劇場公開日:2021年12月10日
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解説・あらすじ
「奇跡の海」のラース・フォン・トリアーが、アイスランドの歌手ビョークを主演に撮り上げた人間ドラマ。過酷な運命に翻弄されながらも、息子のためにすべてを投げ打つ主人公セルマの姿をミュージカルの手法を導入して描き、2000年・第53回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞。その歌声を披露しながらセルマ役を熱演したビュークも女優賞を受賞した。アメリカの片田舎。チェコ移民のセルマは息子ジーンと2人暮らし。つつましい暮らしだが、隣人たちの友情に包まれ、生きがいであるミュージカルを楽しむ幸せな日々。しかし彼女には悲しい秘密があった。セルマは遺伝性の病で視力を失いつつあり、手術を受けない限りジーンも同じ運命をたどることになる。2000年の公開時は日本でも興行収入24.2億円の大ヒットを記録。2021年12月、4Kデジタルリマスター版でリバイバル公開。
2000年製作/140分/デンマーク
原題または英題:Dancer in the Dark
配給:松竹
劇場公開日:2021年12月10日
その他の公開日:2000年12月23日(日本初公開)
原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。
スタッフ・キャスト
受賞歴
第24回 日本アカデミー賞(2001年)
受賞
外国作品賞 |
---|
第73回 アカデミー賞(2001年)
ノミネート
主題歌賞 |
---|
第58回 ゴールデングローブ賞(2001年)
ノミネート
最優秀主演女優賞(ドラマ) | ビョーク |
---|---|
最優秀主題歌賞 |
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映画評論
ビョークの“魂の叫び”を聞け
「感動の嵐」とか「魂を揺さぶる」とか、手垢のついた常套句は使いたくないのだが、この映画の場合、それは無理だ。だって、これは正真正銘、ビョークの「魂の叫び」なんだもの。フォン・トリアーはついにカンヌの大賞を獲得。ビョークも主演女優賞に輝いた。彼女が演じるの...
この映画評論・批評を読むフォトギャラリー
映画レビュー
4.5映画館で体感したい「不朽の名作」。4Kデジタルリマスター版を見て、改めて「悲しい」と「切ない」の違いを実感するミュージカル映画。
本作は、2000年のカンヌ国際映画祭では最高賞のパルム・ドールを受賞しています。しかも、主演のビョークは主演女優賞を受賞しています。
音楽も担当したビョークの主題歌「I've seen it all」は、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞で「歌曲部門」にノミネートされています。
正直、最初は割と単調で、やや退屈な雰囲気もあります。
ただ、物語が進むにつれ、作品の世界観がつかめると引き込まれていく強さがあります。
映像は、かなり独特でドキュメンタリー映画のようなカット割りが多用されたりします。
そして、本作の最大の魅力は、主人公の空想におけるミュージカルシーンでしょう。
衝撃的なラストも含め、この映画でこそ「切ない」という言葉を使うべきだと感じました。
主人公の境遇もさることながら、性格も含め、ただただ「切ない」のです。
そんな「不朽の名作」が4Kデジタルリマスター版として蘇りました!
しかも、日本での上映権は2022年6月で切れてしまうので、これが映画館で体感できる最後のタイミングとなりそうです。
フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴの姿から時に流れも感じますが、日本で興行収入24.2億円の大ヒットとなったのも納得です。
何度か見てみると、やはり本作のメリハリの利いたミュージカルシーンは素晴らしく、ラストの言葉も含め、余韻が凄く、この機会に改めて映画館で体感できて良かったです。
4.0結末は辛いけど救いがあったと信じたい
全く内容を知らずに観たのですが、あまりに理不尽なストーリーでラストは涙がにじみ出てしまいました。終盤、多少は救いのある結末になるのかと思っていましたが、まさか、最後の最後のシーンまで描写してしまうとは。
主人公のセルマ(ビョーク)の役への入り込みは凄かったです。熱演を超えてました。普通に考えれば、セルマはあまりにも信念を貫こうとするため自分を守ることを知らない人間ですが、ただただ、息子の「目」を守るために、自分の身を削って立ち向かう姿を見ると、これは誰にも止められない「宿命」(約束)のようにも感じました。また、セルマが罪を被る経緯として、彼女のお金を盗んだビルは友達でもあり、彼との「秘密」を口にしなかったことにあります。これがセルマの人間性なんだなと思いました。そう思うと切なさがこみ上げてきます。
セルマの空想部分がミュージカルだから、その時だけは観ている方も救われました。死刑台への107歩もミュージカルでしたが、歩数が近づくたびにドキドキしました。
セルマに最後まで立ちあった看守さん(女性)がセルマに好意的だったこと、セルマを愛する人がいたこと(ジェフが電話でさりげなく{愛してる}とつぶやく)、年上の友達(カトリーヌ・ドヌーブ)がセルマを最後まで心配してくれたこと、これが救いだったかもしれません。息子のジーンは後半は出てこないけど、ジーンの手術が成功したような証(眼鏡)があったことも救い。
余談ですが、この映画を観た時は体調が悪く、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」というタイトルと映画のサムネイルで少女が主演の感動ものかなと思って気分を転換しようと観たのですが、ちょっと的外れな観賞になりました。でも、一気に最後まで観てしまいました。そしてこれは忘れられない映画であることは間違いありません。
3.0ローリングストーンズのyou can't always get w...
ローリングストーンズのyou can't always get what you wantが、あなたはあなたが欲しいものをいつも得ることができないですが、if you try sometimes you might find, you get what you needとあなたが時々試せば見つけるかもしれない、あなたが必要なものを得るの希望の1行もあったりしますが、米国のグリーという青春ドラマにもその曲が使用されたりしてますが、当映画が希望がないような映画ですが、実際の現実の看護婦達が保険金殺人事件をした、黒い看護婦を映像化したドラマも観ましたが、それも希望がなくプロレタリアートの現実の不幸なドキュメンタリーのような
4.0本当の暗闇
胸糞モノとして有名な映画で、実際に胸がうっとなるシーンが続く。時折挟まれるミュージカルシーン。徐々に光を失っていく彼女が直面する現実のままならなさの中にも、音と頭の中の自由さがあれば光をもてることを示しているように捉えた。
徐々に眼の病気が進行し、ついに失明に至ってもなお、彼女は息子ジーンのことを祈り続ける。彼女は、将来失明に至るであろう息子のためにお金を貯めていた。その金がその後の事件のきっかけになるのだが。
彼女を気にかけているジェフが、ちょいちょい鋭い質問をする。「なぜ産んだんだ?」。眼の病気が遺伝すると知っていてなお、どうして産んだんだ? という質問だった。彼女は「赤ちゃんを抱きたかったの」と泣きながら答えた。
よく、何かを生み出すことは罪である、と言われることがある。でも、私たちが生命を繋ぎ続ける理由に、「赤ちゃんを抱きたかった」以上の理由はもしかしてなくて、その欲求に逆らえなかった結果として、ジーンが生まれたのかもしれない。
だとすれば、人を産むこととは、人を殺すことと同じくらい、確かに罪なことだと言えるのかもしれない。彼女は、そのことを分かっていて、彼女の主観において彼女の残りの生は、息子への贖罪の生だという覚悟があったように見えた。
ついに失明したセルマに、ジェフは「もしかして、目が見えないのか?」という質問をする。その質問にセルマは、「見るべきものはある? 私はもう見たのよ」と答える。彼女にとっての本当の暗闇とは、歌声も、風の音も、息子の声も聞こえなくなることだった。
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