えふ
ゲーム『Pokémon LEGENDS Z-A』に登場する謎の人物。ジガルデが目を付けた主人公の前に現れ、行く先々で助言めいた事を告げては去って行く。
白髪の男性で、他人には敬語で接するが、服はボロボロで背が少し曲がっており、普段は常時左目を閉じている等、全体的に年老いた世捨て人のような雰囲気。
マチエールは仕事の傍ら、彼とジガルデを追っており、ミアレに害を成す存在かどうかを見極めている。
なお、当人は「私のどこが不審なのか」と不服そうにしているが…?
カラスバ「ほんまの名前も知らんのか」
「あの御方はフラダリさんや」
『XY』をプレイした人なら見間違える筈もなかったであろう、その正体は元フレア団ボスのフラダリその人である。
『XY』におけるフレア団の事件で最終兵器の崩壊に巻き込まれ地中深くに埋まって消息不明となったフラダリだが、実は当時裏で動いていたジガルデに助けられる形で生き延びていた。
しかし、代償は大きかった。フラダリは記憶のほとんどを失い、最終兵器の光を浴びたためか遠縁の者同様3,000年の寿命を与えられた体となっていたのである。
記憶こそ失っているものの、約5年の間に調べたのか、自身の過去のことはある程度把握している。
また、劇中を通して少しずつ記憶が戻っている描写もあるが、それでも自身の行いに関して何処か自覚が持てないのか、第三者めいた言い回しが目立つ部分があった。
主人公の前に姿を現す理由は、「ジガルデにミアレを守るための使命を与えられたため」とのこと。彼の目的は、力を失ったジガルデを元に戻すべく、散らばったセルを集め直すことであった。
本人は美しい世界のためとなるのであれば、それも構わないらしい。
いずれにせよ、結果としてフレア団時代の狂気はすっかり鳴りを潜め、フラダリが凶行に走る前の本来の性格が顕れたような言動が多い。
かつての自分の行いも、「奪う側に回ったが、それでは世界は救えなかった」「あの時の少年少女を分かろうとすれば、最終兵器を起動させることはなかったのか」と後に述懐している。
そのため、最終的にはマチエールからもシロと判断され、「フラダリと違ってカロスを滅ぼそうとはしていない」と評されている。
ジガルデ(LEGENDSZ-A)の記事も参照。
MZ団が本格的に活動を開始し、暴走メガシンカを鎮め始めるのと同時期に登場。
上記の通りジガルデとともに現れ行く先々でMZ団に助言を与えていく。
そしてMSBCのユカリが主催するユカリトーナメントの開催中に乱入する形で登場、ZAロワイヤルのランカーたちが並ぶ中表舞台に姿を現す。
「ミアレに生きるみなさん きいてください!ジガルデが姿をみせた意味を それぞれが考えるときがきたのです!」
自分が記憶を失っている事、ジガルデに与えられた使命を語った後トーナメントの参加者に
かつてとは真逆の、未来を生きるための宣言を行い、その場を去っていった。
フレア団の名を継ぐ者達にまつわるイベントでは二度登場。
かつての古巣にジガルデに導かれる形で現れ、いくつかの記憶を取り戻す。
主人公にプリズムタワー内の装置の存在を伝えた後、為すべきことを成すように伝える。
ランクアップ戦が終わった後は新生フレア団のリーダーに過ちを気づかせた主人公に感謝し、プリズムタワーに残された時間が少ない事を伝える。
この際の「彼の正義はわかりますがやや我欲にまみれてました。」という台詞は、
かつて自分が見返りを求めて善行を行った結果、報われず絶望した経緯の二の轍を彼が踏みかねなかったが故に出た言葉だと思われる。
が、それはそれとして「お前が言うな」とツッコんだプレイヤーは多かった。(一応続けて自身の行いが原因だとフォローは入れている。)
プリズムタワー暴走事件では、最後の最後に登場。
自身が集めた99%のジガルデ・セルを主人公に託し、事の成り行きを見守った。
タイミングは不明だがAZと面会し、彼といくばくかの言葉を交わす。
「死ねない苦悩」「最終兵器やプリズムタワーでの功罪」などあまり穏やかではない内容だったようだが、和解は出来たようで以降は彼を「さん」付けで呼ぶようになっている。
事件後、主人公に「奪うもの」「与えるもの」の情報を伝えにきたはいいものの、記憶が不完全であまりにも抽象的な内容になってしまった結果、デウロからは「意味深おじさん」呼ばわりされてしまった。
全てが終わった後は、与えられた3,000年をどう生きるべきか主人公に問い掛けて来る。
しかし、答えは既に決まっていた様子で、記憶を失う前も後も変わらなかった美しい世界を作る理想を今度こそ正しいやり方で実現すると告げる。
「物理的に恵みを与えるのではなく、それを得るやり方を教える」という一つの答えを、自身の愚行から得た反省と主人公やポケモン達から得た学びによって見出し、「3,000年もあれば叶えられる筈」と語るFの顔は晴れやかだった。
かつてのAZがそうしたように。こうしてFは理想を求めて世界を巡る果てしなく長い旅路に歩み出して行くのであった…
「これまで戦いとは勝たねば意味がないもの…
そう考えていましたが 君とであれば心から楽しめそうです!」
「奪うもの」「与えるもの」の騒動が一段落した後ホテルZに戻って来た主人公に対し、1度だけポケモン勝負を申し込んでくる。
戦闘開始時の肩書は「ポケモントレーナー」となっており、最早彼がどこにも属していないことを現している。
戦闘時は左目を開眼し、背筋が昔のように真っ直ぐに戻る。左目は瞳孔が白くなっており、何故か光を放っているが、見えているのかも不明。
コジョンド・ドンカラスは今作では内定していないため、手持ちにはおらず(コウモリ系ポケモンはクロバットの代わりにオンバーンが務める)、カエンジシ・ギャラドス以外の手持ちはフレア団時代からかなり入れ替わっている。
しっかりとタイプ相性を見極めて技を放ってくる上に技を繰り出す速度も早い。
特にメガギャラドスが強烈であり、生半可なパーティや立ち回りでは一蹴されてしまう。しっかり準備をしてから挑もう。
メガシンカに使用するキーストーンは指輪型メガリングを引き続き使用しているが、闘いから引いて久しい身の故か普段は懐に仕舞い込んでいる。ちなみにこのリング、よく見ると主人公のものとは異なり、フレア団のマークが掘りこんである。
メガシンカする際の表情は必見。
ちなみにFのダストダスはロックブラストを覚えているのだが、この技はヤブクロンのタマゴ技であるため、育て屋などのない本作ではダストダスはロックブラストを覚えない。
単なるミスなのか、それともワタルの様な改造厨なのか、はたまた他地方でタマゴから生まれた個体なのか…。
ちなみにカラスバでも同様のミスが発生してしまっている。
『X・Y』におけるフラダリ戦の新規アレンジ。
原曲はエレキギターを多用した激しく不穏な曲であったが、こちらではピアノやギターが使われ、落ち着いた一曲となっており、フラダリの心情同様、原曲の面影が感じられない程穏やかとなっている。
※『LEGENDSZ-A』の未プレイ者へのネタバレ防止のため、「F」や「フラダリ」タグではなく、「F(ポケモン)」タグの使用を推奨。































