14MAR.
【映画】ゴジラ対ヘドラ(1971):※考察あり ゴジラシリーズ中最大の問題作であり意欲作
…使されまくった、怪映画としては希有な“作家性”を感じさせる作品だ。成長に合わせて4段階に変化するヘドラも、その不気味なキャラクターは久々にインパクトのある新怪獣となった。唯一の難点は、飛行するヘドラを追うために、シッポを抱えて口から火を吐き空を飛んでしまうゴジラの姿だけであろう。 なお本作は、「東宝チャンピオンまつり」の一作として、『帰ってきたウルトラマン』、アニメ『いなかっぺ大将』『みなしごハッチ 傷だらけのバレリーナ』『日本むかしばなし わらしべ長者』と共に上映された。【登場怪獣】ゴジラ/ヘドラ(allcinemaより抜粋)Wikipedia:ゴジラ対ヘドラ*****それではゴジラシリーズ続けていきましょうシリーズ中随一の問題作と呼ばれる此方※今回もネタバレとなりますのでご了承くださいまし。先ずは冒頭、富士山と富士市の田子の浦の工場の煙突が重なった映像がファーストカットそしてそこであふれ出るヘドロが映像として映されるそしてその中から現れる赤い目を持つモンスタータイトルが現れサイケな映像とともに主題歌「かえせ!太陽を」を唄う麻里圭子この強烈な歌詞を書いたのも本作の監督坂野義光だ初っ端から「チャンピオンまつり」と思えないほどのアングラ度じつに70年代初頭らしい映像そこからシーンは変わり、スモッグで霞む街をバックにゴジラのソフビで遊ぶ少年ケンちゃん(矢野研)=川瀬裕之トタン屋根の花壇には花たちとソフビが飾られている少年の持っているゴジラはブルマァクのジャイアントゴジラ今では美品ならウン十万のゴジラだその横にはマルサンゴジラも顔を見せているある日、駿河湾の漁師の伍平が妙な魚が捕れたと持ってくるケンちゃんの父=山内明は生物学者であった大きなオタマジャクシのようだがちょっと違うそしてそのころ駿河湾では何者かによりタンカーが破壊されるその時に写された写真がこれ異様に吊り上がった怒りの目ここでは何者かは全く分からない父は海にケンを連れて海中を調べに行く海中で遭遇した父は触れた右の顔が汚染されたようにただれてしまう怪物はヘドロの海にいる怪物「ヘドラ」と呼ばれる抽象的なアニメがインサートされるこれもインパクトあり続けてゴジラがインサートされるケンちゃんの朗読と詩『 げんばく すいばく しのはいはうみへどくがす へどろ みんなみんな うみへすてるおしっこもゴジラがみたら おこらないかなおこるだろうな二ねん一くみ 矢野研 』ゴジラはヘドロの海に放射能を吐き焼却するこの今回のゴジラとヘドラの関係性そして何故、ゴジラはやってきたのかを後程、話そうかなと思いますヘドラは暗いヘドロの海の中にしか居れないと思っていると巨大化し4足歩行で陸に上がってきたそしてヘドラはヘドロだけではなくスモッグも吸い始めるヘドラは「煙」を吸いながら恍惚の目になっていくこの時のヘドラに入っていたのは平成ゴジラのスーツアクター薩摩剣八郎氏この煙のシーンは非常に大変だったというこのヘドラのシーンと共にアングラバーのシーン(セット)も現れるここでまた「かえせ!太陽を」が流れ、魚ニンゲンたちが踊るここもけっこうなトラウマシーンだメッセージ性がかなり高いこの青年はケンの母の弟という設定である演じる柴本俊夫(柴敏夫)はこれが映画デビュー作でこの後「シルバー仮面」の主人公に抜擢されるちなみにケンの母親役は「仁義なき戦い」の山守組長の女房役で有名な木村俊恵さんヘドラは街で被害を及ぼすヘドラの硫酸ミストで麻雀を囲んでいた者たちは皆死亡アングラバーの若者たちのところにもヘドラの一部が流れてくるがネコが紛れていたおかげで助かるヘドラはネコが嫌いだったというよりはヘドラは人間だけを嫌悪