じゅじゅつかいせんもじゅろ
今、再び廻り出す
呪いと宿命
人気漫画『呪術廻戦』初のスピンオフ漫画。
原作は引き続き芥見下々が、作画は岩崎優次(以前『暗号学園のいろは』でも作画を担当)がそれぞれ担当する。
短期集中連載で、芥見氏曰く「打ち切られなければ、半年ほど。単行本3巻くらい」の長さとのこと。
舞台は本編『呪術廻戦』の最終30巻に収録されているパンダのエピローグの時系列から、更に数年が経過した2086年の日本。
呪術師として成長した乙骨憂太の孫である兄妹乙骨真剣と乙骨憂花、そして謎の外国人呪術師……本物の宇宙人マルを主人公に、呪いを廻る戦いが「宇宙」という新たな舞台で繰り広げられる。
「≡(モジュロ)」とは、「割り算で割れずに残る数、余り」を意味する。
2086年、シムリア星人と名乗る宇宙人の難民船がネバダ州の上空3000メートルの地点に出現。アメリカ合衆国に保護を要請するも、米政府は日本に外交資格があるとして対応を丸投げしてしまう。
そう、日本にはシムリア星人と同じ能力を持つ存在、『呪術師』がいるためである。
一方、日本では新エネルギーの源である「呪力」欲しさに日本人が拉致される事件が続発しており、呪術師がこの問題に対処していた。乙骨憂太の孫である乙骨憂花と乙骨真剣の兄妹は捜査を依頼されるが、同時に査察役マルル・ヴァル・ヴル・イェルヴリが同行することになった。彼こそは、地球人がシムリア星人と共生出来うるかを見定めにやって来た、シムリア星人の使者である。
かくして、乙骨兄妹と宇宙人マルの異色トリオが結成された。宇宙を股にかけた彼らの行く末には、何が待っているのだろうか…?
前作『呪術廻戦』の黒幕「羂索」が後世に与えた爪痕は計り知れず、物語開始前まで呪詛師たちによる呪力という未知のエネルギーを持っている日本人の拉致、人身売買の問題が深刻化している。また、2086年の段階で呪術師は弱体化の一途を辿っていることが判明しており、五条悟や虎杖悠仁のような傑物は存在しない。これに関してはその当時が異常だっただけとも言えるが、往時に比べて呪術師のレベルが低下しているのは確かであり、ミゲル・オドゥオールのような外国人呪術師は更に珍しくなっている模様。
また、羂索が後世に与えた爪痕は意外な結果を残しており、前作の渋谷事変から呪霊は東京にしか発生しないと政府に情報操作されたことから、多くの呪霊が立ち入り禁止区域と化した東京に一極集中し、その他の地域においては激的に減少したため、本作では東京以外で呪霊の目撃や被害報告が十数年発生していないことが真剣の口から語られている。その結果、呪術師の役目は呪霊退治よりも世界各国から狙われることとなった呪力を持つ日本人と呪術師の保護や、呪詛師の取り締まりに重点が置かれることになっている。
なお、前作の最終決戦場所となった新宿は「グラウンドゼロ」と呼ばれており、人外魔境の地と化している模様。
主人公の一人。
幼少期は元気一杯なおじいちゃんっ子で、あまりのお転婆ぶりを心配した祖父から、彼の宝物である指輪を授けられる。しかし、母親から指輪は五条家の決定により兄・真剣にと一方的に取り上げられ、その事が原因で兄とは確執がある。
亡くなった愛する祖父のように、そして指輪の所有権を取り戻すために兄よりも強くなると誓う。
自身の呪力特性を活かした体術を得意とする。
主人公の一人。
乙骨憂太と禪院真希の孫で憂花の兄。17歳。
祖母と似た特異体質で呪力を持っていない。そのため肉体を鍛える努力家で、シン・陰流に刀型の呪具、火之夜藝の術式を組み合わせた剣術を扱う。
五条家の都合により祖父の形見の指輪の所有権を母から与えられ、この事がきっかけで妹とは確執がある。幼少期はおばあちゃんっ子だった。
主人公の一人。地球人換算で19歳。
査察役で来た謎の外国人呪術師。
外国人ゆえか、呪術師や呪詛師の事を全く知らない。
弟がいるらしく、弟からは「ポンコツ」と思われているそう。
見知らぬ人のために行動できる良識を備えた好青年であり、乙骨兄妹の奔放で個人主義的な言動には度々ドン引きする事もある。雰囲気や言動は、どことなく彼に似ている。
しかし、その正体は……
外務大臣臨時代理としてシムリア星人との外交を担う役人。一級呪術師。
得体の知れないシムリア星人との交渉に対し、冷静でシビアに考える一方、武力衝突を回避し、彼らの心を解かすのは大人の建前ではなく新時代の魂であるという熱い信念に基づき、真剣と憂花をマルの同行対象に任命する。
