真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。 💭ポイント 三井寺が焼失した際、惟継中納言がそこの僧侶に言った機知に富んだ言葉を、見事な秀句として紹介している。 『徒然草絵抄』(小泉吉永所蔵) 出典: 国書データベース 🌙現代語対訳 惟継中納言という方は、漢詩の才能に恵まれた人でした。 惟継中納言これつぐちゅうなごんは、風月ふげつの才さいに富とめる人ひとなり。 仏道修行に専念し読経を続け、三井寺の円伊僧正と同じ宿坊にいました。 一生いっしゃう精進しやうじんにて、読経どきやう…