大学教員の6割の個人研究費が年50万未満だということがニュースになっていたのでメモ。
個人研究費というのは、自由な研究活動の実施及び研究室等の運営のために機関から支給され、個人の裁量で使用できる資金です。
記事中の文科省の調査というのはおそらく「「個人研究費等の実態に関するアンケート」について(調査結果の概要)」のことだと思われます。この調査ちょっとしたカラクリがあり、これが国内の一般的な研究者の状況を表しているわけではないことに注意が必要です。
というのも、調査の対象研究者が科研費採択件数上位200位以内の大学・大学共同利用機関法人から無作為抽出になっているためです。国内には大学が約800くらいありますから、上位25%くらいの研究機関に所属する研究者の状況ということになります。つまり比較的競争的研究資金が取れる環境にある研究者の状況なんですね。この位のレベルの大学だと個人研究費は本当に最低限で、基本的には競争的研究資金で活動していると聞きます。
個人研究費:6割が年間50万円未満…大学など減額傾向 - 毎日新聞
研究者の6割が大学など所属先から支給される個人研究費が年間50万円に満たないことが、文部科学省による研究者約1万人対象のアンケート調査(回答率36%)で分かった。「10万円未満」と答えた研究者も14%おり、厳しい研究環境が浮かんだ。
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