専門外の趣味を語る Advent Calendar 2025 の6日目の記事です。
インフラ系のSE的なことをやっている。現地で機器を直接触る必要がある場合や、対面での打合せをする場合を除くと、リモートでも普通に成立する業務内容だったので、コロナを機に基本フルリモートになった。
...と思いきやそれから数年後、方針変更により一定割合以上の出社が結局義務化された。
リモートを前提に都心を離れていたこともあり、通勤時間の負担が大きくなってきたので、近場の良い物件もしくは転職先を見つけるまでのつなぎとして、
「毎週遠征して安宿に数泊しながら複数日出社した後帰宅する」という生活パターンを試してみたら、意外とアリだなこれという感じに収まってしまい、そのまま今でも継続している。

ホテル代の高騰が進んでいるが、カプセルホテルやドミトリーには比較的安いものがまだまだ残っている。
1泊4,000円程度あればかなり選べる範囲があり、タイミング次第では2000円台の宿も複数ある。
週2ペースで泊まった場合の一月あたりの追加費用は 2泊/週×4週×4000円=32000円 程度で済む。
定期券が会社支給だと移動の費用は0のため、都心の家賃より32,000円安い物件であれば、費用的にはほぼ同等といえる。(計算には入れてないが、さらに月8泊分の光熱費が実質無料という見方もできなくもない)
都内で片道1時間の通勤を3日分するなら計6時間かかる。
職場から片道15分くらいのカプセルホテルに2泊した場合、2往復には計1時間かかるので、往復5時間くらいで通える家であれば、トータルの移動時間はだいたい同じと考えられる。
費用も時間も大差ないので、結局のところ「安宿の環境に耐えられるか」にほぼ全て掛かってくる。
デメリットとしては、
など多数あるが、度々の出張や限界宿旅行でかなり耐性が付いていたおかげか、自分の場合は結果的に特に問題なかった。
デメリットばかりというわけではなく、
といった別方向でのメリットもある。
結局、都心方向への引っ越しは中止して、逆に東京まで110km以上ある田舎に移動した。家賃はさらに大幅に下がり、都心に比べると無のような額となった。
何だかんだで1年以上はこの生活パターンを続けているが、一番デカい固定費が激減するのは相当大きく、金が溜まるペースは明確に上がった。
必要な時だけ一泊増やせば土曜や日曜をそのまま都内で過ごすこともできるので、田舎と都会のメリットを両取りできていると言い張れなくもない。(週数日の生活環境の多少の悪化と引き換えに)
この記事も帰宅せずに安宿から投稿している。
もともとは妥協の択を模索するための安宿巡りだったはずが、気付けば安宿巡り自体が趣味となりつつある。よく行く場所の宿泊先は徐々に固定化されつつあるが、それでも40箇所以上は泊まった。
単に狭い空間が落ち着くとか余計な出費ケチれるお得感といった要素もあるけど、ノリで生活エリアを好きに変えられる気軽さや、狭い空間に効率的に人間を詰め込むための宿の工夫を見るのも謎の良さがある。
ちなみに、外出時限定のミニマリストごっこもちょっとした趣味のひとつだったんだけど、これが安宿巡りとのコンボで謎の噛み合いが生まれた結果、最高に身軽に行動できるようになった。
それなりの安宿耐性が必須ではあるため積極的に勧めはしないけれど、家賃の大幅減や行動の自由度が得られるので、耐えられる人であれば案外悪くない選択肢かもしれない。
都内の宿やカプセルが高すぎることが話題になっている様子を度々見かける。ああいうのは大体楽天トラベルとかじゃらんで調べているせいだと思う。
Booking.comから安値順で目的地周辺を探すだけで一番楽に主要な候補を拾えるので、安宿探しの取っ掛かりにはおすすめ。予約は最終的には公式サイト経由でするとより安くなる。
ただし、値段だけを見て適当に選ぶと地雷もある。(楽天トラベルやじゃらんが地雷処理を担ってくれているとも言える)
その辺の4000円以上クラスのカプセルホテルであれば大抵それなりのサービスを得られるけど、安くなるにつれ急激に品質が怪しくなってくる。
民家の中のただの二段ベッドを使わされたり、ロビーが未回収のゴミ袋の山でゴミ屋敷と化していたり、トイレが詰まりっぱなしで放置されていたり、深夜に客同士が喧嘩したり、起きたら謎の虫に刺されていたのか腕が腫れていたりなどするので、多少は吟味したほうがよい。
以下、都内(東寄りの縦方向)を中心に、価格重視かつサービス内容が許容範囲内の条件で、実際に色々泊まった結果日常使いするようになった良い安宿について紹介する。
(平日・1泊・直前予約・非イベントシーズン時 基準での価格順)
低価格とサービスを両立しつつ更に風呂付きの宿は、カプセル付サウナ的な施設の場合が多い。その辺のカプセルホテルより充実している上に安いのでこの系統は平均点が高い。
上野駅/4180円/大浴場・サウナ
