~ 追憶 武仲 ~ 何も知らずに……、 由子さんが俺の彼女だと認識せずに、 一切の後ろめたさや罪悪感もなく、 俺の目の前でやられるのは……、 嫌だ……。 コイツがそれを認識したところで、 後ろめたさや 罪悪感を感じるかどうかは別としても……、 せめて……。 「ラナなんて黙って本とか読んでたら、 いつも勝手に乗っかってくるじゃん?」 「それはお前に対してだけだよ」 「え?そうなの?」 まただ……。 コイツはとぼけているわけでも、 嘘をついているわけでもない……。 そんなピュアな眼で、俺を見るのは止めてくれ……、 自分の薄汚い心が恥ずかしくなる……。 いったいなんなんだ……、 どうしたらそんな破廉…