フィリーズがカイル・シュワーバーと再契約したことで、FA市場の「大砲枠」が一気に縮小し、他球団は代替戦略を迫られる状況となっている。とくにレッドソックスやオリオールズなど、中軸を打てるスラッガーの獲得を求めていた球団にとっては大きな痛手となりそうだ。
Phillies, DH Kyle Schwarber reportedly agree to 5-year deal, per multiple reports includingMLB's@Feinsand.
—MLB (@MLB)December 9, 2025
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フィリーズとシュワーバーは、5年総額1億5000万ドルの大型契約で合意した。年平均3000万ドルとなり、2030年までの在籍が確定した。
来春33歳を迎えるシュワーバーは、フィリーズと結んだ前契約の最終年だった今季にナ・リーグ最多56本塁打・132打点を記録。OPS.928はリーグ5位で、MVP投票では大谷翔平に次ぐ2位に入った。
契約期間中、シュワーバーは本塁打187本(2位タイ)、四球426(3位)、打点434(4位)、得点429(5位)を記録。ポストシーズンでも14本塁打を放ち、短期決戦での勝負強さを見せた。
カブス時代の2016年シーズンにACL(前十字靱帯)断裂という大怪我を負いながらも、翌年には復帰し30本塁打を記録した経緯を持つ。通算打率は.231と低めだが、キャリア通算では340本塁打を誇る純粋な長距離砲である。
今回の再契約はシンプルで、ボーナスや後払いのない毎年3000万ドルを受け取る形式。これは「DH専任選手」としては史上最大クラスの契約であり、大谷翔平に次ぐ規模と報じられている。
CBS SportsやSportsnetは、シュワーバーの再契約が「FA市場最大のドミノ」であり、他球団の動きを一気に加速させると指摘。
レッドソックスはシュワーバー獲得を狙っていたが失敗。次のターゲットはピート・アロンソになる可能性が高いとNewsweekが報じている。
複数のメディアによればオリオールズ・レッズ・パイレーツもシュワーバーにオファーを出していたが、フィリーズの資金力に屈した。
USA TodayやMLB Trade Rumorsは、この契約が「33歳以上の選手」「守備価値が低い選手」にも高額契約が成立する前例となり、今後のFA市場の価格基準を押し上げると分析している。

大谷翔平と並び称される「長距離砲」を保持し続けることで、フィリーズは打線の核を維持した。これはファンベースへのメッセージ性が強く、球団の「勝ちに行く姿勢」を明確に示したものだ。今後は、J.T.リアルミュート捕手との再契約が焦点となるだろう。
シュワーバーを逃した球団は、FA市場の選択肢が狭まったことで、より多様なアプローチ(トレード市場)にシフトせざるを得ない。
この契約は「冬のミーティング最大のドミノ」として、以降の契約交渉に連鎖的影響を与える。特に中軸打者不足の球団が焦りを見せる展開が予想される。
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fc2ブログで2013年から始めた『メジャーリーグ物語』というブログをここに移しました。
以前に某スポーツ専門誌の記者をしておりました。
メジャーリーグは野茂英雄が渡米してからのファンです。
プロ野球は近鉄ファンとして日生や藤井寺球場に通いました。
若き日に大阪球場のライトスタンドで江夏の21球を目撃、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。
このブログではそんな感動のドラマを伝えることができれば嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
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