し襲っているのではないかと考えるほうがしっくりくるつまりはただ暴れるだけの怪物ではなく意志を持つ人間に制裁を加えにきた生物だった可能性があるこの怒りの形相の「目」はやはり何かを訴えかける素晴らしいデザインである荒れ狂うヘドラの前にゴジラが現れるゴジラにのしかかるヘドラ十分に怖いwゴジラは放射能攻撃で勝利するもヘドラは海へと逃げていくケンちゃんの父からヘドラの特性や謎が明らかになるヘドラは宇宙からの浮遊物にヘドラなど公害物質が付着していきモンスターへとなった鉱物がいろいろ混ざり合った怪物であり、背中の黄色の模様は硫黄でありその硫黄が硫酸となっているようだしかし、暗いところにだけ生息し明るいところへは出られないだろうと推測したが、そう言った矢先に明るい昼間に現れ、第三形態として空を飛ぶようになる飛びながら硫酸ミストをまき散らすヘドラ人は溶け骨になってしまう排気ガスを出す車も襲う体操をしていた女学生がバタバタと倒れるこの事件は実際に公害のひどい地区であった事らしくこの事件をきっかけにヘドラの構想を坂野監督は考えられたとのことだ。富士市西南部は壊滅状態へ。ゴジラさえミストで苦しみ撃つ術がないまたケンの父が解説ヘドラは核爆発のエネルギーで飛べるようになったらしいなにか弱点がないかを模索する父するとケンから大きなヒントが出る「ヘドロだから乾かしちゃったら?」若者たちは富士の裾野で公害反対のゴーゴー大会を敢行するとそこへヘドラが最終形態で現れるそれを追い、ゴジラも登場3度目の対決となる若者たちは火を持ち対抗するが女、子供を残しみんな死んでしまう老人らは死人のように傍観しているだけココからはゴジラとヘドラの文字通り死闘へと流れていく酸により、片目と右手をやられるゴジラ目はつぶれ、手は骨が見えているヘドラも目を貫き手で刺され片目を潰すヘドラは頭部が赤く光り、赤い光線を出すゴジラを溝に落とし、ヘドロで生き埋めにしようとするここまではヘドラが優勢のように見える一方、人間たちは電磁波でヘドラを乾燥させようと巨大な電磁版を製作しヘドラを誘導し退治しようとするケンちゃんの父の案である車のライトでヘドラを誘き寄せようとするが、ゴジラとヘドラが勢い余って電磁版へ電気を供給する電線を切ってしまう大慌てで復旧するも間に合わないなおもゴジラとの死闘は続きゴジラは両手が骨が見えている車のライトに反応するヘドラこの恐怖感をあおる上向きの照明ヘドラのディティールも解りやすいカットだ電磁版に近づくヘドラにゴジラの放射能がエネルギーとなり電磁波が発生ついにヘドラは倒れる乾燥し小さくなったヘドラに対し、ゴジラはまた貫き手で内部のヘドラの「核」(目玉)を取り出す2個の核も電磁波で粉々にするしかし、まだヘドラは生きていた飛行形態となったヘドラが亡骸の中から現れ逃げていく飛んでいくヘドラを追うゴジラ・・・さあ、ついに登場、飛行するゴジラ!あまりにも突拍子もなく不格好な姿で飛ぶゴジラ・・今見るととても可愛く見えw微笑ましくもあるのだが(汗非常に否定的な意見の多いシーンでありますし、私も初見の時は「そりゃ無ーぜ」と思ったもんでしたwwこれも観たプロデューサーの田中友幸氏は激怒し、二度と監督をさせなかった実は坂野監督は「ゴジラ対ヘドラ2」の構想があったと言われており本作のラストも続編がありそうに終わらせている飛行してヘドラを追うゴジラは第2形態に退化しているヘドラを捕獲し電磁波に当て、退治するそして、2度と復活しないように内側の乾燥していない部分のヘドロまで全て抜き出し後型残らず消滅させるそして、それを見ていた自衛隊らをゴジラは睨みつけるぎょっとするニンゲンたち音楽も音も止まり、遠くからニンゲンをじっと睨みつけるゴジラまさしく声なき声(サイレントマジョリティー)であるゴジラはこの時、またニンゲンを襲う恐怖の化身にもなれたのだそれだけヘドラ(公害)に対し怒りを表しているしかし、ゴジラは踵を返し去っていくあとはお前ら(ニンゲン)が今、俺(ゴジラ)がしたように「完全」にヘドラ(公害)を消滅してくれと言ってるようにも思える抽象的な煙突とスモッグとヘドロの海去っていくゴジラ「ゴジラー!」