Movatterモバイル変換

※『Axis Powers ヘタリア』のキャラクターは「大英帝国の呪い」を参照。

概要

正式名称は中華人民共和国香港特別行政区(中国語: 中華人民共和國香港特別行政區、英語: Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China)。東アジアにある香港島と九龍半島、新界、周辺に浮かぶ島々からなる。地理的には広東省の南シナ海に面している。

区旗は赤地の旗で、香港を象徴するバウヒニアの花を白色で描いたものである。この旗は紫荊花旗と呼ばれており、1996年8月10日に区旗として制定されたものである。

1997年より中華人民共和国領となったが、資本主義を維持し独立国に近い地位と高度な自治権を持つ。なお、「香港」とは狭義には香港島のことを指す。

近隣には、中国大陸、台湾、澳門がある。

広大な景色や深い天然の港湾で知られ、その美しく煌びやかな夜景は「100万ドルの夜景」として世界三大夜景の一つに挙げられている。

面積は東京23区の約2倍程度（1,104km²）だが、山がちな地勢のため実際の市街地は東京よりかなり狭い。人口700万人を超える世界有数の人口密集地域である。

1842年の南京条約で清朝よりイギリスに香港島が割譲されて以降、イギリス領及び租借地として順次拡大された(イギリス領香港)。租借地の起算点が1898年7月1日であったため、99年後の1997年7月1日に期限が切れ、返還となった。

法手続き上は割譲地である香港島についてイギリスは返還義務を負わないが、実際には街が一体化していて割譲地単体で都市機能を果たせない状態になっていたこと、植民地を有することが妥当ではない時代に変わっていたことから、一括して中国へ返還することとなった。

その際、中国と英国領香港で法制度や経済などが異なる事などを踏まえ、返還の条件として最低50年間は高度な自治権の維持が求められた。

そこで中華人民共和国政府は中央政府とは別に返還後の香港を「特別行政区」として別途政府を立ち上げ、一国二制度を認めることとなった。

世界有数の観光都市であり、外国人旅行者の来訪数が多い都市でもある。

映画産業や中華料理等の外食産業といったサービス業が発達している。中でも巨大な水上レストランとして有名な「珍宝王国(ジャンボ・キングダム)」は海に浮かぶ宮殿のようなこのレストランは長年、香港観光の名所の一つであったが、2022年に完全に閉業してしまった。

一国二制度は、本来は2047年まで保証されるはずであったが、中国政府は徐々に香港の法制度を中国本土と統一するように圧力をかけた。そして、2020年に「国家安全維持法」が制定され、中国政府への批判が事実上、不可能となった。この法が成立して、即座に47人の元議員や民主活動家などが警察に逮捕された。このため、実質的にはすでに「一国一制度」となりつつある。