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星新一のおすすめランキング22選|ドラマ化のショートショート作品


ショートショートの第一人者として知られる星新一。1000編以上の作品を残し、その多くが映像化され、現代でも色褪せない魅力を放っています。しかし、作品数が多いからこそ、「どの作品から読み始めればいいのか」と悩む方も多いはず。

そこで本記事では、星新一作品の魅力と選び方を徹底解説。さらに、ドラマやアニメ化された作品を中心に、おすすめ22作品をランキング形式でご紹介します。SF、ブラックユーモア、社会風刺など、様々なテイストの作品から、あなたにぴったりの1冊が見つかるはずです。

専門家

団長のプロフィール画像

団長

本のソムリエ

年間1,000冊以上の読書を楽しむ“本のソムリエ”。NHKを始めとするテレビ番組やラジオ番組に多数出演の他、雑誌や新聞、WEBコラムなどに読書関連の執筆を行う。講演は、経営者対象から、図書館、一般まで幅広く行い、学校では日本全国、及び海外でも特別授業や読み聞かせを行う。ライフワークは、旅と芸術。世界50か国以上、800以上の美術館を巡っている。著書『年間1000冊以上の読書を楽しむ本のソムリエ団長の読書教室』、翻訳書『ふたりの兄弟』(原作:トルストイ)などがある。

専門家

サトウクリのプロフィール画像

サトウクリ

読書会主宰者

2014年2月22日「知的好奇心を解き放つ出会いの場」をコンセプトに「横浜読書会KURIBOOKS」を立ち上げる。第1回の参加者は僅か1名だった。10年周年を迎え、読書会回数は530回、参加者数は延べ5700人を超えるコミュニティに成長する。横浜にあるカフェやオンラインZoom、仮想空間のメタバースを拠点に活動を続けている。また、第31期横浜市教育委員会の社会教育委員会議に出席するなど、神奈川県内を中心に読書会主宰者としての講演依頼をこなす。新聞等でもその活動が取り上げられる。自称!無類の読書好き。

ショートショートの巨匠、星新一の魅力とは?

原稿用紙

1926年東京生まれの星新一は、実業家の家に生まれながら、戦後の混乱期に創作活動を開始。1957年「ボッコちゃん」で注目を集め、以後40年以上にわたり1000編を超えるショートショートを執筆し続けました。

SF、ブラックユーモア、そして鋭い社会風刺を得意とし、わずか数ページで読者を驚かせる「どんでん返し」は、星新一の真骨頂。現代でも色褪せない未来予測と人間観察は、多くの読者を魅了し続けています。

小説の神様と呼ばれた父・星一の影響を受けながらも、独自の作風を確立。経済人としての経験を活かした現実的な描写と、豊かな想像力が織りなす物語は、世代を超えて愛され続けています。

人間の本質を突く鋭い洞察

欲望、愚かさ、そして希望。星新一は、人間の本質を鋭く、しかしユーモアを交えて描き出します。その観察眼は現代にも通じる普遍性を持ち、読者に新たな気づきを与え続けています。

簡潔な文体と予想外の展開

無駄を削ぎ落とした文章で、最後まで一気に読者を引っ張っていく星新一の作品ですが、最後に待っているのは、予想もしない「どんでん返し」。この独特の物語運びこそが、星新一作品の醍醐味です。

SFの外套を纏った現代社会への警鐘

一見SFファンタジーに見えて、実は現代社会への鋭い批評が込められているのも大きな特徴。技術革新、環境問題、人間関係など、現代に通じるテーマを独自の視点で描き出しています。

専門家からのコメント

団長のプロフィール画像

団長

本のソムリエ

ショートショートと呼ばれる超短編小説の第一人者。ショートショート以外の小説やエッセイにも定評があります。ユーモアと風刺を巧みに交えた独特の寓話的スタイルは”現代のイソップ”と呼ばれるほど。科学や技術に関するテーマも多く、SF作家の巨匠としても知られています。1つに断定できない捉えどころのなさが最大の魅力と言ってよく、作品が古びることがなく、いつまでも新鮮。どんなに時代が変わっていっても、老若男女を問わず長く愛されていくことでしょう。

星新一作品の選び方

街並み

わずか数ページで完結する短編から、少し長めの作品まで。多彩な作品群を持つ星新一作品だからこそ、最初の1冊選びは重要です。ここでは、あなたの読書スタイルや興味に合わせた作品の選び方をご紹介します。

