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薬屋のひとりごと

317

くすりやのひとりごと

小説投稿サイト『小説家になろう』で連載されているweb小説。作者は日向夏。RayBooks、ヒーロー文庫より書籍化されている。2社から漫画版、原作小説一部において限定特装版という形でドラマCD版が発売。2023年にはTVアニメ化もされている。
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編集履歴

薬屋の娘が宮中を揺るがす───

目次
  • 1 概要
  • 2 あらすじ(WEB版)
  • 3 登場人物
  • 3.1 主要人物
  • 3.2 宮廷・後宮
  • 3.3 武官・文官
  • 3.4 上級妃
  • 3.5 中級妃
  • 3.6 下級妃
  • 3.7 緑青館
  • 3.8 市井
  • 3.9 子の一族
  • 3.10 楊家玉一族
  • 3.11 医局
  • 3.12 羅漢の屋敷
  • 3.13 その他
  • 4 コミカライズ
  • 4.1 スクウェア・エニックス版
  • 4.2 小学館版
  • 5 TVアニメ
  • 5.1 スタッフ
  • 5.2 主題歌
  • 6 ドラマCD
  • 6.1 登場人物(ドラマCD版オリジナル)
  • 7 英語版
  • 8 関連イラスト
  • 9 関連動画
  • 9.1 一次公式
  • 9.2 評価関連
  • 10 関連タグ
  • 10.1 他作品とのコラボタグ
  • 10.2 users
  • 11 関連リンク
  • 11.1 各種公式サイト
  • 11.2 ネット用語事典
  • 11.3 ニュース記事による作品評価
  • 概要

    日向夏による中華風ファンタジー推理小説

    web小説投稿サイト『小説家になろう』にて2011年10月より連載開始。2012年に主婦の友社RayBooksより単行本1巻のみで書籍化。2014年にイマジカインフォスのライトノベルレーベル・ヒーロー文庫より書籍化し、2024年3月時点で15巻まで刊行している。挿絵担当はしのとうこ

    中世の東洋に位置する架空の大国(作者によると唐代がモデルとなっている)「(リー)」を物語の背景とし、その帝の妃たちが住まう後宮が主な舞台となっている。下女として後宮へ売られた薬師の少女・猫猫(マオマオ)が謎の多い美貌の宦官・壬氏(ジンシ)と共に後宮に関わる人間模様や騒動・陰謀を紐解いていく推理小説である。

    中世の後宮における帝や妃、それを取り巻く人々の哀切や情緒を、主人公・猫猫の淡々とした視点で綴っていく作風が特徴。恋愛物としても紹介されているが、猫猫のツンデレというよりドライな性格もあって、もう一人の主人公である壬氏が空回りするコミカルな面が強い。

    花街を舞台の一つにおき、主人公自身が花街お抱えの薬屋薬師、生活の為に外を出歩き、翌々は身売りの身が待ちかねない危険と隣り合わせの生活を送ってところを後宮に拾われたという経緯も相成り、漫画版2作はいずれも青年漫画による連載、原作小説も「なろう」連載時にはR-15指定、グロ描写あり(R-15G)の注意喚起を行っている。

    後述のTVアニメ版も、地上波では日を跨いだ深夜放送として開始が予告され(BS日テレAT-Xアニマックスは遅れ放送、放送日当日ながらも21時以降と「夜遅く」の放映)、結果的にこれに倣う形となった。動画配信も広くSVODが占め、視聴者が未契約・児童の場合は要保護者同意、無料配信は課金手段の中の抜け穴に過ぎない事実上の制限が課せられた。

    原作者日向夏は、上記なろう版に続き、アニメ版放映前に猫猫の実験を真似しないように、と述べた。

    2019年8月22日、ねこクラゲ作画によるスクウェア・エニックス漫画版が「次にくる漫画大賞」2019年度コミックス部門第1位に選定。

    コミカライズ部数は2024年3月時点で、スクウェア・エニックス漫画版が1,600万部、小学館漫画版が850万部と発表。

    原作小説および漫画二版を合算するなら、シリーズ累計は3,300万部を突破(電子書籍版含む)したとのこと。

    2024年、コミカライズスクエニ版担当のねこクラゲが、脱税容疑で福岡地裁から執行猶予付き有罪判決を言い渡された。直近14巻は、刊行予定日に予定通り刊行された。

    あらすじ(WEB版)

