じゅにくたい
人間が特定の呪物(呪物と化した古代の人間、あるいはそれに近いもの)を取り込む事で肉体を乗っ取られて変貌した存在。
その際に、器の脳から一般常識を仕入れるので現代社会でも問題なく行動ができる。
器にされた犠牲者の救出は原則不可能と考えられており、呪術規定では呪霊と同様に「呪い」として扱われ討伐対象に定められている。
受肉体の姿は取り込んだ呪物や器の耐性によってまちまちであり、呪いの格が低いため、器の面影が残ってしまい、一見すると呪霊にしか見えない者や、完全に器の面影が消え去っている者、なかにはあえて器の面影をほぼ残している者も存在する。
受肉による変身を中断し、後にこれを再開する事で副次的に肉体のダメージを回復させる一度きりの回復手段となるが、これが出来たのは作中でも宿儺一人だけである。
その性質上呪霊と混同されやすいが、肉体を持っているため一般人でも視認でき、祓っても死体が残るのが大きな違いであり、どちらかと言えば呪詛師に近い。
また、本能的に人間に対する敵意を抱いてる呪霊と違い、倫理観こそ異なるものの、ある程度協調性や良心を持つ個体もいるため、渋谷事変によって呪術界が機能不全となった以後、一時的に呪術師と協力関係を結ぶ受肉体も存在する。
上述の通り器にされた人間は基本的に呪物によって肉体を乗っ取られてしまうが、器が非常に強い呪いへの耐性を持っていたり、呪物自身が器の自我を消す事を拒む事で元の人間の姿と自我を保ったまま呪物の呪いを宿すケースも存在する。
カッコ内部は器にされた被害者の名前。カッコの後は生前の年代。
受肉体の泳者は、呪いがかかって器にされた被害者の名前がそのまま登録されるようになっている。
ややこしいため、一部の過去の術師は器の名前を名乗る泳者が多い。しかし、正確には本名では無い(鹿紫雲、レジィ、黄櫨折など)。また、レジィや黄櫨折は元々日本人だが、器にされた被害者は外国人であるとのこと。
※1…呪霊一派によって拉致された成年男性。真人曰く「こんな状況でも俺の姿が見えないとかマジで(呪術の)才能無い」とのこと。
※2…受肉体の仲間と共に行動していたことや、伏黒の原始人呼びから。
「九十九さんの手記によると、魂ってのは″基本″多少混じる事はあっても一つになることはないらしい」
物語終盤で呪物に乗っ取られた人間の魂は奥深くに沈んでいるだけであり、消滅したり、呪物に乗っ取られている訳ではない事が九十九の遺したノートによって判明した。
つまり、何らかの方法によって呪物の魂のみを消し去る事で肉体の主導権を元の持ち主に取り戻させる事ができるのである。
以下に虎杖たちが考案した器と呪物の分離手段を記す。
斬った対象を例外なく死に至らしめる剣。
領域展開「誅伏賜死」による裁判の「死刑」状態でのみ使用可能。
この術式は受肉体の中の複数の魂を判別できる為、呪物の魂のみに「死刑」を執行する事で、裡で眠る器の魂を無傷で取り戻す事ができる。
何らかの方法で魂の輪郭を捉えた者による殴打で刺激する事で呪物と肉体の同調を鈍らせて呪物の魂を無理矢理引き剥がす事が可能。
術式を消滅させる術式。
受肉体は術式と呪物、そして人格が直結している為、この術式も呪物の魂を無理矢理引き剥がす事が可能。
一方で術式は器の脳ともリンクしている為、大半は器の肉体ごと死亡してしまう。
ただし、上述の魂の輪郭を捉えた打撃によって呪物と肉体のリンクを鈍らせれば生存率は格段に跳ね上がるとのこと。
御厨子の術式に目覚めた虎杖が、受肉体と器の魂の境界に絞って繰り出す斬撃。対象を絞る縛りによって斬撃自体の威力が上がっている。
受肉体にとっては致命的な攻撃となるが、直接触れなければならないため、避けられる可能性がある。
器の救出方法が判明した訳だが、虎杖たち呪術師サイドは味方となった受肉体による被害者を助ける事については特に考えていない模様(彼らと絆を育んだ事で心情的に難しくなったというだけでなく、宿儺との決戦を前に戦力を失う訳にはいかないという合理的な理由もあるので仕方ない部分もあるが……)。
事態解決後は、ダメ元で虎杖と来栖(天使)によって器にされた被害者から呪物の魂を引き剥がす方向に決定した。









