スチームボーイ
劇場公開日:2004年7月17日
解説・あらすじ
1988年の「AKIRA」で世界に日本のアニメーションを知らしめた大友克洋が、製作期間9年、製作費24億円、作画枚数18万枚で描く空想冒険活劇。舞台は19世紀半ば、栄華を誇る大英帝国。発明と機械いじりの好きな13歳の少年レイは、祖父と父が開発した世紀の発明“スチームボール”をめぐる陰謀に巻き込まれていく。実際の19世紀英国の風景や建築物に基づく緻密な美術、錆びた鉄や蒸気のゆらぎなどの“質感”の描写にも要注目。
2004年製作/126分/日本
配給:東宝
劇場公開日:2004年7月17日
スタッフ・声優・キャスト
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映画評論
知恵と勇気と科学の熱血空想冒険活劇
産業革命が始まっておよそ1世紀、世界に冠たる大英帝国の帝都ロンドンで、第1会万国博覧会が今まさに開かれようとしている19世紀半ば。その開催を目前にして、発明一家スチム家の祖父と父が開発した究極の蒸気エネルギー源"スチームボール"――この世紀の大発明が"お...
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映画レビュー
1.0何もかもが中途半端で、やりたい事や見せたい気持ちの衝動が空回りしている駄作。
「産業革命時代のロンドン」というリアルな世界設定と、「空想冒険活劇」としてのファンタジー要素のバランス配分がどっちつかずで中途半端。
すべてのメカのメイン動力に蒸気機関と言う「縛り」があるせいで、どうしても良い意味での派手なアクションにならず、全体的に"こじんまり"としてしまっている等、とにかく全体的にハジけ切れていないと言うか、ノリ切れていないと言うか、演出にも、メカデザインにも、ワクワクさせられたり、驚かされるモノがほとんど見当たらない。それに加え、画面の"色合いの地味さ"が視覚的なテンションの盛り上がりを阻害する要因にもなっている。
アクションシーンでは、空を飛び回る主人公には弾丸も巨大アームも何ひとつカスリもしないという、古臭く、リアリティの無いご都合主義の連続であり、すべてが何処かで見た事のある凡庸なアクション演出のオンパレード。
科学の脅威の象徴として出てくる「スチームボール」も、単に「蒸気を高圧縮してあるだけの玉っころ」と言うだけでは、そこまで危険物扱いするほどの説得力に欠けるし、「飛行石」のような謎や幻想性も無し。
最大の見せ場であるはずのスチーム城が浮上するシーンに至っては、ただその場に浮かんで地上からの集中砲火の的になっているだけで、ラピュタ城のような「禁断の力」を解放する時のような"凄み"や"迫力"を何も感じない。
主人公のレイにも魅力が無く、その行動原理にもパズーのような明確な目的意識が無く、戦争や科学の何が悪くて何が良いのかを考えることもないまま、ただなし崩し的に騒動に巻き込まれているだけ。
ヒロインであるスカーレットの存在理由も薄く、居てもいなくてもストーリー展開にほとんど何も関係していない、ただの傍観者でしかない存在。高慢ちきな「お嬢様」というキャラも狙いすぎて、ただイライラさせられるだけで、個性付けを失敗している。
鈴木杏を始めとする声優陣にも違和感があるし、プロを使わない必然性が分からない。決してヘタではないが、メインキャラを任せられるほど上手くもない(特にじいさんのセリフ棒読みがヒドい)。
アニメーションの映像レベルは高いものの、不遜な事を言わせてもらえば、日本の漫画・アニメ界の頂点のひとりである大友監督が何年もかけて製作する以上、デッサンが優れているだの、描画が細かいだのは越えて当然のハードルのはず。
映画制作において監督自身が「オレはこれを描きたいのだ」という、表現の衝動がただ空回りしているだけで、エンタメとして不完全で中途半端な作品としか言い様が無い駄作。
3.0スッキリしないのはなぜだろう。
時間もお金も掛かったのは良く分かる。蒸気機関のシーンなんか、描写も丁寧で迫力も十分、さすがの一言。
でも、残らないのは人物の関係や組織の相関とか、発明品の効能とかもう一息説明不足からか? 自分の理解力不足かもしれないけれど、そこ観客に求める?
親子の相克なのか、少年の活躍なのか、建造機の創造なのか、もう少しテーマを絞ったら締まった作品になったと思う。あれやこれや盛りすぎで残念な感じ。
3.5タイトルなし(ネタバレ)
天空の城ラピュタの展開に似ている
4.0いやいや、この時期にコレは凄いでしょ。
今でこそCG普通にアニメに使われてるけど、1990年代末期にコレは凄いわ。結局何度も頓挫しかかり10年近くかかって公開が2009年。24億かけて11億しか回収出来なかった失敗作ですが大友氏とスタッフのこだわり、何人もの屍の上に聳え立つスチーム城は流石の完成度です。大友の仕事に参加して後悔したく無い技術者の意地、今見ても素晴らしい、全く古さ感じない。DVDで見てしまったが映画館でみるべき映画でした。
さて話しは割とシンプルで、父と子の科学に対する考え方の違いで喧嘩になり、間に入ってしまった孫の話です。
科学が持つ二面性を家族に置き換え正解が無い事がメッセージで、その判断を孫と視聴者に託してます。
声優はメインを俳優陣で押さえていますが私は全く悪いとは思わなかったです。どっかで聞いた声より先入観無しで聞けて好きです。
テーマは上記のように難しいのですが話はシンプル、でも宮崎氏みたくキャラを濃く描かないから記憶に残りずらいかな。女性キャラのイマイチ感は大友氏のもはや特徴です。期待してはいけません。
あとスチームパンクと言う世界観が受け入れられない人はダメかも。
私はかなり楽しめました、チャンスが有れば映画館で見たいと思ってます。
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