    薬草を取りに出かけたら、後宮の女官狩りに遭いました。

    花街で薬師をやっていた猫猫は、そんなわけで雅なる場所で下女などやっている。

    現状に不満を抱きつつも、奉公が明けるまで大人しくしていようと思うのだが、彼女の好奇心と知識はそうはさせない。

    ふとした事件を解決したことから帝の寵妃や宦官に目をつけられる(客観的には「目をかけられる」)ことになる。

    早く市井に戻りたい、猫猫は今日も洗濯籠を片手にため息をつくのだった。

    登場人物

    ドラマCD版オリジナルの登場人物を除く。

    主要人物

    CV:悠木碧(ドラマCD1版1~3、TVアニメ版、他)

    本作の主人公。小柄でそばかす顔の少女。数え17歳。市井で薬売りとして生活していたが、女官狩りに遭って後宮に売られ、毒味役の侍女となる。作中世界でも稀有なほどの薬学や栄養学を初めとした知識を身につけており、薬師として毒や薬に対する探求心・好奇心が強い。反面、人間に対しての関心は薄く、基本的に沸点の高い合理主義でドライな性格。

    後宮からの依頼は才能を評価している貴人からの命令と言う体で受動的に引き受けている。ちょっかいをかけてくる壬氏のことは嫌っていないが、その美貌には特に興味がなく、本気で面倒くさいと思っている。

    CV:櫻井孝宏(ドラマCD版1~3)、大塚剛央(TVアニメ版)

    後宮を取り仕切っている美形の宦官。天女のような美貌と蜂蜜と形容される美声を持ち、彼を狙う者は男女問わず多い。一方で裏では多くの実力者たちと繋がりを持っている謎の人物。

    猫猫の知識や聡明さに目をつけ、彼女を侍女として取り立てて以降、興味を抱き始めるも邪険にあしらわれている。その若さで後宮を取り仕切るだけに敏腕だが、多くの人間を虜にする美貌故に靡かない相手の気を引く経験は皆無に等しく、空回っていたり、なぜかM属性に開花していったりとちょっと残念な人。涼やかな態度や見た目の華やかさとは裏腹に、面倒事を抱え込んでしまう苦労性であり、宦官とは別の顔も持っているようだが……。

    宮廷・後宮

    CV:遠藤大智(TVアニメ版)

    架空の国「」を治めている現帝。数え34歳。美髭の偉丈夫。好色であるが、政治能力は持っており、抜け目がない御方。ふくよかな女性が好み。

    CV :能登麻美子(TVアニメ版)

    皇帝の母で現在の皇太后。

    現帝の弟。23歳と言われているが…表に出ることがほとんどないとされている謎の人物。

    病弱であるとも、顔に重い火傷を負っているとも噂されており、顔を長い髪で隠したり、覆面することが多く表情が読めない。皇帝主催の園遊会でも中座することが多く、次の「東宮=皇太子」にふさわしい人物かを見定めよう、と彼を監察する高官が多い。

    CV:大塚剛央 (TVアニメ版)

    物語が始まる5年ほど前に崩御した皇帝。

    本作に語られる殆どの悲劇の起点にいる存在。

    CV:定岡小百合 (TVアニメ版)

    先の皇太后で先帝の母親。

    先帝である息子から実権を剝奪し、自ら政治を行っていた。

    CV:津田健次郎(ドラマCD版1~3)、小西克幸(TVアニメ版)

    壬氏付の武官。高順は宦官名。とても気が利き、猫猫曰く癒し系。

    CV:新田京助(ドラマCD版2~3)、土井美加(TVアニメ版)

    壬氏付の初老の侍女。もとは壬氏の乳母で、現在の皇帝を身籠った皇太后を守り抜いた伝説の侍女でもある。壬氏の母親のように周囲の面倒を見てきた。高順とともに壬氏の正体を知る数少ない人物。

    CV:小形満(ドラマCD版1~2)、かぬか光明(TVアニメ版)

