
更新日:2025/12/2
監修者:金岡 めぐみ(かなおか・めぐみ) dodaキャリアアドバイザー
このページでは、履歴書・職務経歴書の作成にすぐに使える例文集に加えて、採用担当者目線で考えた質の高い自己PRの書き方・伝え方を幅広く解説していきます。
16の質問に答えて、あなたの強みが分かる
自己PR発掘診断を受ける業界・職種専任のキャリアアドバイザーの解説をもとに、123職種別の自己PRの例文を用意しました。経験した職種に近いものを参考に、自己PRを作成してみてください。
自己PRを作成する前に!
16の設問に答えて自己PRポイントを確認
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16の設問に答えて自己PRポイントを確認
転職活動において、「自己PR」とは、応募先の企業に対して自分を売り込むための大切な要素となります。「自分を採用すべき理由」「自分が入社した際に貢献できること」を自ら積極的に提示して、採用の判断を後押しするための材料が自己PRだと考えるといいでしょう。
「自己PR」では何を見られている?
採用担当者は、自己PRに書かれている以下の情報から、「自社で活躍してもらえそうか」を想像しています。
・過去の経験や成果(具体的な事例・数字)から、応募職種や会社で求められる経験・スキルを持っているかを想像する
・成果を出すプロセスや工夫したことから、仕事への取り組み方・入社後も同じように活躍をしてもらえるかを想像する
このように、自己PRを書く上では、具体的なエピソードを交えて説明すると効果的です。
自己PRには、応募先企業で活かせるスキルや、応募する仕事と親和性のある資質を書きましょう。「強み」との明確な区別はありませんが、面接でよく聞かれる「自己紹介」や「長所」とは分けて考えましょう。自己紹介で採用担当者が知りたいのは応募者の人柄や経歴であるため、名前や現職での業務内容などを簡潔に伝えましょう。長所はもともと持っている資質や性格のことであり、自分のことを客観的に理解できているかを確認する意図で質問されるケースが多いです。
▼各項目の違い
| 項目 | 求められる内容 | 質問の意図 |
|---|---|---|
| 自己PR・強み | ・会社で成果をだすためのスキル ・業務との親和性 | 応募先企業で即戦力として 活躍できるかどうか |
| 自己紹介 | 基本的な情報 | 応募者の経歴や人柄を把握する |
| 長所 | もともと持っている資質や性格、 仕事へのスタンス | 客観的に自分を 理解できているかどうか |
自己PRの書き方は分かったけれど、転職活動に活かせる自分の強みが分からない…とお悩みの方は、自己PR発掘診断を参考にしてみてください。
自己PR発掘診断では、過去の経験を振り返りながら16問の質問に答えるだけで、あなたの強みを発掘することができます。
さらに、会員登録・ログインすれば、自己PR例文が表示されるほか、例文をもとに、あなたなりのアピール内容にカスタマイズできるアシスト機能が使えます。簡単・お手軽にあなただけの自己PRが作成できますので、ぜひ活用してみてください。

あなたならではの自己PRを作成するために、4つのステップに分けて自己PRの書き方をご紹介します。
まずは、今まで経験してきた仕事の内容を徹底的に洗い出してみましょう。具体的な作業内容や自分のポジションをまとめ、数字で表現できる実績を整理します。
企業の利益に直接的に関わるものが最も分かりやすいのですが、それが難しい場合は、「効率」や「進行管理」といった観点でも構いません。まずは数字で表現してみることが大切です。
▼職種別:洗い出す経験・実績の例
| 職種 | 経験 | 実績 |
|---|---|---|
| 営業職 |
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| 企画・マーケティング職 |
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| 技術・開発職 |
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仕事の中で数字化できることがない、または実績が出ていないので数字を書きづらいなど、どうしても数字で表すことが難しい場合は、以下の3つの視点でこれまでの経験を振り返り、記載するのがおすすめです。