と叫ぶケンちゃんは「シェーン」のパロディだろうw最後には煙突の無い江戸時代の葛飾北斎の富士山本作のファーストカットの煙突と移る富士山に被るここで終わる方がきれいに映画として終れたのだが続篇をよほどやりたかったのか最後はまたヘドロに棲むヘドラのシーンで終わっている結局続篇は製作されなかったが2014年にIMAXの3Dでゴジラの映画の監督をするという話があったが結局はレジェンダリー制作のハリウッド版「GODZILLA」(2014)として公開され本作にエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねているこの2014年版では日本は原発事故により、甚大な被害を受けたままになった日本を描いている本作のヘドラは公害により巨大化していくが本能的にニンゲンを殺す生物として描かれているその吊り上がった目にも見えるように憎悪を現した姿ヘドラは自分が巨大化して醜い姿になっていくのを人間のせいだとニンゲンを憎み攻撃しているようにも見えるそして、ゴジラだケンちゃんがいるせいで、ニンゲンの味方のように見られているが実は違う。最後の人間に警鐘を訴えているような行動にもわかるがその前にもう一つゴジラの仕草に不可解な仕草があるゴジラが初めてヘドラに遭遇した時、ゴジラはヘドラを追って日本に上陸しているそこでゴジラはヘドラに対し口をふさぐ仕草をし、手招きをするのだこれがいまだに謎な仕草であると言われているアクターの中島春雄氏が挑発の意味でやったという説があるがそれではあまり面白くないのでwちょっとした仮説を唱えてみようと思う実はゴジラはヘドラのことを元々知っていたのではないかヘドラが海にいるときはゴジラは登場せず、陸に上がったときにヘドラを追うような形でゴジラも現れるヘドラを見たゴジラが口に手を当て、「そんなもん吸うな」と、煙突のスモッグを吸うヘドラを見ていっているのではないかそして、手招きこれは「帰ろうぜ」という意味ではないかこのまま巨大化し憎悪の塊になる前に海に帰ろうとゴジラは言っていたのではないだろうかまた、今度はヘドラが最終形態になり、巨大化したときに今後はヘドラがゴジラに対し手招きをしているこれはヘドラが一緒にニンゲンをやっつけようぜと誘っているようにも見えるもしこの仮説のままでこの2体が死闘をしていたとなると知り合いどおしの死闘となるのだもしそうだとすると悲しい悲しい戦いだったことになるまあ何にせよ本作はその後、再評価が高まりゴジラ映画では一番のカルト作品として君臨することになる内容もあまり子供向けとも言えず、クセの強い、いびつな作品ではあるものの強烈なメッセージ性子供のころに観るとトラウマ必至の作品でございます。私個人的にはニンゲンを睨みつけるニンゲンとゴジラが対面するあのシーンが非常に好きなシーンです公害に対する警鐘が全てあそこに集結する名シーンだと個人的には思っております。長くなりましたがここらで終わります。次回からはかなりライトになるでしょうからね(^^;なるべく短いスパンで記事をアップ出来たらいいのですがねえ。。ま、気長にお待ちくださいでは。●Threads:chackn's blog 縮小版
日記「今日見た映画 2021」15『イン・ザ・ハイツ』
【新宿野戦病院】小池栄子×仲野太賀×クドカン脚本
見ててしんどくなるばかり…「秘密」第7話
…まいそうです。6話評価は…6