    後宮に医者として勤めている、どじょうひげの宦官。性格はいいのだが、仕事はできないおっさん。猫猫からは「やぶ医者」と呆れられたりしつつも、仲良くやっている。

    作者公認ヒロイン

    CV:新田京助(ドラマCD版2)、豊口めぐみ(TVアニメ版)

    玉葉妃に仕えるやり手の侍女頭。数え30歳。侍女の鑑のごとく玉葉妃に尽くしている。仕事に関しては鬼だがアメとムチの使い分けが上手い。猫猫が能力を隠していた事情(人攫いに自分の給金の一部が天引きされる)を知ると、猫猫が過失を犯した体にして人攫いへの送金を止めさせる傍ら、今までと同等の給金を「追加手当」として猫猫に直接渡すように取り計らった。

    • 桜花(インファ)・貴園(グイエン)・愛藍(アイラン)
    薬屋のひとりごとまとめ10薬屋のひとりごとまとめ10by北子(左から愛藍、猫猫、桜花、貴園)

    桜花 CV:上條沙恵子(ドラマCD版2)、引坂理絵(TVアニメ版)

    貴園 CV:守屋亨香(ドラマCD版2)、田中貴子 (TVアニメ版)

    愛藍 CV:河野茉莉(ドラマCD版2)、石井未紗 (TVアニメ版)

    玉葉妃に仕える侍女三人娘。活発な桜花、おっとりした貴園、長身の愛藍の三人娘。三人とも働き者で、人が良いが、少し夢見がちなところがある。猫猫をたびたび不憫な子と勝手に誤解しては同情している。

    ドラマCDでは、猫猫と共にガールズトークを展開した。

    • 白羽(ハクウ)・黒羽(コクウ)・赤羽(セキウ)

    白羽 CV:佐藤聡美(TVアニメ版)、黒羽 CV:上田瞳(TVアニメ版)、赤羽 CV:伊藤美来(TVアニメ版)

    玉葉妃の新たな侍女として翡翠宮にやって来た寡黙で大人っぽい雰囲気を持つ年子の三姉妹。

    玉葉妃とは幼馴染み。

    白羽は落ち着いた性格の20歳(玉葉妃と同い年)、黒羽は冷静沈着な19歳、赤羽は明るい性格の18歳(猫猫と同い年)。

    • 雅琴 (ヤーチン)

    養父である玉鶯を尊敬している素直な16歳の少女。

    妃候補として後宮にやって来たが、玉葉妃に懐柔されたことで侍女になった。

    • 鈴麗(リンリー)公主

    皇帝と玉葉妃の娘。まだ幼く、好奇心が旺盛。

    玉葉妃からは「小鈴(シャオリン)」と呼ばれている。

    CV:久野美咲(TVアニメ版)

    後宮に身売りされた下級下女。数え14歳。猫猫が下女であった頃からの、ほぼ唯一の女友達。お喋り好きで情報通であり、猫猫によくお菓子で買収されている。

    CV:瀬戸麻沙美(TVアニメ版)

    猫猫と親しくなる一人。度を越えた虫好きで、分野は違えど猫猫と通ずる部分がある研究者肌の少女。しかし「どこ」所属の侍女あるいは女官であるのかはイマイチ判然としていない。

    CV:名塚佳織(TVアニメ版)

    外廷の官女として務めていた一人。

    • (ヤオ)

    新設された医局付き女官で、猫猫の同僚。元名家の令嬢。

    新設された医局付き女官で、猫猫の同僚。姚の元侍女。

    CV :日髙のり子(TVアニメ版)

    柘榴宮、阿多妃の侍女頭。

    CV :木下紗華(TVアニメ版)

    水晶宮、梨花妃の侍女頭であり、梨花妃のいとこでもある。

    CV:庄司宇芽香(TVアニメ版)

    金剛宮、里樹妃の侍女の一人で、元毒味役。

    当初は他の侍女同様に影ながら里樹妃にイジメを行っていたが、園遊会での一件によって猫猫から忠告されたことで心を入れ替えると里樹妃の唯一の味方となり、侍女頭に昇格した。