続いて、応募する企業・職種で求められる能力を想像しましょう。STEP1で洗い出した過去の経験・実績から、「応募先で求められる能力」に合致するものを厳選します。厳選のためには、求人情報をしっかりと読み込み、応募企業が求めるスキルや能力を把握することが大切です。
▼自己PRに含める経験・実績の選び方

POINT
次に、厳選した経験・実績を実現するために必要だった能力・スキルをひとことで表現してみましょう。例えば、以下のような具体的なキーワードにまとめます。
▼経験・実績を言い換える例
| 経験・実績 | 言い換え | |
|---|---|---|
| 営業の場合 | 新規開拓の営業を5年間担当し、毎年、売り上げ150%増を達成した |
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| 経理の場合 | 経理担当で業務フローの改善を提案し、計上ミスを50%削減した |
|
これは自己PRの内容を象徴するキーワードとなり、履歴書・職務経歴書に自己PRを記入するときの見出しにもなります。
POINT

自己PRで「コミュニケーション能力」をアピールしたいと思っている人は、こちらの記事も参考にしてみましょう。
最後のステップは自己PRを文章にまとめることです。100~200文字程度の短い文章にまとめるのがいいでしょう。経験・実績、能力・スキルを入社後にどう活かすかを明確に記載し、「状況→課題・意図→行動→結果」の順にまとめると効果的です。
POINT
【例文】
前職では5年間、新規営業に従事してきました。やみくもに行動するだけでは成果がでなかったため(状況)顧客ターゲットの選定や訪問時間帯を工夫しながら(意図)毎月20件の新規顧客への訪問を自身の目標として設定し行動しました(行動)。結果として毎年、売り上げ150%増を達成しました(結果)。これまで培ってきた、新規顧客拡大に対するフットワークの軽さ、目標達成意識の高さを貴社の営業チームでも発揮することで、貴社の利益に貢献したいと考えております。
自己PRを書くときは、相手に雑な印象を与えたりネガティブにとらえられたりする言葉遣いは避けましょう。
例えば、「考えております」「自負しております」「思っております」など、ビジネスシーンで使用する言葉遣いを意識すると、より誠実な印象を与えられます。
履歴書・職務経歴書に自己PRを書くときは、レイアウトを意識することが重要です。採用担当者は1日に多くの応募書類に目を通しています。要点が不明瞭だったり、小さな文字が長々と続いたりする書類は読みづらく、内容が伝わりにくくなります。
一方で、履歴書・職務経歴書のどちらに書くとしても、自己PRは応募書類の中では長い文章になってしまいます。以下の3つのポイントを意識して、見やすく、読みやすく仕上げましょう。
▼履歴書・職務経歴書の自己PRの記入例

自己PRを書くときは箇条書きがおすすめです。見出しとして「○○力」「○○ができる」などとアピールするポイントを記載し、本文に経験・実績や入社後の展望を記載します。こうすることで自分が訴えたい内容がひと目で採用担当者に伝わるようになります。
履歴書に自己PRを書く場合、記入欄の7~8割程度の文章量に収めるのが理想です。多少の空白スペースがあったほうが、長い文章は読みやすくなります。職務経歴書に書く場合、決められた記入欄がないのが一般的ですが、1テーマにつき3行程度に収めるのがベターです。
誤字脱字や日本語の間違いを犯さないということも重要です。採用担当者は応募書類を見て、ビジネスマナーや基本的な国語能力があるかをチェックしているケースがあります。誤字があったり、意味不明な文章が書かれたりしていると、「この人に仕事を任せるのは不安だ」という悪印象を与えてしまう可能性も否定できません。
dodaでは、履歴書や職務経歴書のテンプレートを用意しています。これから応募書類を書き始める方は、以下からダウンロードして自己PRを書き進めましょう。
【133職種から選べる】職務経歴書テンプレートをダウンロード
履歴書と職務経歴書に書く自己PRは、基本的に同じ内容で構いません。先ほど説明したように、箇条書きで読みやすくすること、また、記入欄の7~8割程度の文章量に収めることを意識して自己PRを書いていきましょう。
【例文】
・目標達成意欲
約6年間、不動産営業に従事。その中で、常に売り上げ目標を達成することを意識してきました。目標達成するためには、日々の訪問数と架電数に加えて顧客ターゲットを考えながら戦略的に行動することが重要と考え事前準備を徹底的に行いました。その結果、全社約200人の営業の中で年間MVPを受賞しました。
