劇場公開日:1986年11月22日
解説・あらすじ
ジム・ジャームッシュの監督第3作。商業デビュー作「ストレンジャー・ザン・パラダイス」に続いてのタッグとなった常連ジョン・ルーリー、ジャームッシュが敬愛するミュージシャンのトム・ウェイツ、そしてイタリアの喜劇俳優ロベルト・ベニーニを迎えて描いた。刑務所で同房になった3人の男が奇妙な友情で結ばれ、偶然見つけた抜け穴から脱獄に成功する。彼らが外の世界で行く当てもない旅を繰り広げ、やがてそれぞれの道を歩み始めるまでを独特のユーモアで描く。トム・ウェイツが音楽も担当。ロビー・ミュラーによるモノクロ撮影も見どころ。
1986年製作/107分/G/アメリカ・西ドイツ合作
原題または英題:Down by Law
配給:フランス映画社
劇場公開日:1986年11月22日
スタッフ・キャスト
受賞歴
第39回 カンヌ国際映画祭(1986年)
出品
コンペティション部門 | |
---|---|
出品作品 | ジム・ジャームッシュ |
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フォトギャラリー
映画レビュー
3.5退屈ではなかった。
ジム・ジャームッシュ監督の映画って、何も起こらないというか、平凡とは違うけど普通の日常を描くのが上手な監督だと思ってました。パターソンとか。
あまりに物静かだから、今までの鑑賞作品はどれも全てピンとこなかったし、今回もまぁまぁまぁ...なんて見始めたけどこれは良かったです。
監督常連のトム・ウェイツがやはりいいですね。中盤からのやかましいイタリア人登場とか、ラストの感じとか。好きです。自分の見る監督作品の順番がよくなかったのかも。
パターソン→DEAD DON'T DIE→gimmie danger→ナイト・オン・ザ・プラネット...。先にこれ見てりゃ良かった。
変な偏見持たずに済んだのかもしれない。
〜劇終〜
3.5ザックにジャック 〜 僕の友達
片言の英語しか話せないイタリア人のロベルトをロベルト・ベニーニが軽妙に演じる。彼の恋人となるニコレッタを、愛妻のニコレッタ・ブラスキが演じる。
DJ ザックをトム・ウェイツが、チンピラのジャックをジョン・ルーリーが演じる。二人の目の表情、間になんとも言えない味わいが。
ーバズ・オフ!( 消えな! )
BS松竹東急を録画にて鑑賞 (字幕)
5.0人生の三叉路で、ふと思い出すダチ公のこと。
ダウン・バイ・ロー
さて、
いきなりお尋ねしますが
「スマホの【住所録】を消去すること」、
これ、あなたにも経験があるでしょう。
一時お付き合いはあったけれど、引っ越しや転勤や退職で、その相手とは別れて何となく日数も過ぎ、
「もうこの先やり取りをする事もまずないだろうな」と、その人の名前や電話番号を削除するときの あの得も言われぬ気持ち。
「えいッ」
「サヨナラ」、あるいは
「ありがとうございました」。
もしくは
「消えろ」とつぶやき、
その人を切って消去してしまう人差し指の、あの一瞬の迷いと ためらい、痛み、冷たさ、残酷さ、ね。
行為的に抹殺的な。
あなたはいつ、どんなタイミングで“そのボタン”に手を掛けておられますか?
・・・・・・・・・・・・・
ジャック、
ザック、
ボブ。
ふとしたきっかけで、人生のひと時を一緒に過ごし、そしてまたそれぞれの道を別れていった3人の男の物語。
「ダウン・バイ・ロー」とは、刑務所用語のスラングで、“自分が踏み台になって友達を助けて脱獄させる行為”から派生し、「親しい兄弟のような間柄」を指すらしいです。
同房 相憐れむ。
闖入者ボブを迎えて、それまでダンマリだった室内の雰囲気は変わっていきます。
やはり「殺し」は、仲間内でも一目置かれるんですね(笑)
OPP
「オアリンズ・パリッシュ・プリズン」は、ニューオーリンズの刑務所。
アメリカ国内でも悪名高い刑務所で、ムショ内での受刑者たちへ扱いがたいへん悪いようだ。
受刑者の所内での死亡率が高い事でも知られている。
救急搬送の救急車の出入りも多く、
またハリケーンの時には職員たちが我れ先にと職場放棄して避難してしまったので 、収監者たちは取り残されて、水没したOPPで“行方不明扱い”にされた人数のこともWikipediaには書いてあった。
ゆえに「10指に数えられる刑務所」とのこと。シンシン=シンシナティ刑務所と並んで裏社会ではその名が恐れられている闇の世界というわけ。
日本では名刑=めいけい=が特に有名ですよね。
・・・・・・・・・・・・・
とにかくイタリー男は喋る。
炭片で壁に窓を描く。
映画や母親のことを喋る。
メモ帳に記念しておくべき言葉や人物のことを大切に書いている。
3人はたまたまムショで出会い、
共に臭いメシを喰い、
トランプに興じ、
脱獄して危機を共にし、
ケンカや仲たがいもし、
そして分かれ道でそれぞれの道へとサヨナラして行った。
この「人生の縮図」を、ジム・ジャームッシュは「これ、君にもあることだろ?」と可笑しみとペーソスを込めて見せてくれている。
「スマホのアドレス帳」を眺めていると、ふと僕も、昔のダチを思い出すんだ。
20年も前の人間=1ヶ月も経たずに辞めてしまったその新人くんが、いったいどういう訳だか(!) 間違い電話の着信を残してくれてあったり、
Instagram で (とうに切れていても不思議じゃないのに)、 まだ僕のことを永く保存してくれているらしいことが判る ― そんな遠くの街の不思議なダチ公がいたり・・
白黒のスクリーンが良いんですよ。
この映画を観る人間をも、それぞれの旧知に、そしてそれぞれの過去に誘います。
簡単には切ったりできやしない記憶の中の人々。そして出会いの数々。
監督のジャームッシュは、
ふと、そうした人生の機微をイジってくれる、変わった男だ。
人間の心の隙間にカメラを当ててくれる独特のセンスの持ち主なんだ。
・ ・
2023年。今年ももうすぐ終わりです。
誰に年賀状を出し、あるいは今年から誰に年賀状を出さないことにするか・・
逡巡する季節ですね。
ましてや、僕なんかのことを「ダウン・バイ・ロー」と呼んでくれる人がいるならば。
·
3.0ヘンテコ3人組
話のあらすじから普通は見せ場にする場面を取っ払って他の映画の画面には入らない間のシーンを延々淡々と繋げていく感じ。ふわ〜っと肩の力を抜いて見たけど次の展開迄の尺が長いので基本のあらすじは知ってから見といてマジで良かったなと。この時間の流れかたを知らずに見ると起承転結を求めてしまってとても焦れると思う。
でもその分登場人物の人間味が、沁みます。
あの監獄での時間も外に出たくてしょうがなくなる気持ちが分かる。ボブが入ってからのかけ合いからは、あんなにしょうもない男だなと思って見ていたザックとジャックにも愛着が湧いてきて不思議です。
ユーモアと行動力がくさくさした人生も楽しむ秘訣かなと思わせてくれました。そして実は有能なボブほんと面白い。あれはウサギだけでなく人にも一撃必殺かましててもおかしくない。8番ボールはホラじゃない気がしてきた。
三者三様に前途多難な3人に乾杯!
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