    • 元侍女頭

    CV:生天目仁美 (TVアニメ版)

    金剛宮の元侍女頭。

    里樹妃に対して中心的にイジメを行っていた人物。

    園遊会以降、侍女頭から降格されても里樹妃に嫌がらせを続け、さらに自身の代わりに侍女頭となった河南に他の侍女とともに嫌がらせをしていた。

    CV :勝生真沙子(TVアニメ版)

    後宮の北側に作られた診療所の管理をしている四十路くらいの女官。彼女含めて診療所にいる者たちは、幼い頃に先帝の手が付き、後宮から出られなくなったまま残っている。

    先帝時代の女官。上級妃だった神美の侍女を務めていたが、先帝にお手付きされたことで娘(公主)を生むも、先帝からは認知されず、医官との不義の子とされた上で娘を取り上げられ、後宮から出られなくなった。

    武官・文官

    CV:内匠靖明(ドラマCD版2~3)、赤羽根健治(TVアニメ版)

    出世株の若い武官。20代前半。面倒見がよく、下働きの者たちにも目を掛けているが、素直すぎるきらいがある。猫猫や妓女たちに良いように使われていることもしばしば。猫猫曰く、駄犬。

    CV:桐本拓哉(TVアニメ版)

    片眼鏡をかけた狐目の中年軍師。有能であるが、気まぐれな変人。猫猫とはなんらかの関係があり、なにかと彼女に構おうとするが、猫猫からは蛇蝎のごとく嫌われている。

    CV:小林千晃(ドラマCD版2~3)、豊永利行(TVアニメ版)

    羅漢の甥(異母弟の次男)で養子。数え19歳。やはり狐目に丸眼鏡をかけ、帯には算盤をぶら下げている。猫猫からは「世界が数字で見えている」といわれるほど数字に対する認識が優れており、王宮では財務を担当している。

    • 羅半兄(ラハンアニ)

    羅半の実兄。本人は否定しているが「プロの農民」で、本名を名乗る前に羅半兄という通称が定着してしまった。きわめて真っ当な感性を持つ善良な常識人だが、弟の悪だくみや巡り合わせの悪さに振り回されて毎回散々な目に遭う苦労人のため、猫猫からもしばしば同情されている。これといった突出技能がないとして羅の名を冠することは許されていないものの、実はスタミナと生存力が振り切れており、どれだけ痛めつけられても全くスペックが落ちず、どれほど過酷な状況に放り込まれてもけろっと生還するという常人離れした特性を有する。なお本人は自らの異常性について全く自覚がない。

    CV:松岡禎丞(ドラマCD版3)、橘龍丸(TVアニメ版)

    高順の息子で壬氏の乳兄弟。真面目で律儀だが、頭が固く融通が利かないのが欠点。父親と同じく壬氏に仕えている。発展途上である一方、腕っ節には目を見張るものがある。

    高順の息子で馬閃の年子の兄。科挙に受かるほどの秀才だが、極度の人見知りで前の職場を辞めた。雀とは政略結婚で一児を設けている。今は壬氏の下で書類作業をしている。

    • 麻美(マーメイ)

    高順の娘で馬良、馬閃の姉。結婚して二児を設けているが夫の理解もあり出仕している。主な仕事内容は馬良の補佐。

    • (チュエ)

    馬良の妻。ひょうきんな性格だが腕は確かで侍女の業務の他、壬氏と猫猫の護衛を務めている。特技は手品と西国の言葉。時折「ですよぅ」「ですねぇ」など語尾を伸ばす(人によっては癇に触る口調になりやすい)口癖を持ち、また人を混ぜっ返して揶揄う悪癖がある(一応、相手は選んでいるが)。

    • 桃美(タオメイ)

    高順の妻で馬閃、馬良、麻美の母。猛禽類を思わせる女傑で片目を失明している。

    CV:広瀬裕也(ドラマCD版3)、内山昂輝(TVアニメ版)

    羅漢の部下。一度見た顔は忘れないという特技の持ち主で重宝されていたが、先方からの要請で西都の玉葉の兄である玉鶯の元に出仕している。

    • 音操(オンソウ)