・ヒアリング力
購入目的だけでなく、ライフスタイルや趣味、将来設計など細かなヒアリングを徹底しています。お客さまの人生全体を見据えた上で購入に適した時期などからご提案することが大切だと考え、タイミングを見ながらフォローを継続。その結果、受注率70%以上を実現。このスキルを活かし、新規開拓営業として御社の売り上げ拡大に貢献していきたいと考えております。
<解説>
最初に結論を示し、その下に根拠を書くという分かりやすい構成です。「約200人の中から年間MVP受賞」「受注率70%」など、実績を示す数字が盛り込まれていることに加え、なぜその行動をしたのかという考えが説明されているのも高評価。採用担当者が「この人なら自社でも成果を上げてくれそうだ」と感じとれる内容です。
【例文】
・効率を追求する姿勢
50人規模の会社で経費精算を担当。私が担当になるまでExcelで管理を行っており、ミスの多発につながっていました。そこで、経費精算システムの導入を提案して実現。この結果、週10時間かかっていた精算業務を6時間にまで減らすことができました。
・正確性
ミスが許されないという強い責任感を持ち、作業のすべてにチェックリストを利用。ダブルチェックを徹底した結果、前職に従事した2年間、数字のミスをしたことはありません。この正確性は貴社の経理業務でも活きると考えています。
<解説>
アピールポイントを明確に示しており、読みやすくまとまっています。「効率化」「正確性」という内容も経理に求められる能力に沿っており、働く姿が具体的にイメージできていることが感じ取れます。強みの根拠となるエピソードでも、工夫したポイントだけでなく、それを実行した理由についても端的に述べられており、人物像が想像できるのも好印象です。
【例文】
・進行管理能力
現在の職場では4年にわたり、30人規模のエンジニアチームをまとめてきました。プロジェクトの円滑な進行には、問題の早期発見が重要と考え、週1回メンバーと面談の時間を設け状況を把握。メンバーへのサポートを継続した結果、納期が遅れたことは一度もありません。クライアントからも信頼を得、リピーター率は8割を超えています。
・スピード
速さを意識し、効率化に努めています。プロジェクトの初期段階で必要な条件を細かく整理し、作業中に迷いやトラブルが生じないよう徹底しています。その結果、1カ月を予定していた開発プロジェクトを2週間で仕上げたこともあります。
<解説>
エンジニアという立場でどう工夫してきたのか、結果どんなことを実現できたのかが論理的にまとまっています。実績だけでなく、どのような考えに基づいて行動したかが簡潔に示されているのも好印象。「4年」「30人」「2週間」など具体的な数字に触れられている点も読み手の理解を助けており、説得力のある内容です。
面接における自己PRを考えるときに、ぜひ覚えておきたいのは、自己PRは面接の冒頭で求められることが多いという点です。そのため、自己PRの良し悪しが面接全体の雰囲気を左右してしまうケースも。「もっとこの人の話を聞いてみたい」「一緒に働いて活躍してくれそう」というイメージを持たせることが、面接における自己PRの最重要ポイントといえます。
そこで第一に心掛けるべきなのは、明るく謙虚な態度で受け答えをするということ。不安げな表情をしていたり、傲慢な態度をとってしまったりすると、いくら自己PRの内容が良くても仲間として受け入れたいという気持ちにはなれません。必ず笑顔でハキハキと話してください。
次に重要なのが、簡潔かつ論理的に訴えたいポイントを伝えるということ。話す時間は長くても2分以内に収めてください。最初に結論を示し、そのあとで根拠となる実績やエピソード、入社後の展望という形でまとめます。履歴書・職務経歴書に書いた内容を面接でも活用する場合は、実績やエピソードの部分をより具体的に膨らませて話すといいでしょう。
また、面接では自己PRを別の言葉で求められることが多いことにも注意が必要です。その代表例が、「自己紹介をしてください」「強みを教えてください」「実績を教えてください」などといった質問。面接官の質問意図は自己PRと同様なのですが、「自己紹介を」と言われているのに、「私の強みは●●です」などと自分が準備した内容ばかり答えてしまっては、コミュニケーションが成り立たない人とみなされても仕方がありません。面接官からの質問に対して、適切にアレンジして回答をしてください。
面接での自己PRの方法についてより詳しく知りたい人はコチラをチェック!