苗字を見るに、あの宇佐美と血縁もしくは親戚にあたる関係の人物なのかもしれない。
宇佐美の部下。
真剣と憂花が捕縛した呪詛師を回収しに現場に来るなど、補助監督に近い仕事をする。戦闘は期待できない様子。
宇佐美の同僚。等級は不明だが呪術師でシムリア星人との外交に参加している。短絡的な性格をしており、シムリア星人の事を快く思っていない。
宇佐美の同僚の女性。一級術師。
宇佐美が行動不能になった後に上層部の実質的な指揮を取る。憂花曰く、真剣からは怖がられているらしい。
現状は名前不明。眼鏡をかけた三つ編みをした女性呪術師。『呪術廻戦≡』における家入枠だと思われる反転術式で仲間を治療する高専のヒーラー。
シムリア星人とのいざこざで薬丸が致命傷を負わせたクロスの治療を高専上層部から提案されるが、シムリア星人が地球人との人体の構造が違う場合は治療できないという旨と怪我をさせておいて治療するというのはマッチポンプになると意見を出す。
呪術高専の栄養教諭を務める関西弁の女性。ダブラに一目惚れする。
真剣と憂花の祖父。前々作『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』の主人公。
元特級呪術師。
活発な孫娘の憂花を心配して、自身の宝物である指輪を彼女に託す。妻に先立たれてから徐々に元気を失い、2081年にこの世を去った。
真剣と憂花の祖母。
孫息子の真剣を可愛がり、祖父から指輪を託された妹に嫉妬していた彼に「真剣は強いから必要ない」と元気付けていた。時期は不明だが夫より先に亡くなっており、周囲も先に亡くなるとは思われなかった。
乙骨兄妹の母。本名は不明。
五条家の決定により憂太の指輪を憂花から取り上げて兄の真剣に渡した為、乙骨兄妹の仲に溝を作った原因の一人。
前作『呪術廻戦』の主人公。
現在はいない傑物の一人として挙げられたことで、乙骨や真希などと同じく既に亡くなっていると思われていたが、詳細は不明なものの、現在も生存している様子。ただし、どうやら呪術高専を出奔している模様で⋯⋯。そして前作から68年も経っているにもかかわらず当時と全く変わらない見た目であり…。
前作で活躍した呪術師。現在はタワーマンションに暮らしている。
老齢という事もあってか流石に現役を引退した模様。行方不明の虎杖を気遣っている。
前作で活躍した呪術師。シン陰流当主を務める不気味な風貌の老呪術師。
かつての時代を知る者としてダブラの存在を歓迎している。
マルの双子の弟でルメル族の戦士。
双子である為、容姿はそっくりだがマルの顔の刺青と微妙にデザインが違っており、目の色は赤く髪型は一つに結んでいるため判別はできる。また、性格も大分違う模様。マルを愚兄と呼ぶ。
マルとは違い、地球人との戦争の機会を窺っていたが、真剣の隣人という言葉を聞いて何か思うところがあるようだ。
丸腰が意味を成さないほどの強力な存在で、シムリア星人の代表。
両面宿儺レベルの脅威と高専上層部により評され、彼が本気になれば国一つ落とせるとのこと。
デスクンテ族のシムリア星人である為、耳朶が長く頭に角が生えた特徴的な見た目をしている。
シムリア外交特使。
見た目が一番宇宙人っぽいと評されており、顔と首が繋がっている天元様を彷彿とさせる特徴的な姿をしている老人のようなルメル族のシムリア星人。見た目に似合わず穏健派。
両親を失ったマルとクロスにとって家族のような大切な存在。
彼からマルとクロスは多大な影響を受けている。
ルメル族の代表としてダブラと戦い殉職したが、彼にルメル族の事を託した。
かつてデスクンテ族との外交のために運河を作っていたドゥーラに妨害行為を行なっていたルメル族の不良。
現在はマル達と共にシムリア星を出て地球にやって来たが、地球人との共生より対立派である為、共生派のマル達とは意見が合わない事や余所者のダブラがシムリア星人の代表になった事に対して不満を抱いている。
人殺しをしながら名前を毎年変えて小学一年生の生活を何度も繰り返している老人。上記の名もその一つにすぎず、本名は不明。認知症であるものの一級レベルの実力と判断力を持つ。世のため人のために呪術を行使していた時期もあったようだが、暴走したマルとの戦闘で人生唯一命懸けの敗走をした相手を思い出しており、かなり昔から呪詛師に成り下がっていた模様。