    CV:江越彬紀 (TVアニメ版)

    羅漢の副官。羅漢に振り回されている不憫な人物。

    • 豪 (ハオ)

    皇帝の伯父で安氏の異母兄。

    正妻との間には三人の息子、妾との間には梔子という娘がいる。

    安氏との折り合いが悪く、代わりに自身の正妻が手紙のやり取りをしている。

    好色で多くの妾がいたが、梔子の生母以外の妾をいい加減な理由で屋敷から追い出している。

    • 卯柳 (ウリュウ)

    里樹妃の父親。卯の一族の分家出身で、前当主の娘であった里樹妃の母親を正妻に迎えたことで当主となっていた。

    娘である里樹妃のことを愛しておらず、政治道具として扱う一方で、妾との間に生まれた夜光と卯純を厚遇する。

    • 卯純 (ウジュン)

    里樹妃の異母兄。都で文官として働いている。

    自分のことを「弱い生き物」と思っているため、実妹である夜光とは違って里樹妃に虐めをすることはなかったが、実父への恐れから助けることはなかった。

    • 魯侍郎(ルーじろう)

    礼部の次官で、姚の叔父。

    上級妃

    • 玉葉(ギョクヨウ)妃

    CV:日笠陽子(ドラマCD版1)、種﨑敦美(TVアニメ版)

    翡翠宮に住まう、皇帝の妃の一人。数え19歳。位は貴妃。西国からの血を引き、赤い髪と翡翠の目をもつ胡姫。聡明で、器の大きい人格者だが、食えない一面もあり、壬氏や猫猫をからかって楽しむことも。鈴麗公主の母。

    CV:石川由依(TVアニメ版)

    水晶宮に住まう、皇帝の妃の一人。数え23歳。位は賢妃。絢爛でありながら儚い印象もある女性。

    逆境の中、妃として皇帝の心を掴むべく奮闘している。また、豊かな肢体の持ち主。

    CV:木野日菜(TVアニメ版)

    金剛宮に住まう、皇帝の妃の一人。数え14歳。位は徳妃。元は先帝の妃であり、出家して再び後宮入りした経緯がある。皇帝の妃の中では最年少で、気弱な性格。ことあるごとに虐められたり貶められたりする不幸属性。

    • 阿多(アードゥオ)妃

    CV:甲斐田裕子(TVアニメ版)

    柘榴宮に住まう、皇帝の妃の一人。数え35歳。位は淑妃。皇帝の東宮時代からの妃であり、乳兄弟。男装が似合う中性的な雰囲気の麗人。非常に賢く、凛々しさと同時に、母性のような包容力も兼ね備えている。

    阿多妃の後に淑妃の座についた妃。数え17歳。趣向を凝らした奇抜な衣装や装飾を身につけており、外見も中身も掴みどころがない、謎の多い妃。後、猫猫や壬氏に忘れられない存在となる。

    中級妃

    CV :川井田夏海(TVアニメ版)

    舞踊が得意で、茘の属国出身の姫。

    皇帝の前で舞踊を失敗して以来、お手つきはなく、後に武官に下賜される事になる。

    • 静(ジン)妃

    CV:熊谷海麗(TVアニメ版)

    中級妃の中でも上位にいた高官の娘。体調を崩し、部屋に篭っていたとされている。

    下級妃

    • 宗 (ソン) 妃

    CV:赤﨑千夏(TVアニメ版)

    裕福な商家の娘。

    気立てがよく、帝から寵愛を受けていた。

    2年前から皮膚がかぶれる謎の病にかかり、その恨みから静妃の葬儀に乱入し、騒ぎを起こす。

    緑青館

    宮廷にも顧客を持つ高級娼館。高級妓女として以下の三姫を抱える。猫猫の実家的存在。

    CV:小清水亜美(TVアニメ版)

    幼い頃から猫猫の面倒を見ていた姉貴分。筋肉フェチ。

    CV:潘めぐみ(TVアニメ版)

    幼い頃から猫猫の面倒を見ていた姉貴分。芸達者。

    CV:七海ひろき(TVアニメ版)

    幼い頃から猫猫の面倒を見ていた姉貴分。男嫌い。

    • 鳳仙(フォンシェン)

