小坂鉱山の中心だった小坂鉱山事務所に立ち寄りましたが、残念ながら時間切れ。
外側からでも重厚な作りが見て取れます。
明治38年(1905)に建設された小坂鉱山事務所は、かつて鉱産額で全国一位にまでのぼりつめた小坂鉱山の全盛時代の生きた文化遺産です。
朝から八戸キャニオン(八戸鉱山)にやってきました。
ここは日本では珍しい露天掘りの鉱山です。その最深部は -170m にもなり「日本で一番標高が低い」とか、「日本で一番遠くから太陽が眺められる」と言われているようです。遠くにミニチュアのようなダンプカーやショベルが見えますが、普段はあまり見かけないようなかなり大型の機械です。展望台の近くにはダンプのタイヤが展示されているので、これと見比べればダンプの大きさがよく分かります。
展望台には自由に立入できますが、11:45~12:30は展望台を含めて立入が制限されています。これはこの鉱山が遺跡ではなく現在も石灰石を採掘している現役の鉱山のため。毎日の発破作業が12:10に行われており、その安全確保のためとのこと。実際にこの時間に来たことがある友人の談によると「社員の人が出てきてゲートのところでしばらく待つように言われるんだけど、遠すぎて発破の音はほとんど聞こえなかった」とのこと。
一般の人は下に降りることはできませんが、下の様子はデイリーポータルZに「八戸キャニオンはやっぱりすごかった! - デイリーポータルZ:@nifty」があるので、そちらを参考にしてください。
ネットでグンマー国境として良く貼られている毛無峠にやってきました。
この毛無峠は長野県と群馬県の県境ですが、ここは長野県側からしか来ることができません。しかも群馬県側へは立ち入り禁止になっているという、ちょっと不思議な峠です。この荒涼とした峠の近くには錆びた鉄塔が経っているのですが、これこそがこの不思議を解くキーワードになっていました。
詳しく調べてみると立ち入り禁止になっている群馬県側には小串硫黄鉱山の跡地があるようです*1*2*3。小串硫黄鉱山は1971年に閉山しているので、この錆びた鉄塔は小串硫黄鉱山が現役だった40年前に鉱山と高山村を結んでいた索道の跡とのこと。県境のゲートに書いてある「関係者以外立入禁止」というのはこの小串硫黄鉱山に関係する人ということなのでしょう。
遭難多発地帯という警告もあるのでネットを検索してみたところ、本当に遭難しかかっている人もいる*4ようなので、安易に立ち入ることは避けるのが吉のようです。
いよいよメインイベントの坑道内に入ります。
まずは黒長靴に履き替えて、ヘルメットとバッテリー付きのライトを装備して準備完了。ちょっとした炭鉱マン気分が味わえるようになっています。
そして電動のトロッコに揺られながら坑内へ。坑道は本来は十数キロ続いているようですが、現在も見学出来るエリアは最近まで研修センターとして外国人の採掘技術者の養成のために使われていたとのこと。
フェリーを降りると、観光目的で来る人ばかりなので池島炭鉱さるく*1のスタッフが出迎えてくれるので、そのままワゴン車に乗って池島開発総合センターへ。
軽く説明を受けた後、島内を巡りへ。池島の人口はまだゼロではありませんが、仕事がほとんどないような場所なのでほとんどが高齢者もしくは生活保護という話でした。この島は廃墟のような場所も多いのですが、軍艦島との最大の違いはまだ生きているということ。従って、基本的には公道であれば自由にあるきまわることができるのです。
老朽化が進んできているので、近い将来いろいろなもの(例えば公道の上を通っている搬送路など)が取り壊されるかもしれないとのことでした。
友人が「このあたりに鉱山跡があるんだけど・・・」といって雪の舞う山道を車で進んでいきます。
しばらく進んで行くと鉱山学習館という建物が見えてきました。建物は開いていましたが、このシーズンなので、もちろん誰もいません。敷地内には鉱山で使われていたと思われる、珍しい車両等が展示されていました。
そして本番はここから。落石がゴロゴロしている道をひたすら前進し、明延鉱山(鉱業所)の入り口前へ。目の前には巨大な廃墟が広がっていますが、残念ながら立ち入り禁止となっているので今日はここまで。かなり前に廃止されているはずですが、地面にはしっかりとレールが残っているので、立入禁止の場所以外でも季節が良ければいろいろと楽しめそうなスポットです。
† 参考
日立と言えば日立製作所なのですが、一般人が入れる小平記念館は事前予約がないと入れないということなので、山の中にある日鉱記念館へ。入館無料です。
内部は歴史的な資料はもちろん、メカ的なものも多いので理工系な人もかなり楽しめると思います。坑道の巻き上げ機を見ながら、「ラピュタの冒頭でパズーが親方に言われて操作していたのはこれか!」なんて考えていましたが、空から女の子が降ってくるわけでもなく、ちょうど閉館時間になってしまったので記念館を後にしました。
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