公開期間=2021.11.6-12.5

永観堂の入り口にある智福院で、五劫思惟阿弥陀如来坐像が初公開。この絵のように、お腹の前で両手を隠しており、奈良の五劫院の本尊様を小さくしたような感じだった。間近で見上げると、口をキュッと結んださまが幼子のようにも見え、可愛らしかった。
初公開のきっかけは、五劫思惟阿弥陀仏のお厨子が新調されたことによる。新しいお厨子の扉には、月の満ち欠けが描かれ、五劫という時の流れが表現されていた。月齢の1サイクルは五劫思惟よりだいぶ短いのだが、そのサイクルが積み重なることにより、いつか五劫という長い年月になる。私はそれを美しいと思った。
そして、月つながりで、堂内には静かにドビュッシーの「月の光」が流れていた。智福院の前は紅葉の永観堂に並ぶ人だかりで、案内係の声などでざわついていたが、智福院の中は本当に静かに時が流れていた。
五劫思惟阿弥陀仏の近く、お位牌の並ぶところに古い観音菩薩立像があり、伺ったところ平安仏だという。文化財未指定だそうだ。京都には、まだまだ古仏が人知れず潜んでおられるのだろう。
ご本尊の阿弥陀如来坐像は像高2メートル弱ぐらいだろうか。気品あふれる尊容から藤末鎌初かと思ったが、お寺の方に伺ったところ、江戸時代のものだという。光背の千体仏も見事だった。そして、ドビュッシーがとても似合っていた。
そういう訳で、最近「月の光」を繰り返し聴いている。お寺とクラッシック音楽は実はとてもよく合うのでは。
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