    CV:桑島法子(TVアニメ版)

    緑青館の元妓女。盤上遊戯に優れ、特に碁は当代髄一の腕の持ち主。とある事情より不遇の身に転落するも、最後の時期は穏やかに過ごした後に他界。

    CV:斉藤貴美子(TVアニメ版)

    緑青館を経営する老婆。けちでがめつく人使いが荒い、妖怪のような婆。昔は売れっ子妓女であったらしい。損得勘定にうるさいが、貸し借りや約束は守る主義。

    • 右叫(ウキョウ)

    CV:長谷川芳明 (TVアニメ版)

    緑青館の男衆の中でも古株の一人の四十路前の男。

    元妓女の妻がおり、子供好きで面倒見がいい。

    市井

    CV:家中宏(TVアニメ版)

    羅の一族羅の一族bypoma(イラスト中央奥)

    猫猫の養父であり、薬の師匠。元後宮医官の宦官。腕はいいものの、お人よしなゆえに、貧乏くじばかり引いている不遇の親父。猫猫曰く馬鹿だけど尊敬できる人。

    子の一族

    CV:チョー (TVアニメ版)、井上剛(青年期)

    地方の豪族で上級官僚の宰相。

    楼蘭妃の父で、先帝時代には先の皇太后(女帝)に気に入られていた。

    子氏としては傍流の出身で、有能さを買われて本家の養子となった。

    CV:深見梨加 (TVアニメ版)

    子昌の妻で、楼蘭妃の母。子氏本家の出身。

    先帝の上級妃となったが先帝には顧みられず、入内前の婚約者だった子昌に下賜されるが、既に子昌には妻子がいたため、周囲を深く恨むようになってしまい、性格がさらに歪んでしまっている。

    CV:藤原夏海 (TVアニメ版)

    翠苓と子翠になついている少年。

    母親が神美の側近を務めていることから、子一族に仕える人々のなかでも、かなり身分が高いらしい。

    楊家玉一族

    • 楊玉袁 (ヨウギョクエン)

    玉葉妃の父親。

    西都を実質的に取り仕切る有力者。

    妾が大勢おり、子どもたちの才能をそれぞれ見抜き長所を生かした。

    • 楊玉鶯 (ヨウギョクオウ)

    玉葉妃の異母兄。玉袁の長子で正妻の子。

    次期当主としての才や風格を持つが、大の異国人嫌い。

    親子ほど年の差が離れ、異国人の血が濃く出ている玉葉妃の事を昔から大人げなく虐げていた。

    彼女が入内しても、適当に理由をつけては新しい侍女を送ろうとはせず、当てつけに異国人の血を引いている養女を妃候補として送り込むなど不敬を繰り返している。

    • 大海 (ダーハイ)

    玉袁の三男。三十代半ば。玉葉妃とは仲が良い。

    母が船乗りだったこともあり港を仕切っており、娘が中級妃として入内している。

    • 玉隼(ギョクジュン)

    玉鶯の孫。長男の鴟梟の息子。

    生意気盛りの子供で、祖父が異国人を嫌っているのを真に受けて小紅をイジメている。

    • 小紅(シャオホン)

    玉鶯の孫。長女の銀星の娘。

    西都人らしく異国の血が強く出ているため、玉隼にイジメられている。

    医局

    • 姚(ヤオ)

    医官付き官女。魯侍郎の姪。

    当初は自身よりも優秀な成績で主席合格をした猫猫を敵視していたが、とある一件で改心し、友人として行動を共にするようになる。

    • 燕燕(エンエン)

    医官付き官女。姚の侍女を務めているが、彼女を追いかける形で自身も官女となった。

    大の男嫌いで、姚に対して歪んだ愛情を持っている。

    • 天祐(ティンユウ)

    若い見習い医官。軽薄な青年。

    • 妤(ヨ)

    医官付き官女。背が高い後輩。

    • 長紗(チャンシャ)

    医官付き官女の後輩。背は低い。

    • 王旺(ワンワン)

    長身の先輩。猫猫は当初、長先輩と呼んでいた。

    • 劉医官(リュウ)

