朝倉かすみ著「平場の月」を読みました。最初はモヤモヤだったけど、最後は一気読みの面白さ。愛されずに育った人の孤独と、その孤独な人に愛情を注ごうとする人の切なさと、よい小説でした。 ネタバレあり。映画化もされたそうで、原作小説の感想です。

幼なじみ３人の楽しいひと時 お気に入りのトビラ絵です 前回４話はこちら。 okinoren.hateblo.jp 公式サイト「COMIC BRIDGE」では１話〜２話まで読めます。 余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話 ３話以降は「COMIC BRIDGE」ではもう読めないので続きが気になった方はぜひ単行本を読んでみてください。 シーモアやピッコマなど一部の漫画サイトでは単話読みもできます。 www.cmoa.jp piccoma.com 5話あらすじ。 春奈ちゃんと出会ったことで残された時間をもっと大事にしようと考え直した秋人くん。 これから何をするべきかノートに書き出し、一つ…

ゆっくりと降る雪は、音を吸い込んでいた。新潟大学の近く、私設の五十嵐寮裏手にあるコインランドリー店は、冬になると寮生たちのたまり場になる。寮に洗濯機はあるのだが、乾燥機がない。古株の寮生女子・三浦茜（みうら あかね）は、濡れた洗濯物を抱えて店のドアを押し開けた。 「あれ、乾さん？」 奥のベンチに座っていた男が、缶コーヒーを片手に顔を上げた。乾拓（いぬい たく）。寮の男子棟に住む新潟大学工学部５年生、ちょっとした有名人。 「洗濯中に相談をうけるって、本当ですか？」 茜は苦笑しながら、乾に話しかけた。目元には、眠れていないことを示す薄い影。 「で、相談があるの？」 茜は黙ったまま、洗濯物を機械に放…

第168回直木賞を受賞し、読者の魂を深く揺さぶった凪良ゆうの記念碑的作品『汝、星の如く』。 美しい瀬戸内の孤島を舞台に、世間から「許されない」と見なされる愛を貫こうとする男女の切実な生き様と、彼らが背負う人生の"宿命"を鮮烈に描き出しています。 物語が問いかける普遍的なテーマ――常識や道徳を超えた「真実の愛」とは何か、そしてその圧倒的な文学的完成度は、映画化決定により再び大きな注目を集めています。 本記事では、物語のあらすじから主要人物の心理、作者の技巧、そして読者が最も議論する結末の深い意味までを徹底的に掘り下げて解説します 目次 1. 🌊 『汝、星の如く』あらすじ：瀬戸内の島で始まる切実な…

あらすじ 朗読劇をメインに開催している劇団がある。その劇団員たちが新潟西港で屋外稽古をしている。 登場人物 カツ＝劇団の脚本家兼演出 栄次郎＝60代、男、ひろみの配偶者 ひろみ＝60代、女、栄次郎の配偶者 鉄矢＝20代、男、ひろみと交際している。結婚を考えている かほり＝20代、女、鉄矢と交際している。 ①新潟西港 佐渡汽船乗り場 朝一番の両津発新潟行きのフェリーが到着。佐渡に住んでいる孫のタケシ（12才）が修学旅行で新潟にやってきた。孫の顔見たさに、栄次郎とひろみはターミナルまでやってきたが、大っぴらに声をかけられない。友達に「マザコン」ならぬ「ジサバサコン」と冷やかされるといけないから、物…

高校生を主役としたストーリー 汐見夏衛さんの書いた「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」は、人間関係の難しさや、今の時代のマスク依存症について書かれた青春ストーリーです。 なんでも周りの人に合わせて自分の考えや不満をためこんでしまう主人公「茜」。 そんな茜はなんでもズバッと言う性格の「深川青磁」と出会う。自分と正反対の青磁のことが大嫌いだった茜が、あることをきっかけに次第に青磁に惹かれていくというような物語になっています。 大嫌いだった人が自分の考えを変えてくれた。そんな経験したことがありますか？ 私はありません。（笑）けれども、それぞれ何か大きなものを抱えていてそれを背負って生きている。…

コミカライズ「余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話」（原作：森田碧先生）通称よめぼく第４話「期限付きの恋」 前回３話紹介はこちら。 okinoren.hateblo.jp ３話以降は公式サイトではもう読めないので続きが気になった方はぜひ単行本を読んでみてください。 シーモアやピッコマなど一部の漫画サイトでは単話読みもできます。 www.cmoa.jp piccoma.com ４話あらすじ。 三浦さんと春奈ちゃん、それぞれのギクシャクした態度が気になる秋人くん。 何があったか分からないけど、ひとまず三浦さんに「お見舞いに行ってほしい」と頼み込みますが、やはり一筋縄ではいかずあっさり…