「セミの一生は短い」「セミって可哀想」 何だか昔から、そんな風に教わってきた。 確かに成虫になって、地上へ出てからは短い。 短ければ7日ほど、長くても一カ月ほど、 夏のほんのひと時、それは間違いない。 だけど忘れてはいけないのは、土の中の幼虫期間。 多くは7年ほど、10年生きるのもいるらしい。 つまりセミの寿命は7年~10年。決して短くないのである。 何ならカブトムシの方が、幼虫期と成虫期を合わせて1年程度。 セミよりカブトムシの方が、ぜんぜん短く可哀想なのである。 何故か勝手に僕たちは、成虫になってからが本番みたいな、 幼虫期は土の中で可哀想、みたいな見方をしてしまうけど、 これを人間に例え…