    上級医官。羅門と共に西方に留学していたこともある羅門の恩人でもある。

    • 揚医官(ヨウ)

    上級医官で西都出身。気さくな性格。

    • 李医官(リ)

    中級医官。真面目な性格。

    • 泰然(タイラン)

    麻酔関連が得意な医官。翠苓に気があり、彼女の自殺騒動に協力したため降格させられていた。

    羅漢の屋敷

    • 一番(イーファン)・二番(アーファン)・三番(サンファン)・四番(スウファン)・五番(ウーファン)・六番(リウファン)

    羅漢が拾ってきた養子たち。

    本人が覚えきれないので、数字で呼ばれている。

    一番と二番は武官。

    三番は羅半の補佐をしている男装の女性で、羅半に片思い中。

    四番、五番、六番は子どもで、屋敷で羅漢の世話の手伝いしている。

    その他

    • 白娘々(パイニャンニャン)

    各地を転々とする謎の人物。赤目白髪。白い容姿。人相書きにも記された特徴を持つ。周囲からは仙女と評され実物を目の当たりにした猫猫からは白蛇と評された。

    • 姶良 (アイラ)

    CV:Lynn (TVアニメ版)

    砂欧からの特使。

    金髪蒼眼の美女で豊満な肉体を持っている。

    愛凛とは双子のように見えるが従姉妹。

    自分の美貌に自信を持っており、上級妃たちに対して大きな姿見(鏡)を贈るなど挑発的な態度をとる。

    • 愛凛 (アイリーン)

    CV:原由実 (TVアニメ版)

    砂欧からの特使。

    金髪蒼眼の美女で豊満な肉体を持っている。

    従姉妹の姶良とは対照的に落ち着いている様子。

    • 夜光 (ヤコウ)

    里樹妃の異母姉で卯純の実妹。

    父親の卯柳に溺愛されており、里樹妃を虐めを行っている。

    • 梔子 (ジーズー)

    安氏の異母兄・豪と緑青館の元妓女であった妾の娘。

    実母である妾から毒を飲まされ、まともに食事を与えられてないという虐待を受けており、飢餓状態に陥っていたが、壬氏の命によって羅漢の屋敷に保護される。

    • 豪の正妻/末摘花

    家を正妻として支える知識と教養を持つ女性。

    安氏とは手紙をやり取りしている仲。

    3人の息子を産んでいる。

    • 安氏の異母姉

    CV:岡村明香 (TVアニメ版)

    先帝の中級妃として入内するが、先帝からは拒絶され、さらに、自身の侍女を務めていた異母妹の安氏が寵愛を受けて国母となったため、彼女を恨んでいる。

    下賜という形で後宮を出て行った、その後は自身の孫娘を妃として強引に入内させる。

    コミカライズ

    出版社違いで本編を2種連載中。日向小説を原作としている為、語られる話の内容は同じだが、作画担当・連載形態・会社編集方針等(小学館版では台詞に句点を付加する等)、諸々の相違により、描写などが違う部分もある。既刊数は2024年3月時点のもの。

    当たり前だが双方(および関連作品含む)ともに「原作:日向夏 / キャラクターデザイン原案:しのとうこ」である事は共通。

    2025年よりスクウェア・エニックス側にてスピンオフ外伝作品が出されている。

    スクウェア・エニックス

    掲載誌:月刊ビッグガンガン / 既刊14巻

    作画:ねこクラゲ、構成:七緒一綺

    外伝『小蘭回想録』

    スクウェア・エニックスの漫画アプリである『マンガUP!』にて2025年3月より公開された外伝作品。本シリーズ初となるスピンオフ外伝であり、タイトルの通り主人公は小蘭。作画はスクエニ版本編の構成を担当している七緒一綺。

    掲載:マンガUP!

