ふたりの5つの分かれ路
劇場公開日:2005年8月20日
解説・あらすじ
「8人の女たち」「まぼろし」「スイミング・プール」の人気監督、フランソワ・オゾンが一組のカップルの恋愛をユニークな手法で描く。離婚調停を進めるカップル、マリオンとジル。彼らがどのようにしてそこに至ったのかを、時間を逆行させて、ある日の夕食、出産、結婚、恋に落ちた瞬間まで、5つの季節を経ながら遡って描いていく。ヒロイン役は「天使の肌」「愛する者よ、列車に乗れ」のバレリア・ブルーニ・テデスキ。
2004年製作/90分/R15+/フランス
原題または英題:5x2
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2005年8月20日
スタッフ・キャスト
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2014年2月14日
映画評論
対置の中で欲望やセクシュアリティが揺らぐ
オゾン監督は、肉体や欲望にこだわり、人間同士の間に生じる複雑な力関係を掘り下げてきた。5話構成で、離婚から恋の始まりへと男女の時間を遡るこの新作でも、力関係の変化が実に巧妙に描き出される。離婚の手続きを終えたジルとマリオンは、ホテルでセックスし、近況を語...
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映画レビュー
2.5ふむ?
3.0時系列の構成が面白い
面白い時系列の構成・・・別れることになった原因は・・・出産のときか?結婚式のあの言葉か?それとも・・・
ジルとマリオンの離婚が確定した。恋愛のひとつの形、別れ。あのときのことがいけなかったのか?と回想シーンとも言えないほどの写実的な過去の映像。フランソワ・オゾンも面白いことを考えるわいと思ってはみたものの、『メメント』の巻き戻しムービーや『エターナル・サンシャイン』での深層心理トラベルを経験していると、どうもインパクトが弱い。そんな種類の映画じゃないよと言われればそれまでなのだが、オゾン監督だから最後にある何かを期待しすぎていたのかもしれない・・・
この映画を観て思い起したもう1本の映画は『愛についてのキンゼイ・レポート』だ。自分の性癖や過去の汚点をパートナーの前でカミングアウトする。兄はゲイだし、腹を割って話しても笑って許してくれそうな雰囲気だったのだ。しかし、そうした過去の贖罪よりも、ふっと出てくる「愛を感じない言葉」がパートナーを傷つけたりする。
出会わなければよかったのか、違う道がどこかにあったのか、一時の心の迷いや間違った決断は誰にでもあるもの。自分の過去の失敗をも思い出して、切なくなる映画なのかもしれない。希望を感じさせる美しい夕日も、人によっては受け取り方がかなり違う映画となりそうだ。
3.5別れてもなんか幸せ
物語序盤から離婚をする夫婦、話が進むにつれて未来から過去に遡って行く物語ということが分かりました。
男と女のよくある話を逆に観ていくと、新鮮ですね。後半になるとふたりの初々しさが嬉しくなります。
ラストのカットが美しく幸せなまま余韻を残して終わります。当然です。恋が始まったばかりなんですから。
恋人と別れた時には、この作品を思いだそうと思いました。辛さだけではないですもの。もちろん、この作品は恋愛へのアイロニーも含んでいます。そこのところは、さすがオゾンだと思いました。でも、終わりがあるからこそ最後は美しく、って粋です。
4.0今から
愛の破綻から段階を追ってどんどん、遡っていくストーリーなんです。子どもが小さいとき。出産時の時。結婚式のシーン。そして、二人が恋におちた時・・・。平たく言えばダークな色がどんどんピュアで透き通っていく感じ。手に取るように主人公の女性の心情がこちら側に響いてきて、かなり興味深く鑑賞できました。男性と女性ではおそらく、感じることが全然違うかもしれません。
分かれ道は人生に付きものです。この映画のように自分の人生を逆戻ししてみたら、一体どんな選択肢の分岐点があったのか…何か思い返して感じることができるのでしょう。どうにか、なるものではありませんが。
映像的にも美しく、とりわけ二人が初めて好意を示す海辺でのシーン、波間に消えていくシーンはかなりのロングショットで遠景、でも本当に素敵なシーンで私が今まで鑑賞した作品の中でも上位に入る好きな感じのショットでした。切なさの混じった余韻を残す作品です。
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3月17日更新
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