映像化作品から始める

星新一作品は、様々な形で映像化されています。NHKの「星新一ショートショート」シリーズ(2014年)では、「おーい でてこーい」「老人と宇宙人」など、名作の数々がドラマ化。また、アニメ「妖怪人間ベム」の脚本も手掛けており、「ボッコちゃん」は漫画化や舞台化もされています。映像をきっかけに作品世界に触れるのも、一つの入り口となるでしょう。

定番の名作を選ぶ

星新一の世界観を知るなら、まずは代表作「ボッコちゃん」「きまぐれロボット」からスタート。「ボッコちゃん」は、星新一特有のブラックユーモアと「どんでん返し」を存分に味わえる一冊です。また「気まぐれロボット」は、優しいユーモアと親しみやすい展開で、星新一作品入門に最適です。

好みのテーマで選ぶ

SF色の強い作品を求める方には「午後の恐竜」「妖精配給会社」。未来社会や異星人との交流を描いた物語が収録されています。

社会風刺を楽しみたい方には「マイ国家」「ノックの音が」がおすすめ。人間社会の矛盾や欲望を鋭く切り取った作品に出会えます。

純粋にユーモアを楽しみたい方には「おーい でてこーい」「未来いそっぷ」。思わず笑みがこぼれる展開が待っています。

年齢や読書習慣に応じて選ぶ

小学生が読むなら、「つばさ文庫」や「青い鳥文庫」のシリーズがおすすめ。挿絵付きで読みやすく編集されており、星新一の世界観を無理なく楽しめます。読書習慣のある大人の方には「星新一ショートショートセレクション」シリーズを。テーマごとに作品が厳選されており、系統立てて星新一作品を楽しむことができます。

星新一のおすすめランキング20選|よく読まれている人気作品を紹介

ここでは、読者の評価(ブクログと読書メーターの登録者数)をもとに、星新一の作品をランキング形式でご紹介します。

次に読む本はどれにしようか?ぜひ作品選びの参考にしてくださいね。

商品情報
ボッコちゃんの商品画像
きまぐれロボットの商品画像

KADOKAWA(カドカワ)

きまぐれロボット
未来いそっぷの商品画像
ようこそ地球さんの商品画像
悪魔のいる天国の商品画像
妄想銀行の商品画像

新潮社

妄想銀行
ノックの音がの商品画像
ブランコのむこうでの商品画像
マイ国家の商品画像

新潮社

マイ国家
午後の恐竜の商品画像
おせっかいな神々の商品画像
妖精配給会社の商品画像
地球から来た男の商品画像

KADOKAWA(カドカワ)

地球から来た男
ちぐはぐな部品の商品画像

KADOKAWA(カドカワ)

ちぐはぐな部品
声の網の商品画像

KADOKAWA(カドカワ)

声の網
盗賊会社の商品画像

新潮社

盗賊会社
おのぞみの結末の商品画像
エヌ氏の遊園地の商品画像
ご依頼の件の商品画像
ひとにぎりの未来の商品画像
参考価格

616円(税込)

638円(税込)

605円(税込)

704円(税込)

550円(税込)

605円(税込)

473円(税込)

506円(税込)

605円(税込)

506円(税込)

649円(税込)

616円(税込)

475円(税込)

475円(税込)

396円(税込)

440円(税込)

440円(税込)

539円(税込)

671円(税込)

649円(税込)

特徴

著者が傑作50編を自選した、SF作家・星新一の入門書

博士の不思議な発明、発見が様々な騒動を巻き起こす

おなじみの寓話を星新一の世界観で楽しむ

奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート

「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」としてNHKで映像化

おとながこどもにかえる本

事件(そいつ)は扉の向こうからやってきた

あなたも、この本を読んで優しい気持ちを思い出してみませんか?

卓抜なアイディアとプロットを縦横に織りなして、夢の飛翔へと誘う魔法のカーペット

地球の運命をシニカルに描く表題作

あなたのそばで起こった事件も、ひょっとしたら神さまのしわざかもしれない

善と悪、益と害との区別がつかないまま、人びとは「妖精」を肩に乗せた――。

男たちの、奇妙な奇妙な運命

部品いろいろ、あります。

今こそ最も新しい、電話の秘密。

誰から見ても善良な市民。その意外な裏の顔とは?

人間の滑稽で愛すべき姿をスマートに描き出す11編

閑静な別荘地に現れた若い女。エヌ氏はある提案をもちかけられ――。

おもいきって、“殺し”はいかがですか?

