リチャード・ニクソン暗殺を企てた男
劇場公開日:2005年6月11日

解説・あらすじ
74年に起きたニクソン大統領暗殺未遂事件を踏まえて描く社会派ドラマ。オフィス機器のセールスマンである40代のサムは、売り上げが伸びず、妻にも家出されて、苦悩する日々を過ごす中で、ウォーターゲート事件の報道に接して、ニクソン大統領の暗殺を考えるようになる。製作に「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の監督アルフォンソ・キュアロンや、「サイドウェイ」のアレクサンダー・ペインが参加しているのも話題。
2004年製作/96分/PG12/アメリカ
原題または英題:The Assassination of Richard Nixon
配給:ワイズポリシー
劇場公開日:2005年6月11日
スタッフ・キャスト
受賞歴
第57回 カンヌ国際映画祭(2004年)
出品
ある視点部門 | |
---|---|
出品作品 | ニルス・ミュラー |
リチャード・ニクソン暗殺を企てた男 の関連作を観る
関連ニュース
哀しくも切ない男の実話「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」
2005年6月7日
映画評論
ペンにしか演じることが出来ない鬼気迫る追い込まれ方
ショーン・ペンは、疑いなく現代のアメリカ映画界を代表する優れた俳優だけど、最近相次ぐ公開作を見ていて、演技の"過剰さ"が個人的に鼻につきつつあった。ただし、この映画での彼は別格である。物語の舞台は70年代前半のアメリカ。ケネディ暗殺からべトナム戦争の泥沼...
この映画評論・批評を読むフォトギャラリー
映画レビュー
4.0ショーン・ペン
ショーン・ペンがサム・ビックという役名で登場することにより、『アイ・アム・サム』を思い出さずにいられない人も多かっただろう。セールスマンという職に就いた割には口下手だったり、嘘をついて商売する人間が許せなかったり、私生活での諸問題を職場にも持ち込んでしまったりと、おどおどした人間味あふれる男を演じるショーン・ペン。アメリカ映画の主人公にはあまり見かけない性格なので、かなり個性的に映りました。営業や販売員を経験した者なら誰でも考えさせられるエピソードが満載だったので、ついのめり込んで観てしまいました。
サムの主張のなかで「利益率を客に正直に伝える」という点は、相手によりけりで、使い分けなければならない駆け引きでしょう。「儲ける」という字は「信ずる者」という意味がある、と新入社員研修でよく聞かされたことを思い出しました。品揃えや値引率が全ての大型量販店でない限り、目に見えない付加価値を同時に売るつもりじゃないと商売はできないのじゃないでしょうか。うそつき・詐欺師を嫌う真正直なサムに対しては共感を覚えたので、「もっと上手く商売しろよ!」と、つい応援したくなってしまいました。別居中の妻マリー(ナオミ・ワッツ)宅やレストランに頻繁に訪れる行為に対しても「あまりにしつこいと、ストーカーにされちゃうぞ!」などと、心配になったほどです・・・
歴代米大統領のなかでも、ニクソンは嫌いだ。「ベトナム戦争を終結させる」を公約にしておきながら反故にする政策。これは「公約は守らなくても大したことじゃない」と仰った某首相とそっくりです。そして、資本が数パーセントの人間に集中しているアメリカ社会。サムは諸悪の根源を大統領に見つけ、憎悪の対象をニクソン一人に絞ってしまいます。今の日本においても、「一億総中流意識」がとっくに崩れ去ったことを考えると、こうした極端な人間が生まれる可能性は十分にあるんじゃないかと思います。
世渡りが苦手だけど平凡な男が様々な要因によって殺人者と変貌を遂げる姿は、特殊であると断言できません。結局、ニクソン暗殺までは遠く及ばない稚拙な計画だったという脚本は実に巧妙であり、実際世の中で起こっている無差別殺人もこうした展開なのかもしれない、と想像させてくれる映画でもあります。
4.0悲しくなります・・・
自分に何かした人に仕返しするなら気持ちはわかりますが、平気で目的のために無関係の人も殺すようになっちゃうのは当事者になれば気持ちはわかるものなのかな・・・根は悪人ではないのに、同じ立場になったらみんなどうなるのか、主人公の性格のせいであってみんなが殺人を犯すわけではないという意見もあるでしょうし、離婚したり失職もしていませんが、ドン・チードル演じる友人は毎日何とかやってますしね。
映画.com注目特集
3月19日更新
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」に熱狂するのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー
【ラスト5分の破壊力】そして“観たことないシーン”のゲリラ豪雨に、感動を超えてもはや放心状態――
提供:東和ピクチャーズ
【あまりにオススメされるので、シリーズ未見だけど観てみた】結果は…ハマるまでのリアルドキュメント
提供:ツインエンジン【映画2000円は高すぎる!!?】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI注目作品ランキング
1
ウィキッド ふたりの魔女劇場公開日 2025年3月7日
2
35年目のラブレター劇場公開日 2025年3月7日
3
映画ドラえもん のび太の絵世界物語劇場公開日 2025年3月7日
4
お嬢と番犬くん劇場公開日 2025年3月14日
5
ロングレッグス劇場公開日 2025年3月14日
映画ニュースアクセスランキング
- 昨日
- 先週
1
養女に迎えた7歳の少女の“正体”は、本当に成人女性なのか? 全米を騒がせた実話を基にした衝撃作、配信開始2025年3月20日 09:00
2
実写「白雪姫」“7人のこびと”おとぼけ役は風間俊介「願いが叶いました」2025年3月20日 07:00
3
WEST.主演映画「裏社員。スパイやらせてもろてます」に恒松祐里が出演! 全編関西弁でヒロイン役に挑戦2025年3月20日 12:00
4
【インタビュー】柳楽優弥×笠松将「ガンニバル」完結編を“3つのキーワード”で語り尽くす2025年3月20日 11:00
5
高橋文哉&西野七瀬にもたらした、瀬々敬久監督からの大きな財産【「少年と犬」インタビュー】2025年3月20日 12:00
1
ニコラス・ケイジの変貌ぶりがヤバすぎて主演女優の心拍数が「76→170」に跳ね上がる「一生忘れない」2025年3月11日 18:00
2
櫻井翔×北川景子「映画 謎解きはディナーのあとで」3月29日に放送2025年3月14日 16:00
3
「日曜アニメ劇場」3月16、23日に「宇宙戦艦ヤマト2199」劇場版2作を放送 30日は「ルパン三世VSキャッツ・アイ」2025年3月14日 18:00
4
【閲覧注意】台湾ホラー「ガラ」5月9日公開決定! 衝撃の日本版ビジュアル&予告編&場面写真を一挙公開2025年3月10日 08:00
5
【第48回日本アカデミー賞】最優秀作品賞は「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督&山口馬木也が涙2025年3月14日 22:55