劇場公開日:2025年5月2日
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解説・あらすじ
巨匠フランシス・F・コッポラを父に持つソフィア・コッポラが、1999年に手がけた長編監督デビュー作。アメリカの小説家ジェフリー・ユージェニデスによる長編「ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹」を原作に、危うさを秘めた思春期の少女たちの感情のゆらめきを、みずみずしい映像美で描く。
1970年代、アメリカ郊外の町。リズボン家には13歳から17歳までの年子の5人姉妹がおり、近所の少年たちは彼女たちに憧れを抱いていた。ヘビトンボが舞う6月のある日、末娘セシリアが自殺未遂を起こす。数日後、一家はセシリアを励ますためホームパーティを開くが、その最中に彼女は窓から身を投げてしまい……。
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」で注目されたキルステン・ダンストが四女ラックス、ジェームズ・ウッズとキャスリーン・ターナーが姉妹の両親を演じた。フランスのエレクトロニックデュオ「AIR」が音楽を担当。2025年5月、「12ヶ月のシネマリレー 2024-2025」にて4Kレストア版が公開。
1999年製作/98分/アメリカ
原題または英題:The Virgin Suicides
配給:東北新社
劇場公開日:2025年5月2日
その他の公開日:2000年4月22日(日本初公開)
原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ソフィア・コッポラ
- 製作
- フランシス・フォード・コッポラ
- ジュリー・コスタンゾ
- ダン・ハルステッド
- クリス・ハンレイ
- 製作総指揮
- フレッド・フックス
- ウィリ・バール
- 原作
- ジェフリー・ユージェニデス
- 脚本
- ソフィア・コッポラ
- 撮影
- エドワード・ラックマン
- 美術
- ヤスナ・ステファノビック
- 衣装
- ナンシー・スタイナー
- 編集
- メリッサ・ケント
- ジェームズ・ライオンズ
- 音楽
- AIR
- ナレーション
- ジョバンニ・リビシ
- キャスティング
- リンダ・フィリップス=パロ
- ロバート・マッギー
- ジョン・バカン
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映画評論
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映画レビュー
3.5【”誰も5姉妹の少女から大人の女に変わる微妙で繊細な心情に気付かなかった。”男の子達の子供っぽさや、5人姉妹の両親の過保護過ぎる姿が惹き起こした悲劇をセンスある音楽と映像で映し出した作品。】
■美しいリズボン家の5人姉妹。
彼女たちの厳格な母親は、この宝たちを世俗から守ろうと必死になっていた。
そんなある日、13歳のセシリアが手首を切って自殺を図る。
何とか一命を取り止めるが、精神科医は抑圧された生活が自殺の原因だと診断を下し、彼女は再び命を絶つ。
そして、残り4人も・・。
◆感想
・結末の悲惨さにしては、映像の美しさ、音楽のセンスの良さが光る作品。その後のソフィア・コッポラの作風の一端が伺える。
・登場人物の中でも、14歳のラックス・リスボンを演じたキルスティン・ダンストの妖艶さは、少女ではない。 最早、一人の若き女性である。
それに比して、彼女を落とそうとしたトリップ(ジョシュ・ハートネット)の幼稚さが目立つ。
マア、男の子と女の子の精神的成熟度合いのスピードの違いは、医学的にも証明されているけれど。
<今作は、物語の展開の軽快さと、ラストの重さのアンバランスが不可思議な余韻を醸し出す作品である。>
4.0わかっていないことしかわからない
「僕たちは彼女たちのことをなにもわかっていなかった」
ということだけでもわかってよかった。
彼女たちもだれかにわかってほしかったではないだろうし、むしろわかった顔するやつ全員鼻で笑っている感じ。
いっしょに望遠鏡をのぞき、いっしょに家宅侵入する男の子たちと、それぞれの方法でそれぞれの場所で死を選ぶ女の子たち。
刹那的な少女時代の美しさや儚さや無垢さや凶々しさに結びつけて考えたくなるけど、それもものすごく野暮なことなんだろうなとおもった。
3.5ガーリームービーと言えばコレ
パリ五輪閉会式でエールがフェニックスとplayground love演ってて懐かしくなって再鑑賞
映画館で観た'00当時はお洒落な映像と真っ暗なストーリーのチグハグさに(わっかんねー)と頭抱えつつ選曲がツボでサントラCD鬼リピしてた
今観るとキルスティン・ダンストのための作品ですね
ジョシュ・ハートネットの髪型は時代とは言え変で何で奴がモテるのか
1.5惨憺たる出来のデビュー作
ソフィア・コッポラは『ロスト・イン・トランスレーション』や『SOMEWHERE』が割と気に入っていたので初期作品も見ておこうと思い鑑賞。同じ監督が撮ったとは思えないほど不快だった。
とにかく映像が酷い。当時のアメリカ映画にお決まりの文法をバカ正直にそのまま流用しているだけな印象を受ける。ショットはポップネスのためだけに好き勝手切り刻まれ、並べ立てられているため、余韻が生じる余地すらない。物語のほうは明らかにある程度の余韻を必要としているにもかかわらず、だ。かといってジョン・ウォーターズが『シリアル・ママ』でやったような、当時のアメリカ映画のポップな文法を愚直に模倣することで物語の奇形性を逆説的に強調するといった策略性や批評性も感じられない。単に映像と物語の波長が合っていないだけ。
監督の父親でありアメリカ映画界の大巨匠であるフランシス・フォード・コッポラは叙事詩的な(つまり第三者視点からの「観察」に徹した)大作を数多く撮り上げている。そこではロングショット/長回しが基調を成していた。一方でソフィア・コッポラはきわめて個人的な(登場人物の内面の「生成」に徹した)どちらかといえば地味な作風を得意とする。彼女は父親の作風とその文法との単純な対比関係から、さして考えもせずにクローズアップ/モンタージュという安易な対立軸を採用しただけなのではないか、と邪推してしまう。
本作のちぐはぐさ(映像と物語の乖離)についてソフィア・コッポラ自身も自覚的であったようで、以後の作品からは本作のような軽率なアメリカ映画っぽさは消えている。その結果、父親と同じようなロングショット/長回しの文法に寄ってしまったことはある種の因果というか運命というか。
物語そのものに関していえばいつも通りのソフィア・コッポラという感じ。生死の境界線上をうつらうつらと彷徨う少女たちの姿は『ロスト~』のシャーロットや『SOMEWHERE』のジョニーに重なり合う。それゆえ映像とのミスマッチが一層腹立たしい。
死にたい理由を周囲に種明かしすることなく死んでいった少女たちを「男に消費されない女」の象徴としてウーマンリブの文脈で称揚することもできなくはないが、それにしては男たちの身勝手なエモーショナリズムに対する批判が足りない。「オレたちバカだったよな・・・」と思い出に浸る男たちを眼差すカメラはむしろ同情的でさえある。
ラストのパーティーシーンでプールに飛び込んだ青年が「俺は悩める10代なんだ!」と喚き散らしたことからもわかるように、やはり本作の主眼も『ロスト~』や『SOMEWHERE』と同じく「内面の空虚さに悩む個々人の描出」なんじゃないか。少女たちは死にたい理由を周囲に言いふらさなかったのではなく、言いふらすほどの理由がなかったのだと思う。
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