平安末期、平家を滅ぼす大功を建てながら兄に疎まれ、衣川で討ち死にしたと言われている源義経であるが、実は死んでおらず、その後、大陸に渡ってジンギスカン(チンギス・ハーン)になった、という説がある。 もちろん、正当な歴史としては認められていないが、このロマンあふれる説を人材論の観点から考察してみたい。 1.義経=ジンギスカン説 源義経が衣川で戦死せずに、大陸に渡ってジンギスカンになり、モンゴル帝国を打ち建てたという説の根拠として、以下のことが指摘されている。 ・ 鎌倉幕府の正史「吾妻鑑」には、義経の最後について矛盾した記述がある。 (持仏堂で自殺/民部少輔の館で誅殺) ・ 義経の首が鎌倉に送られ首…