『この世にたやすい仕事はない』津村記久子 「一日コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますかね?」ストレスに耐えかね前職を去った私のふざけた質問に、職安の相談員は、ありますとメガネをキラリと光らせる。隠しカメラを使った小説家の監視、巡回バスのニッチなアナウンス原稿づくり、そして ……。社会という宇宙で心震わすマニアックな仕事を巡りつつ自分の居場所を探す、共感と感動のお仕事小説。 主人公は、どうやらなかなか有能な女性らしい。 たまに毒を吐きつつ、次々とマニアックな職を転々としていく物語です。 出てくるのはなんともおかしな仕事ばかりだけれど、なんやかんや適応して活躍していく様子が読んでいて興味深…