文政7年。らくた(らくだ)櫛が流行る。木で作られている。その形は斯くの如し。(図略)上の部分は角ばっている。小さい櫛である。巾下新道で人を斧で殺して自分は首を吊り、女房は召し捕らえられる。熱田誓願寺で自害した者がある。8月4日夜明け前、巾下西浅間町で火事がある。19日から22日まで、東懸所で先門主の三十三回忌が行われる。熱田材木町に延場(取引所)が始まる。栄国寺で渧山上人の説法が行われる。太子談講釈(聖徳太子の物語?)。大池で殺生(漁)をする者がとても多い。船を出して網を打つのは今までないようなことである。大賑わいである。蟹江の茶屋へ、先ごろ京街道で門前町の仏具師を殺したのは自分だとやって来た…