「石丸構文」で風向き変化? 面白ネタにならないと届かなかったこと

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聞き手・加藤勇介
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記者の質問に答える石丸伸二氏=2024年7月7日午後8時8分、東京都新宿区、恵原弘太郎撮影
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 東京都知事選で約165万票を集めて次点となった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏。ネットで支持を広げて前評判を上回る躍進を遂げたが、開票速報でのメディアとの質疑が「石丸構文」と揶揄(やゆ)され、一夜にして「ネットのおもちゃ」となった。「構文」はなぜこれほど拡散したのか。世論への影響力はどれほどなのか。「『くだらない』文化を考える ネットカルチャーの社会学」の著書がある日本大の平井智尚准教授に聞いた。

〈石丸構文〉開票速報でのメディアとの質疑で、石丸氏が質問に対して質問を返す、質問内容がおかしいと一蹴するなど、会話がかみ合わない様子が話題に。このやりとりの様子が、飲食店での注文時に店員との会話がかみ合わない迷惑客といった様々な形で模倣され、改変と拡散が繰り返されるネットミームとなり、SNSでトレンド入りした。

 ――「石丸構文」はなぜこれほど拡散したのでしょうか。

 (開票速報でのメディアとのやりとりを受けて)タレントのふかわりょうさんが「【心配】石丸さん、サブウェイ注文できるかな」とX(旧ツイッター)に投稿したことがきっかけでネタ化し、汎用(はんよう)性が高いものとなってネットミームの素材となりました。

 一番拡散されているのは、「政治屋」の定義をめぐって堂々巡りのやりとりが続く様子だが、実はネットミームとして拡散されているやりとりの前段階の時点で石丸氏は「政治屋」の定義について一応は言及している。石丸構文は、一部分を切り取ったものが独り歩きしているネットでよくあるパターンと言えます。

 ただ今回は石丸氏の態度を皮肉るような形で拡散されたが、それ以前は石丸氏が市議や記者を喝破する様子が切り取られて石丸氏を持ち上げる形で拡散されていた。

 ファンとアンチ、人気と炎上は表裏一体というネットの両刃の一面が如実に表れた形ではないでしょうか。

 ――対立をあおる、強権的な一面がある、といった石丸氏の政治手法は、選挙前や選挙中にメディアで報じられましたが世論にはあまり影響がなく、石丸氏への支持は広がりました。それが「石丸構文」で風向きが変わった感があるのはなぜでしょう。

 石丸氏のスタンスは政治家や…

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    上西充子
    (法政大学教授)
    2024年7月13日10時31分 投稿
    【視点】

     「『政治屋』の定義をめぐって堂々巡りのやりとり」とありますが、これは「日テレNEWS都知事選2024」における古市憲寿氏と石丸伸二氏のやりとりを適切に要約したものではないと私は考えます。 古市氏自身が7月10日のX(旧ツイッター)で振り

    …続きを読む
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    松谷創一郎
    (ジャーナリスト)
    2024年7月13日15時58分 投稿
    【視点】

    今回の都知事選は、石丸さんにとって大きなPRの場となりました。選挙後の報道とネットミームでさらに注目を集め、勢いは収まりません。しかし、これは「人気」と言えるのか注視が必要です。「悪名は無名に勝る」と言いますが、現在の注目度は炎上商法的

    …続きを読む