側にも(妻の)誕生日が伝えてあったので、デザートのタイミングでウェイターがオペラチックな抑揚でバースデーソングを歌った、とのことである。「恥ずかしかった」とつけ加えた。

    けっきょく、その話は、レストランでバースデーソングを歌われ恥ずかしかった──というものであって、レストランの味やサービスやエクステリア等々に関する話は一切無かった。ただし、それを見ても聞いてもいないわたしも、やはり恥ずかしくなった。

    アメリカのレストランでお客さんのためにバースデーソングを歌うのは、そこがホスピタリティーの大国だから、も無論あるにせよ、そもそも彼らがアメリカ人だからである。

    日本のレストランで日本人ウェイターが日本人客の誕生日を祝うのに、英語でバースデーソングを歌うのは、無茶苦茶に勘違いな歓待、拷問にひとしい饗応であると、わたしは信じている。

    かつて都市部では、アメリカのフードビジネスの教養をまとった、「にわか外国かぶれ」のオーナーが、そこで働くウェイターやウェイトレスに、ホスピタリティーの精神と、誕生日にバースデーソングを歌う必要性を力説していた。ことがあった。

    昔は、外遊してきたオーナーが「外国のやり方」を、日本人客に見せびらかしたいと思っている──みたいな飲食店が、けっこうあった。のである。

    アメリカにはバースデーソングを歌ってくれる陽気な給仕がいる。
    それは日常としてYouTube等でも多数見られると思うが、この映画では、末娘の大事にしているカバのぬいぐるみ(!)の為に、イケてるウェイターがハッピーバースデーを歌うシーンがある。超絶に上手く、かつヒップホップのアレンジで、聞いていて楽しかった。

    店側に誕生日を祝ってもらうならば、それが上手いことにくわえ、聞いていて楽しいことが絶対の条件である。はずだ

    せっかくの大枚をはたいた食事中に「聞いていて恥ずかしい」ような歌を、要求したワケでもないのに歌われて、その恥ずかしさにじっと耐える、という不快さは、その料理の対価と同等か、それ以上の損害賠償を請求し得る、と、わたしは思った。

    本作を見返して兄の話をまた思い出した──という話。

    ケイトハドソンもすでに古い名前になったが、かつてのゴールディーホーンのようなコメディエンヌで00年代に人気があった。よく思うのだが、顔もゴールディー・ホーンに似ている。

    「RAISING HELEN」(邦題プリティーヘレン)はケイトハドソン扮するところのキャリアウーマンが、事故死した姉の三人の子供を引き取って育てるという家庭悲喜劇で、当時ヒットメイカーのGarry Marshallが監督し興行も振るったが出来はまあまあ。

    邦題がプリティーヘレンなのはプリティウーマンの監督だから。知っての通り、邦題が柳の下を狙うばあい、内容も意味もさしおいて近似させる。

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    共感した!1件)
    津次郎

    3.0子育て奮闘記

    2021年1月15日
    PCから投稿
    鑑賞方法:DVD/BD
    ネタバレ!クリックして本文を読む

    原題はRaising Helen、ヘレンの成長でしょうか、「プリティ・ウーマン」ヒット以降、ゲーリーマーシャル作品の邦題にはお約束のようにプリティがついてしまいますね。
    ・プリティ・ウーマン Pretty Woman (1990)監督
    ・プリティ・リーグ A League of Their Own (1992年)出演
    ・プリティ・ブライド Runaway Bride (1999)監督
    ・プリティ・プリンセス The Princess Diaries (2001)監督
    ・プリティ・ヘレン Raising Helen (2004)監督
    主人公のヘレンにはリンゼイとジェニーの姉がいる、幼いころに母親を亡くしたので姉のジェニーが母親代わりになってヘレンを育ててくれた経緯があります。
    出だしは「プラダを着た悪魔」風にバリバリのファッションモデルエージェントのヘレンが描かれるがリンゼイ夫婦が突然の事故死、姉の遺言で3人の子供たちを育てる羽目になり生活は一変、職まで失い、慣れない子育てに悪戦苦闘の日々。既に子持ちのジェニー姉さんは筋金入りの母親気質、なのに自由奔放に生きるヘレンが選ばれるのは実に不可解、その訳は最後の方で明かされます。
    主演のケイト・ハドソンは名コメディアンヌのゴールディ・ホーンの娘さん、ラブコメは上手です、表情豊かで喜怒哀楽が多少オーバーでも嫌味にならないのは血筋でしょうかね。
    プロットは既定路線、出てくるひとはほぼ善い人ばかりなのでドラマ通には刺激がなくて物足りないでしょう。
    それでも「子を持って知る親の恩」の格言ではありませんがヘレンと対照的な性格、無粋なジェニー姉さんの素晴らしさがジーンときます、「ニューイヤーズ・イブ」などハートフル・コメディの名匠ゲーリーマーシャルさんならではの人間描写は決して浅くはありません。
    同じヘレンでもヘレン・ミレンさんはチョイ役ながら打って付け、中古車会社のヘクター・エリゾンドさんはゲーリーマーシャル映画に欠かせない常連、「リトルミスサンシャイン」で大ブレークしたアビゲイル・ブレスリンちゃんも流石、名子役、お騒がせパリス・ヒルトンも子犬を抱いて出演とバラエティ豊か、御用とお急ぎの無いご婦人方はご覧になっては如何でしょう。

    odeonza

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