肌寒い冬が到来し、室内で過ごす時でさえかじかんでしまう。冬はどうしても外出が億劫になってしまい、余暇も活動的でもなくなり、あらゆる時間の使い方について考え直すようになる。 こういう閉鎖された雑多な思いが入り込んできそうな時期ほど、あえて読書を適度に挟むようにしている。冬こそ、読書が活発になる。 最近徒然草、枕草子を読んだ。古文を読んでいると言葉の並びがさっぱりとしていて、上品。現代語訳も最小限に収められた調和の取れた美しい文。目の前に起きる移ろいを平常心で一歩手前で見ていたいもの。良くも悪くも、“塵も積もれば山となる”。読んでいると、この言葉が真っ先に思い浮かんだ。 最近読んだ本は、どれも生活…