未来社会の青写真、ちょっとのぞいてみませんか……。

購入サイト

1位

新潮社

ボッコちゃん

参考価格616円(税込)

WHY

著者が傑作50編を自選した、SF作家・星新一の入門書

バーで人気の美人店員「ボッコちゃん」。彼女には、大きな秘密があった……。スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群!表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。

2位

KADOKAWA(カドカワ)

きまぐれロボット

参考価格638円(税込)

WHY

博士の不思議な発明、発見が様々な騒動を巻き起こす

お金持ちのエヌ氏は、博士が自慢するロボットを買い入れた。オールマイティだが、時々あばれたり逃げたりする。ひどいロボットを買わされたと怒ったエヌ氏は、博士に文句を言ったが……。

3位

新潮社

未来いそっぷ

参考価格605円(税込)

WHY

おなじみの寓話を星新一の世界観で楽しむ

時代が変れば、話も変る!語りつがれてきた寓話も、星新一の手にかかるとこんなお話に……。楽しい笑いで別世界へ案内する33編。

4位

新潮社

ようこそ地球さん

参考価格704円(税込)

WHY

奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート

文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。

5位

新潮社

悪魔のいる天国

参考価格550円(税込)

WHY

「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」としてNHKで映像化

ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす“悪魔”の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショートショート36編を収録する。人間に代って言葉を交わすロボットインコの話「肩の上の秘書」、未来社会で想像力にあふれた人間を待ち受ける恐怖を描く「ピーターパンの島」など、日常社会、SFの世界、夢の空間にくりひろげられるファンタジア。

6位

新潮社

妄想銀行

参考価格605円(税込)

WHY

おとながこどもにかえる本

悩まされている人の妄想をとりのぞき、必要な人に売る商売をはじめたエフ博士。順調だったが思わぬ落とし穴が…。14編収録。

7位

新潮社

ノックの音が

参考価格473円(税込)

WHY

事件(そいつ)は扉の向こうからやってきた

ノックの音とともに、二日酔いの男の部屋にあらわれた見知らぬ美女。親しげにふるまう彼女の正体は? いったい、だれのところへ、どんな人が訪れてきたのか。その目的は。これから部屋の中で、どんなことがおこるのか……。サスペンス、スリラーからコメディーまで、「ノックの音」から始まる様々な事件。意外性あふれるアイデアと洒落たセンスで描く15のショートショート。

8位

新潮社

ブランコのむこうで

参考価格506円(税込)

WHY

あなたも、この本を読んで優しい気持ちを思い出してみませんか?

ある日学校の帰り道に、「もうひとりのぼく」に出会った。鏡のむこうから抜け出てきたようなぼくにそっくりの顔。信じてもらえるかな。ぼくは目に見えない糸で引っぱられるように男の子のあとをつけていった。その子は長いこと歩いたあげく知らない家に入っていったんだ。そこでぼくも続いて中に入ろうとしたら……。少年の愉快で、不思議で、すばらしい冒険を描く長編ファンタジー。

9位

新潮社

マイ国家

参考価格605円(税込)

WHY

卓抜なアイディアとプロットを縦横に織りなして、夢の飛翔へと誘う魔法のカーペット

マイホームを“マイ国家”として独立宣言した男がいた。訪れた銀行外勤係は、不法侵入・スパイ容疑で、たちまち逮捕。犯罪か? 狂気か?――世間の常識や通念を、新鮮奇抜な発想でくつがえし、一見平和な文明社会にひそむ恐怖と幻想を、冴えた皮肉とユーモアでとらえたショートショート31編。

10位

新潮社

午後の恐竜

参考価格506円(税込)

WHY

地球の運命をシニカルに描く表題作

現代社会に突然巨大な恐竜が次々と出現! 蜃気楼か? 集団幻覚か? それとも立体テレビの放映か?──地球の運命をシニカルに描く表題作。ティーチング・マシンになった教育ママ、体中に極彩色の模様ができた前衛芸術家、核爆弾になった大臣――偏執と狂気の世界をユーモラスに描く「狂的体質」。ほかに、「戦う人」「契約時代」「理想的販売法」「幸運のベル」など全11編。

11位

新潮社

おせっかいな神々

参考価格649円(税込)