ラウンジが最高に充実している。ワンドリンクが付き、カレー、炊き込みご飯、漫画が無料。相対的に他の選択肢より一見割高でも、飯代が浮くことを考慮するとまだ安め。
最近Web予約が廃止され200円値上げしたが、安心お宿(近いサービスのカプセル店)よりまだまだ大幅に安い。
g-customa.com
上野駅/約3500円/大浴場・サウナ
立地とサービスの割にだいぶ安め。直前予約で2700円くらいになることもある。熱波師が多数いるらしく頻繁にロウリュをやっている。
www.centurion-hotel.com
錦糸町駅/3500円/大浴場・サウナ
東側方面に行く際に安くて便利。入墨OKのためかYAKUZAめいた人達がいつも結構いる。
capsuleinn-kinshichou.tokyo
新宿駅/3300円/大浴場・サウナ
目的地が西寄りの場合に便利。大久保公園の隣にある。年季の入った施設でありつつもちゃんとメンテされており綺麗で広くて安い。
capsule510.jp
川崎駅(神奈川)/約3100円/大浴場・サウナ
目的地が南寄りだったり神奈川方面に行く際に非常に頼りになる。東京じゃなく神奈川にあるが都心へのアクセスは良い。
かなり充実した環境にも関わらず常時安く、平日連泊なら脅威の2850円で、週末の値上げ幅も異様に小さい。風呂の種類が多い。食堂も安くて多くて美味い。
www.kawasaki-big.com
中途半端なカプセルホテルやドミトリーでは上記のような施設に勝てていない場合が多いが、風呂を諦めてシャワーにすればまだ安宿の選択肢を増やすことができる。
宿泊先に風呂無しと風呂有りを混ぜてスケジュールを組んでいくのもおすすめ。
ちなみに、低価格帯の宿では出来合いのカプセルユニットはあまり採用されず、部屋の形状に合わせて寝床そのものをDIYで作っている場合が多いので、宿ごとの個性がより全面的に出てくるのもちょっと面白い。
田町,浅草橋など/大体3000円台/シャワーのみ
「わさび三田ホテル」「みかみ浅草橋ホテル」「鎧浅草ホテル」「日の出神楽坂ホテル」「目黒みどりホテル」「新宿ニッカホテル」など
各所にあり、質の安定した安宿として選びやすい。
どこも同じフォーマットで作られているが運営母体は謎。上4A下4Bのような部屋割り形式が特徴で、館内写真から同系列と判断できる。
ロビーが広めで、洗面台シャワートイレの台数も多く清潔。この価格帯でちゃんと2枚のタオルと歯ブラシが毎日支給されるのもえらい。(安宿はアメニティが有料の場合が多い)
https://www.booking.com/hotel/jp/wasabisan-tian-hoteru.ja.html
https://www.booking.com/hotel/jp/dou-qian-cao-qiao-hoteru.ja.html
など
鶯谷,入谷,三ノ輪/約2500円/シャワーのみ
安定した安宿の候補2。とにかく安く、稀に1000円台の時もある。歯ブラシは付かないので持参必須。タオルは1枚のみ支給。これだけ安い宿には大体何か変なマイナスポイントがありがちだが、特に何もなく普通に使える。
最安級を狙う場合は上記の謎系列と合わせて結構な範囲をカバーできるので、地雷安宿の回避に気を使わなくて良いので楽。
www.ltgroup.jp
錦糸町/固定2000円+一泊約700~1900円/シャワーのみ
連泊時は都内最安級。薄暗く狭く汚くベッドは固めでWifiも不安定だが、寝るだけなら大差ないという考え方ができるなら、圧倒的な安さ一点突破で相殺してギリ許容できる。自分が七泊した時は12000円弱だった。
歯ブラシは在庫切れしたまま放置されていたりするので持参要。タオルは付いたり付かなかったりする。照明も持参した方がよい。洗濯機は無料で使える。
https://www.booking.com/hotel/jp/domitorijin-xiu.ja.html
全国各地/18時以降入店で2000円台後半/シャワーのみ
若干毛色が違うが、安宿の選択肢になる。
タオル・歯ブラシ・剃刀つき。大体18時より前に入ると高いので入店時間の調整要。
2000円台の宿なんかは管理が雑で汚かったりするのが普通だが、個室ビデオ屋なだけに清掃も行き届いている場合が多い。カレー食べ放題付きの店舗や、割安な連泊料金のある店舗もある。
ベッドや布団は無い。単なるマットで寝るのは流石に疲れるので、エアマットや寝袋を持っていくと隙がなくなる。
時間調整と寝具の用意がネックではあるものの、この価格で個室が得られるのは貴重。
takarajima24.com
kin-v.jp
de0.hatenablog.com
おわり。他にいい安宿知ってたら教えて下さい。
*1:12/7 文の位置と表現を若干変更:通勤費は会社支給のため→定期券が会社支給だと移動の費用は0のため
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