どら焼きとはんぺんと富士の笠雲と 車からみえた初冬の富士山。ぽっかりと笠雲がのっていた。 これまで私は見たことがない。それは本当に「ぽっかり」と霊峰の上に浮かんでいて、ほとんど位置を変えずに、じっと山の上に居座っている。車が進むと里山に隠れてしまうので、わたしは車をUターンして、よく見える位置まで引き返して、写真を撮った。 どら焼きのように見えた。 それだけのことだが、何だか得をしたような気持になってその後気分は軽やかだった。 形が面白いので、いろいろ俗諺がある。「笠雲が出ると、天気は崩れる」といわれるが、俗諺であってもこれは気象学的に正しいようだ。また、「笠雲を見ると縁起がいい」ともいわれる…