WHY

あなたのそばで起こった事件も、ひょっとしたら神さまのしわざかもしれない

神さまはおせっかい! 金もうけの夢を叶えてくれた“笑い顔の神”の正体は? スマートなユーモアあふれるショートショート集。

12位

新潮社

妖精配給会社

参考価格616円(税込)

WHY

善と悪、益と害との区別がつかないまま、人びとは「妖精」を肩に乗せた――。

他の星から流れ着いた《妖精》は従順で遠慮深く、なぐさめ上手でほめ上手、ペットとしては最適だった。半官半民の配給会社もでき、たちまち普及した。しかし、会社がその使命を終え、社史編集の仕事を残すだけとなった時、過去の記録を調べていた老社員の頭を一つの疑惑がよぎった……諷刺と戦慄の表題作など、ショートショートの傑作35編を収録した、夢と笑いの楽しい宝石箱。

13位

KADOKAWA(カドカワ)

地球から来た男

参考価格475円(税込)

WHY

男たちの、奇妙な奇妙な運命

  "おれは産業スパイとして研究所にもぐりこんだものの、捕らえられる。相手は秘密を守るために独断で処罰するという。それはテレポーテーション装置を使った地球外への追放だった。" 傑作ショートショート集。

14位

KADOKAWA(カドカワ)

ちぐはぐな部品

参考価格475円(税込)

WHY

部品いろいろ、あります。

脳を残して全て人工の身体となったムント氏。ある日、外に出ると、そこは動くものが何ひとつない世界だった(「凍った時間」)。SFからミステリ、時代物まで、バラエティ豊かなショートショート集。

15位

KADOKAWA(カドカワ)

声の網

参考価格396円(税込)

WHY

今こそ最も新しい、電話の秘密。

ある時代、電話がなんでもしてくれた。完璧な説明、セールス、払込に、秘密の相談、音楽に治療。ある日マンションの一階に電話が、「お知らせする。まもなく、そちらの店に強盗が入る……」。傑作連作短篇!

16位

新潮社

盗賊会社

参考価格440円(税込)

WHY

誰から見ても善良な市民。その意外な裏の顔とは?

私は盗賊株式会社の社員。泥棒ごっこのオモチャの製造販売の会社ではない。れっきとした、泥棒を営業とする会社だ。そんな仕事があったのかと内心うらやましがる人も多いかもしれない。平凡な日常のくり返しにあきあきしている人ならば……。表題作の「盗賊会社」をはじめ、斬新かつ奇抜なアイデアで、現代社会を鋭く、しかもユーモラスに風刺する36編のショートショートを収録。

17位

新潮社

おのぞみの結末

参考価格440円(税込)

WHY

人間の滑稽で愛すべき姿をスマートに描き出す11編

家事万能のロボットを手に入れたら……。世界平和をめざす秘密組織が実権を握ったら……。安逸と平穏をのぞみながら、退屈な日々にあきたらず、精神と肉体の新たな冒険を求める人間。超現代のなかでも、あいかわらず滑稽で愛すべき、人間らしい心の動きをスマートに描く11編。新鮮な発想、奇想天外なストーリーの展開、そして意外な結末は、あたかもアイディアを凝集した玉手箱。

18位

新潮社

エヌ氏の遊園地

参考価格539円(税込)

WHY

閑静な別荘地に現れた若い女。エヌ氏はある提案をもちかけられ――。

エヌ博士の研究室を襲った強盗。金のもうかる薬を盗んだのはよかったけれど……。女性アレルギーの名探偵のもとに届いた大きな箱。その箱の中に入っていたものは……。別荘で休暇を過すエヌ氏のもとに、突然かかってきた電話。なんとその電話は江戸時代の霊魂からだった……。卓抜なアイデアと奇想天外なユーモアで、不思議な世界にあなたを招待するショートショート31編。

19位

新潮社

ご依頼の件

参考価格671円(税込)

WHY

おもいきって、“殺し”はいかがですか?

