映画『羊の木』ネタバレ・あらすじ解説！元殺人犯たちが暮らす町の秘密 さびれた港町・魚深にひっそりと移住してきた、互いに見知らぬ6人の男女。彼らの受け入れを命じられた市役所職員・月末は、やがて驚愕の事実を知る。彼らは全員、過去に人を殺めた元殺人犯だったのだ。これは、過疎化対策として国家が極秘裏に進める、受刑者仮釈放プロジェクトだった。一見穏やかに見える彼らの存在が、町の平穏な日常に少しずつ不協和音をもたらしていく…。『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督が、人間の本質に鋭く迫る傑作サスペンス『羊の木』。錦戸亮、木村文乃、松田龍平ら豪華キャストが集結した本作の魅力を徹底的に解説します。

（１）「カルテット」ってどんなドラマ作品？ 「カルテット」は、TBS系の「火曜ドラマ」枠で2017年1月17日から3月21日まで全10話が放送されました。 脚本は『Mother』『最高の離婚』などで知られる坂元裕二氏が手がけ、大人の日常と秘密を丁寧に描いています。 主な見どころは、松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平という日本映画・テレビ界を代表する演技派俳優４人の共演。彼らが弦楽四重奏（カルテット）を組み、軽井沢の別荘で共同生活を送るという設定が、静かな美しさと心の揺らぎを同時に映し出します。 視聴率的にはそこまでではなかったもののSNSや口コミでは熱烈な反響があり、「語りたくなるドラマ…

カルテット 松たか子 Amazon ★★ カラオケボックスで4人のアマチュア演奏家――ヴァイオリン奏者の巻真紀（松たか子）、同じくヴァイオリン奏者の別府司（松田龍平）、チェロ奏者の世吹すずめ（満島ひかり）、ヴィオラ奏者の家森諭高（高橋一生）――が偶然出会う。彼らは軽井沢の別荘を拠点にし、カルテット・ドーナツホールを結成するのだった。 全10話。 坂元裕二脚本。 夢を追いかけることの困難という意味では、『花束みたいな恋をした』と問題意識を共有しているし、共助的なコミュニティによる近代家族の否定という意味では、『大豆田とわ子と三人の元夫』と問題意識を共有している。これが坂元裕二のエッセンスなのだろ…

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「もし、あなたが労働に疑問を抱いたことがあるなら──この物語はあなたの胸に刺さるかもしれません。」 昭和初期、搾取される労働者たちの怒りと叫びを描いた小林多喜二の『蟹工船』。 その物語は100年近く経った今でも色あせることなく、現代の労働環境や社会構造にも警鐘を鳴らし続けています。 本記事では、原作をもとにした漫画版と2009年の映画版も交えて、『蟹工船』がなぜ今なお読み継がれているのか、その背景と意義を掘り下げながら、私なりの感想をまとめました。 労働者とは何か。組織とは何か。 そして「声を上げる」とはどういうことなのか──。 現代社会を生きるすべての人に向けて、あらためてこの作品を紹介した…

散歩する侵略者 長澤まさみ Amazon ★★★★ 行方不明だった夫・真治（松田龍平）が、鳴海（長澤まさみ）のところに帰ってくる。それまで夫婦仲は冷めきっていたが、真治はそのことを覚えていない。鳴海は戸惑いながらも真治の世話を焼く。一方、ジャーナリストの桜井（長谷川博己）は一家惨殺事件を取材していたが、その過程で天野（高杉真宙）と立花（恒松祐里）に出会う。二人は宇宙からの侵略者だった。 原作は前川知大による同名舞台。小説版【Amazon】もある。 のどかな地方都市を舞台にしている。どうやら御殿場市か沼津市あたりらしい。というのも、鳴海の運転する車は静岡ナンバーだし、付近に米軍基地があることが示…

現実世界とは異なる不思議で神秘的な世界。現世と来世の狭間にある特別な領域をさまよう魂と魂の交流が、個性的な俳優陣を揃え、独特の映像によってリリカルに切り取られた野心作。泉鏡花を描いた溝口健二のように、どこか妖艶で美しく、人間の情念が描かれたおどろおどろしい映画だった。 映画『わたくしどもは。』公式サイト