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「女の子たちの何かを搾り取っている…」“重たい地下アイドルオタク”だった女性(24)がチェキを何十枚も買いながら「罪悪感」を感じていた理由
出窓なもさんインタビュー#1
地下アイドルになけなしの月10万円をつぎ込むオタクだった10代の時期を経て、自分も地下アイドルとして活動していた出窓なもさん(24)。
2023年3月21日に所属グループ「ポエトリープ」の解散にともなってアイドル活動終了後、丸2年かけて書いたnoteの「アイドルとオタクはしょせんお金で繋がれた関係なのか」という問いかけが話題になり、地下アイドルという業界の“狂気”の実態は多くの人を驚かせました。
友達がいなくて和式トイレで立って昼食を食べていた高校時代、オタクと地下アイドルが払う「対価」について、地下アイドルが辞めるのはどんな時か……。「推す側」と「推される側」の両方を知る出窓さんに話を聞きました。
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「私、高校時代はいわゆる便所飯で、トイレでご飯を食べてました」
――出窓さんは何歳くらいから地下アイドルを推すようになったのでしょう。
出窓 もともと80年代のアイドル時代の松田聖子さんが好きでした。でも高校生になったくらいから、女性の地下アイドルグループを好きになりました。最初は松田聖子さんと同じように憧れ目線で見てたんですけど、だんだん自分を投影するようになってハマりました。
――自己投影ですか?
出窓 私、高校時代はいわゆる便所飯で、トイレでご飯を食べてました。人と話すのが苦手で、友だちができなかったんです。教室にいると目の前で悪口を言われることもあったので、昼休みになると他の生徒があまり寄り付かない旧校舎のトイレに籠っていました。そこは和式トイレだったので、立ったままお弁当を食べていたんです。
――それは辛い高校生活ですね。
出窓 私は「レッツポコポコ」という地下アイドルを“推し”ていたんですけど、私の推しメンバーも周りの人に上手く合わせられなかったり落ち込みがちだったりして、自分とあまり変わらないように見えたんです。そんな子が頑張ってステージ上で輝いているのを見ると、何か言われても言い返せないでいる自分の代わりに叫んでくれてるように感じました。“推し”は光みたいな感覚でした。