「トランプ版モンロー主義」の新安保戦略 「欧州文明消滅」にも言及

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ワシントン=青山直篤 畑宗太郎
吹き出しアイコン加谷珪一さんら2件のコメント
加谷珪一さん佐藤優さん
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2025年12月2日、米ホワイトハウスでの閣議で議論を聞くトランプ大統領=AP
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 トランプ米政権が5日までに公表した「国家安全保障戦略」では、戦後の国際秩序を塗り替えるような「米国第一」の方向性が示された。米大陸のある「西半球」を自国の勢力圏とみなして排他的に利益を追求する一方、中ロに干渉するような批判は抑え、逆に同盟国については非難したり負担増を求めたりする姿勢を見せた。

 「(ギリシャ神話の巨人神)アトラスのように米国が全ての世界秩序を支える時代は終わった」

「モンロー主義のトランプ系」を宣言

 今回の安保戦略はそう明確に…

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この記事を書いた人
青山直篤
アメリカ総局員
専門・関心分野
米国、国際政治・経済、日米関係、近代史
畑宗太郎
アメリカ総局
専門・関心分野
アメリカ外交、米中関係・アジア太平洋情勢
  • commentatorHeader
    加谷珪一
    (経済評論家)
    2025年12月6日15時59分 投稿
    【解説】

    米国という国は、建国以来続くモンロー主義的な価値観と、1800年代後半から台頭したアメリカ帝国主義的な価値観の2つの顔を持っています。ルーズベルト大統領以降、米国はモンロー主義の考え方を捨て、政治的にも経済的にも世界のリーダーになる道を選択

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2025年12月7日23時47分 投稿
    【視点】

     今回、米政府が公表した「国家安全保障戦略」は、新たな国際社会のゲームのルールを作る重要な文書です。<米国の五つの「極めて重大な中核的国益」の概要・モンロー主義の「トランプ系」を実行に移す 西半球で米国の権益を確保する。中南米か

    …続きを読む
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