    作画:七緒一綺

    小学館

    掲載誌:サンデーGX / 既刊19巻

    作画:倉田三ノ路 (pixiv絵師としては山田明治名義)

    猫猫の後宮謎解き手帳」というサブタイトルが付せられている。

    15巻帯にて、原作小説は12巻をもって「毒草ミステリー」と紹介された。

    TVアニメ

    2023年2月、TVアニメ化ならびにヒロイン猫猫役として版元を跨いで度重なる貢献を果たしてきた悠木碧の続投が発表された

    第1期は2023年10月中旬から2024年3月までの半年間・連続2クールで、日本テレビ系全国30局ネットBS日テレAT-Xアニマックスにて放送された。

    初回は放送局によっては3話連続(日本テレビほか)または2話連続(中京テレビほか)で放送されたが、初回に3話連続で放送しなかった地域(読売テレビほか)では、年末年始特別編成で日本テレビでの放送が休止になる週にも通常放送あるいは連続放送を行い、年明けには遅れ幅を回復・短縮させた。

    ナレーションは島本須美

    第1期終了後には第2期の制作が決定され、2025年1月から引き続き2クール連続放送。ちなみに地上波での放送枠は金曜ロードショーの後座枠に変更されている。

    作中では登場人物のセリフに、「ジュース」「アルコール」「マッサージ」といった英語由来の外来語や、「175センチ」などメートル法の単位が登場しており、世界観とはそぐわない表現が散見される。原作ではそれぞれ「果実水」「酒精」「按摩」「五尺八寸」などの漢字表記に現代風のフリガナとして併記されていたが、アニメ版では視聴者の理解しやすさを優先し、あえて現代日本語的な表現に統一されたものと思われる。

    スタッフ

    監督・シリーズ構成長沼範裕
    副監督筆坂明規
    シナリオ統括柿原優子
    キャラクターデザイン中谷友紀子
    音楽神前暁 /Kevin Penkin /桶狭間ありさ
    アニメーション制作TOHO animation STUDIO×OLM

    主題歌

    OP
    ED

    ドラマCD

    原作小説9巻、11巻、12巻において限定特装版付録の形で発売。原作者の日向夏自らが脚本を執筆する。

    登場人物(ドラマCD版オリジナル)

    第一弾

    • 佩芳(ベイファン)

    CV:不明

    音楽の才能があった先帝の中級妃。長らく病に臥せっており、「最後に作った曲をある人物に譲渡したい」と遺言を残したが、肝心の相続人を明かさないまま死去した。

    声は、記載はないものの回想として割り振られている。

    • 嬌嬌(キョウキョウ)

    CV:日野まり

    佩芳の侍女頭。

    第二弾

    • 孔雀館楼主

    CV:中野泰佑

    • 禿

    CV:唯野あかり

    声の唯野は第三弾でも阿部同様の無名役でクレジット(出演)。

    第三弾

    初の二枚組。一枚目はボーイズトーク、二枚目は恒例のミニドラマ『魂の蝋燭』。

    『魂の蝋燭』時系列は翠苓の暴走後と原作準拠・番外の手掛かりを有する。

    • 奕辰

    CV:広瀬裕也

    • 娘、他

    CV:阿部菜摘子

    英語版

    英語版は原作小説がJ-Novel Clubから、スクウェア・エニックス版のコミカライズがSquare Enix Mangaからそれぞれ出版されている。

    英語版の小説及び漫画のキャラクター名の表記は基本的に音読みの名前はローマ字表記(例:壬氏→Jinshi、玉葉→Gyokuyou、女華→Joka)、中国語読みの名前はピンイン表記(例:梨花→Lihua、小蘭→Xiaolan、紅娘→Hongniang)に基づいていることが多い。

    白鈴(小説→Pairin、漫画→Pai Ling)や杏(小説→Shin、漫画→Xing)等、小説と漫画でキャラ名の表記ゆれが発生している場合もある。

    なお、アニメ版においての登場人物の名前は小説基準の表記で統一されている。

    関連動画

    一次公式

    • TVアニメ『薬屋のひとりごと』本PV

    • 原作9巻付属ドラマCD(サンプル)

    下記「【MC:田中美海】ヒーロー文庫通信S 「薬屋のひとりごと」大特集」で紹介されたドラマCD紹介部

    • コミックス(ビッグガンガン)版

    部数内訳、作者生い立ち他。

    評価関連

    • 【MC:田中美海】ヒーロー文庫通信S 「薬屋のひとりごと」大特集

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