霜降りの美しさ、とろけるような食感、そして深い旨味。全国にその名を轟かせるブランド牛「山形牛」。その最高の品質は、どのようにして守られ、私たちの食卓へと届けられているのでしょうか。その裏には、生産者が丹精込めて育てた牛や豚を、安全・安心な食肉へと生まれ変わらせる、地域にとって不可欠な中核施設が存在します。 今回は、まさにその「山形牛」ブランドの心臓部であり、生産者と消費者を繋ぐ公的な役割を担う、株式会社山形県食肉公社の決算を分析します。官報に示されたのは、売上高約79億円、当期純利益6,100万円という堅実な経営内容と、自己資本比率65%超という極めて強固な財務基盤。「公社」の名が示す、その公…