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【履歴書・職務経歴書の自己PRの回答例文】
前職では広告代理店の営業として、集客に課題を持つ飲食店を担当。ある案件では、データ分析を行い周辺店舗より若者の来客数が少ないことに注目。SNSでのプロモーションを提案した結果、20代の来客数を前年比の2.5倍に増やすことに成功しました。
【面接での自己PRの回答例】
私の強みはデータ分析力です。前職では約5年間、広告代理店の営業として、首都圏で売り上げ不振に悩む飲食店の課題解決に従事してきました。私は、課題の本質を見極めるには、なによりも現状の正確な把握が不可欠だと考えています。そこで、店舗の売り上げデータをもらい、客層や時間帯、天気や周辺のイベント情報等含め、細かく分析しています。ある店舗では、分析の結果、同地域の他店舗と比べて20代女性の来店が少ないことが分かりました。そこで、SNSを活用したプロモーションをご提案し、写真の撮り方やメニュー開発のアドバイザーをスタッフィングしました。その結果、20代の来客数を前年比2.5倍に増やすことに成功しました。データから的確な答えを導く分析力が、御社でも活用できると考えています。
<解説>
履歴書・職務経歴書の自己PRは、ポイントを絞って端的にまとめることが重要です。アピールしたい内容を箇条書きで示し、その下に根拠を述べると分かりやすくまとまります。この場合、特に強調すべき成果について「前年比2.5倍」と明確な数字で示されており、具体性があります。一方、面接では、根拠の部分をやや厚めに説明します。ここでは起こした行動や成果だけでなく、「課題解決には現状の正確な把握が不可欠」と考えているなど、行動に至るまでの背景についても触れており、説得力が増しています。
【履歴書・職務経歴書の自己PRの例文】
・Javaを使った開発
SEとしてさまざまな言語のアプリケーション開発を経験。特に、Javaを使ったAndroidアプリ開発に4年間従事しました。ゲームやニュースサイトなど、150本以上の開発を経験し、月間ダウンロード数が100万件を超えたアプリもあります。
【面接での自己PRの回答例】
Javaを使った開発が得意です。これまで7年間、SEとしてさまざまな言語を使ったシステム構築に取り組んできました。その中でも、Javaを使ったアプリ開発を4年間経験し、オークションアプリやゲーム、ニュース配信サービスなど、合計150本以上のAndroidアプリをリリースしてきました。ユーザビリティ向上のためUI設計を工夫してきた結果、月間ダウンロード数が100万件を超えるまでになったアプリもあります。御社では、Javaを使ったWebシステムの開発で貢献できると考えています。
<解説>
履歴書・職務経歴書の自己PRでは、Javaを使った開発経験に焦点を絞りながら、「150本」「100万件」など、実績についての根拠が具体的かつ端的にまとめられています。一方、面接での自己PRでは、応募書類で書いた内容をベースに、より具体的な内容に踏み込み経験の豊かさをアピールしています。「ユーザビリティ向上のため」など開発への姿勢にも触れられているのもポイント。最後に、志望企業でどのように活かすかにも触れており、採用後の業務についてイメージできている点も評価できます。
営業職(人材・広告業界など無形商材)、販売・サービス職
【経歴】
2018年にパーソルキャリア株式会社へ入社し、キャリアアドバイザーとして転職を希望するかたのサポートに従事。自身の法人営業の経験を活かし、転職を希望するかたに寄り添ったキャリア提案を行っている。
【メッセージ】
皆さまの中長期的なキャリア形成のためのご支援ができればと考えております。

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