若いころの事件をたねに、金をゆすられているあなた!殺してもあきたらないほど、憎たらしい人がいるきみ!おもいきって、“殺し”はいかがですか?ご依頼の件は必ずやりとげ、絶対安全。あなたには決してご迷惑をおかけいたしません。常識的で、ありふれた世界に安住している人々の常識を痛撃し、人間の心の奥にひそむ願望をユーモアと諷刺で描いたショートショート40編。

20位

新潮社

ひとにぎりの未来

参考価格649円(税込)

WHY

未来社会の青写真、ちょっとのぞいてみませんか……。

脳波を調べ、食べたい料理を作る自動調理機、眠っている間に会社に着く人間用コンテナなど、未来社会をのぞくショートショート集。

本のソムリエに聞いた!ぜひ読んでほしいおすすめ作品

ここでは、読書の案内人が、あなたに読んでほしいとっておきの一冊を提案。豊富な読書経験から厳選した押さえておきたいおすすめ作品をお届けします。

新潮社

ボッコちゃん

参考価格616円(税込)

WHY

著者が作50編を自選した、SF作家・星新一の入門書

バーで人気の美人店員「ボッコちゃん」。彼女には、大きな密があった・・・・・。スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな調刺にあふれ、光り輝く小宇宙群!表題作品をはじめ「おーいでてこい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。

専門家からのコメント

団長のプロフィール画像

団長

本のソムリエ

自選したショートショート50編を収録した代表作。短いものでは4ページ、長くても10ページ強なので、ちょっとの待ち時間や空き時間でも手軽に読むことができるのが嬉しいところ。自宅でも、外出時にも便利な一冊として重宝するはず。内容的にも、笑えるものから、なにげにタメになるもの、謎なもの、ブラックなものまで多彩。飽きることがありません。取り上げられるネタが豊富ですし、楽しく読んでいるだけで何か思いがけないアイデアがひらめくかも!?

新潮社

悪魔のいる天国

参考価格550円(税込)

WHY

「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」としてNHKで映像化

ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす"悪魔"の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショートショート36編を収録する。人間に代って言葉を交わすロボットインコの話「肩の上の秘書」、未来社会で想像力にあふれた人間を待ち受ける恐怖を描く「ピーターパンの島」など、日常社会、SFの社会、夢の空間にくりひろげられるファンタジア。

専門家からのコメント

サトウクリのプロフィール画像

サトウクリ

読書会主宰者

月夜の美しい晩だった。エフ博士は研究のために海岸へ赴き、波打ち際にあった壺を何気なく蹴飛ばした。すると壺から古代アラビアの魔神が現れる。魔神は壺から出してくれたお礼に望みを3つ叶えてくれるという。普通の人なら小躍りして喜ぶところだが、エフ博士は徹底した合理主義者である。魔神の存在そのものに納得がいかない。さて、エフ博士は魔神にどんなお願いをするのか?(『合理主義者』)

私のとなりの家にある夫婦が引っ越してきた。しかし亭主がとんでもない暴君で、毎日奥さんに当たり散らしている。我が家の平和な家庭とは大違いだ。ところが最近、亭主の怒鳴り声が聞こえなくなった。庭先で奥さんと話す機会があり亭主の様子を尋ねると、どうやら自動車事故に遭ったという。そして、なぜか奥さんはいつになく生き生きとしている。(『となりの家庭』)

全自動で行われるテール氏のモーニングルーティンは完璧だ。早朝のベッドの中からオートマチックに進む。シャワーを済ませ、着替えを終えて、朝食を取り、都市に張り巡らされたパイプの中を走る丸形の乗り物に乗って会社に到着だ。テール氏はそんな理想の生活を毎日過ごしている。(『ゆきとどいた生活』)

民話?ミステリー?それともSF?
ショートショートの神様・星新一が変幻自在に創り出す世界観は、近未来を覗き見る先見性を持ちながら、人間の業をあぶり出す。本書は全36作品が収録されており、それぞれに気まぐれな残酷さが香るから、ぜひその余韻を楽しんでほしい。

まとめ

星新一作品の真髄は、わずか数ページで描かれる予想外の展開と「どんでん返し」にあります。そして、人間の本質を鋭く、しかしユーモアを交えて描く観察眼は、現代にも通じる普遍的なテーマ性を持っています。

初めて星新一作品を読む方は、まず映像化された作品や「きまぐれロボット」「ボッコちゃん」といった定番作品から始めるのがおすすめです。その後、SF色の強い作品や社会風刺作品など、興味のあるテーマに応じて作品を選んでいけば、より深く星新一ワールドを楽しむことができるでしょう。

また、子供から大人まで、読者の年齢や読書習慣に合わせた様々なシリーズが用意されているのも特徴です。時代を超えて愛され続ける星新一作品を、ぜひあなたも体験してみてください。

※本記事のランキングは、ブクログ・読書メーターの登録者数を基に算出、あらすじはブクログより引用しています(集計日:2024/12/03)

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