バイラス(Viras)とは、映画『ガメラシリーズ』に登場する宇宙人または怪獣である。
イカのような姿をしており、複数の腕を用いた攻撃や尖った頭を三又に開いたり閉じたりでき槍のように突き刺すことができる。 初登場は『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』。その後設定を大幅に変更して『GAMERA』『GAMERA -Rebirth-』にも登場する。
肩書は「宇宙怪獣」だが、『宇宙怪獣ガメラ』ではガメラの肩書になっているため、「水中怪獣」に変更されている。
バイラス星の宇宙人で、侵略用の宇宙船を建造するなど高い技術力を持っている。 当初は船内に響く声だけで姿を見せず、やがて地球人と同じ姿の構成員が現れるがこれは擬態であり、 本体はイカのような姿の生物で最終的にボス個体を中心に合体・巨大化しガメラに戦いを挑んだ。
物語冒頭で宇宙船一号機が地球侵攻にやってくるが、これはガメラに破壊される。 その後二号機が派遣され、少年達と戯れていた隙を突いてガメラをスーパーキャッチ光線で拘束することに成功する。 その間の過去映像で尺稼ぎ調査でガメラの弱点を探し出し、人間の子供を人質にとるという作戦に出た。 人質でガメラの抵抗を防ぎコントロール装置で操り破壊工作を仕掛けるが、少年達の機転で装置の回路を反転されガメラに反撃される。作戦が破綻すると最後の手段として巨大化、戦闘では頭の槍でガメラの甲羅を貫通するなど善戦したが、ガメラはバイラスが甲羅に突き刺さったままの状態で遥か上空へ飛び、バイラスは凍り付いて落下し砕け散って敗北した。
こちらは同作品の他の怪獣達と同じく超古代文明に作られた人工生命体である。 よりイカに近い姿となったが体色は銀から金に変更され、体表は甲殻に覆われ腕からは電撃を放ち人を捕食する口も兼ねる。 また電磁バリアを展開してガメラの火球を無効化し、さらに昭和同様頭を開き中から荷電重粒子ビーム『ヘムデンの雷』を発射するなど多彩な能力を持っている。
財団基地の地下で仮死状態で封印されていたが覚醒され、特殊なコードを持つ少年ボコを狙うがそれを阻止するガメラと戦闘になる。 圧倒的な体躯と能力でガメラをダウンさせ、シャトルに乗ったボコに追いつくため重力操作で空に飛び立つが、 再び立ち上がり追ってきたガメラと空中戦となり、ビームで攻撃するがガメラも重力操作を使いビームを防がれ、ガメラの超高速体当たりで真っ二つに引き裂かれ倒された。
2015年の短編映像『GAMERA』にて「謎の触手モンスター」として街を襲撃する怪獣が存在していたが、2025年に開催されたガメラEXPOでこの怪獣がバイラスであることが明かされた。
KADOKAWA代表取締役専務であった井上伸一郎氏の「10年後のシーンはバイラスでいきたい」との要望からフルCGキャラクターとして描かれ登場した。
『ガメラ 大怪獣空中決戦』後の物語を描くアメリカンコミック『ガメラ宇宙の守護神』では 悪の科学者グレタに造られた怪獣としてバイラスが登場する。
怪獣に憑りつかれたグレタは人類を支配する存在としてバイラスを自身の脳髄液から創造し、さらにバイラスを守らせる手駒としてガメラのコントロールを目論んだ。 浅黄の勾玉を入手し一時はガメラの制御に成功するものの長峰とグレタの暴走を憂慮する部下グサノによる妨害で勾玉を奪われ、取り戻そうともみ合いの末にグレタは転落する。コントロールから解き放たれたガメラはバイラスと交戦。ガメラはバイラスを投げ飛ばし鉄塔の串刺しにして倒したのだった。
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