しすい
猫猫は薬草、子翠は虫と、分野は違えど通ずる部分がある研究者肌の少女で、高価な紙に虫の絵を描いたり、読み書きができるほど、かなり頭も良い。
度を越えた虫好きで、「笑いながら虫を集めている変な女がいる」と下女の間で噂になるほど。「笑いながら薬草やトカゲを追いかける変な女と同一人物」との噂も流れており、事実を知らされた猫猫は汚名を晴らすため、子翠を捜しまわるハメになってしまう。
もうすぐ後宮の勤めを終えるが行く宛のない小蘭にコネの作り方やマッサージの方法を教えるなど面倒見もよく、仲良し三人組となる。
着やせするタイプでスタイルもよく、猫猫はうらやましそうな(半ばイヤらしい)目で浴場で薄着になった胸を見、子翠からいやがられている。また、上背もそこそこある様子である。
しかし「どこ」所属の侍女あるいは女官であるのか知る者はおらず、彼女の名や顔を詳しく知る者は猫猫と小蘭のほか、翡翠宮の侍女・赤羽しかいない。
モンスターストライクことモンストでは薬屋のひとりごとコラボの降臨クエストのボスとして登場、同じくコラボで降臨する玉葉と共に究極クエストで登場。
| ※以下ネタバレ |
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その正体は後宮から去った阿多妃に代わり上級妃である「淑妃」の位についた楼蘭妃その人である。
自身と顔や体格の似た者を侍女として大勢集めて彼女らに影武者をさせつつ、自らは女官の扮装をして後宮内の情報を集めていた(書籍・漫画・アニメ各版においては「影武者と入れ替わる都合上、声で入れ替わりがバレるのを防ぐため」が猫猫たちの前で声を出さなかった理由)。
猫猫は虫の記録をつける子翠を見て、貴重な紙をたくさん持っている上に字も書けることから、高貴な身分の出身ではないかと薄々勘付いていた。また、氷菓のトッピングに使った物の好みが同じだったり、怪談を語る横顔が似ていた(アニメ版ではかなり強調されていた)りと、ユーザーへの伏線はそこそこ存在していたりする。
昔から侍女のふりをして屋敷を脱走し、市井の人々と触れ合っていたため気さくな性格をしており、子の一族内の者たちからも慕われている。
子の一族の家長である子昌と後妻の神美(シェンメイ)の間に生まれた娘であり、子昌の先妻の娘の翠苓こと子翠の異母妹。
つまり楼蘭は姉の本名を使って女官として働いていたのだ。
しかし、元々本家出身の神美の方が発言権が強かったため、翠苓は「子」の名を名乗ることを許されず、一族内では臣下として扱われ神美に虐げられていた。しかし楼蘭は姉とは仲が良く、両親の目がないところでは姉妹として接しており、翠苓にとっても楼蘭は大切な妹である。
| ※ 以下、超ネタバレ |
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翠苓たちの目論見を見破った猫猫を拐い、後宮から無断で出た事、子の一族の謀反が壬氏たちに判明した為、楼蘭は上級妃から外され、子の一族は討伐の対象となる。
砦が落城するなかで子翠は罪がない子供たちに翆苓が開発していた「蘇りの薬」を飲ませて仮死状態にして猫猫に託したのち、一族の因縁に決着をつけるべく、壬氏と行動を共にする。
一族の真実は「神美」、子供たちの行方は「蘇りの薬」をそれぞれ参照
〈Web版〉
なろう版(Web版)の結末では討伐の際、武官にその場で処刑され死亡したと思わせる内容になっている。
また、この結末において猫猫には、子翠(楼蘭)の死に関して「楼蘭は禁軍に追い詰められた結果、自らと一族の誇りを守るため、自らに従ってくれた臣下・護衛たちと共に潔く自決し、謀反人ながらも立派な最期を遂げた」と伝えられているバージョンが存在する。
〈書籍・漫画・アニメ版〉
公には銃撃されて致命傷を負い、城砦から転落したことになっているが、雪のせいで十分な捜索ができず、死体は見つからなかった。実は猫猫が別れる寸前に託した簪に弾が命中したことで致命傷を免れ、生き延びている。
2019年にアニメイトで開催された「異世界からチョコが届く! 異世界バレンタインフェア」で配布された特典冊子に収録されたショートストーリー「左膳の秘密」によれば、猫猫が幽閉されていた部屋の見張りの男(後の左膳)が砦を脱出した際に、積もった雪に埋もれて気絶していた楼蘭を発見して保護。彼女が自力で動けるようになるまで匿って介抱していた事実が明かされている(アニメ47話Cパートは発見直前のシーン)。
この特典冊子は入手困難なレアアイテムと化し、読む手段も限られていたが、2025年のアニメ第2期最終回放送後に、公式Xアカウントでwebでの公開が発表。あまりにアクセスが集中したため、サーバーダウンを起こし、URLを変更して再公開となった。>公式アカウントでの告知
流れ着いた港町で彼女は「玉藻(たまも)」を名乗り、「よその国に行くのもいいわね」と言いながら海に向かって歩いている。
子翠のその後は書籍や漫画を参照。書籍や漫画ではよその国に出ているが、アニメでは港からよその国に行ったかは不明。「玉藻」の名の由来は書籍や漫画とアニメでは異なり、また、簪の扱いも書籍や漫画ではよその国に行くための旅費となっているが、アニメでは「玉蝉」の代金になっている。
アニメ版にて、港町で昆虫好きの子翠らしく「玉蝉(ぎょくせん=玉(ぎょく)でできた副葬品)」と弾が命中した簪を交換しているが、これは「見る人が見れば価値と由来が分かる」という子翠自身の言葉通りに、巡り巡って猫猫か元の持ち主に還ることを祈ってのことと思われる。または翡翠宮で働いている猫猫を連想して購入したとも考えられる。
禁軍に救出されたのち、壬氏から楼蘭(子翠)との仲を問われた猫猫は、「楼蘭、子翠が私のこと、どう考えているかわからない」と困惑したように答えているが、子翠は身支度もおろそかにする猫猫の世話をかいがいしく焼いたうえで、いつくしむように猫猫の髪を整え愛用の簪も与えている。
簪を与えることの意味がわからない猫猫は、子翠が猫猫を大事に想っていることに気づかなかったが、それでも子翠の遺体が見つからなかったことに猫猫は衝撃を受けており、うつろな目で彼女は「(子翠の遺体が)見つからねばいいのに」と孤独に耐えている。
クスシキ…アニメ第二期後半のOP曲。子翠から猫猫へのメッセージソングではないかと考察された。
ひとりごと(Omoinotake)…アニメ第二期後半のED曲。猫猫から子翠へのメッセージソングではないかと考察されているが、子翠から猫猫への想いがあると考えらる詞も一部に見受けられる。
玉藻前…恐らく名前の元ネタ。言わずと知れた化け狐。一説によれば殷王朝から逃げ出した妲己と同一人物とされるため、「海外に亡命した白面狐の里の女王」に付けられる名前として採用されたのだろう。また「正体がバレた玉藻前は蝉に化けて身を隠した」という伝承もある。
瀬戸麻沙美…アニメ一期14話より出演、猫猫の講義でつまらなそうにあくびをしていたり、柘榴宮で壬氏に、園遊会で皇帝に挨拶していたが、子翠と楼蘭妃が同一人物であることがバレないようにEDでは瀬戸氏の名前を隠していた。
トリプルフェイス:子翠、楼蘭、玉藻と三つの顔を持っていることから、そう呼ぶ人もいる。






























