戦後一貫して超大国として君臨し、自分に有利な国際秩序を築いて来たアメリカ。しかし、昨今のトランプ大統領の会見の端々から感じられるのは、「(私たち)アメリカは割を食ってきた」という強烈な被害者意識に外なりません。 「アメリカは敵味方に関わらず、あらゆる国から略奪されてきた」「やられたらやり返す」といった彼の言葉に象徴されるのは、世界の国々との連携・協調ではなく、アメリカという単位で競争し、比較優位を目指すという姿勢そのものでしょう。 自分さえよければいい…そうした考え方を倫理的な意味で否定するつもりはありませんが、そのような(殺伐とした)荒野で生きていくのは効率が悪いしリスクも大きい。2度の世界…