一年間、楽しみに観てきたNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」が終わった。 「物語の読みどころは、どう落とすか、決着の仕方に魅かれる」と澤田瞳子さんは話されていた。ドラマでも小説でも、やはり落としどころ、たたみ方は終末近くになるにつれて関心度が増していく。もっとも、澤田さんは史実をご存じのうえで、史実の絡め方に気づかされて面白いとお話だった。 史実をベースに、思いきった虚構、脚色で物語を大いにふくらませる。それを最後どう決着させるかは、書き手の腕の見せどころであり、(今ここで言うなら)蔦屋重三郎への敬意の示し方とも言えるのだろう。 「文化」とは「カルチャーculture」、つまり「カルテ…