
社員数15人の会社が、たった3ヶ月で2人の優秀なプロジェクトマネージャーを採用できた話
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執筆・編集:松尾茂起(株式会社ウェブライダー代表)
この記事では、京都に本社があるWebプランニング会社「ウェブライダー」が、株式会社ビズリーチが提供している「ビズリーチ・ダイレクト」を使い、採用活動にて大きな成果を上げたノウハウをお届けします。
「良い人が採用できなくて困っている・・・」
「大手企業に負けないような採用方法を知りたい・・・」
会社の成長のためには、優秀な人の採用は欠かせません。
しかし、優秀な人は、環境が恵まれている大手企業へ転職しやすい傾向にあります。
そうして、大手企業と中小企業との差は広がっていく……。
そんな悩みの中、京都に本社をもつ社員数15人ほどの会社が、「ある採用活動」にチャレンジしました。
そして、2名の優秀なメンバーを採用するに至りました。

その採用活動とは「ダイレクトリクルーティング」です。
はじめまして。
京都に本社をもつWebプランニング会社「株式会社ウェブライダー」で代表を務めている松尾茂起と申します。
ウェブライダーはWebマーケティング支援のためのさまざまなサービスを展開している会社。
社員数は15名ほどですが、おかげさまで、3万社(2020年7月時点)を超えるお客さまに自社のサービスをお使いいただいています。
そんなウェブライダーが手がけるサービスの中に、文章作成アドバイスツール「文賢(ブンケン)」というものがあります。

「文賢(ブンケン)」は、クラウド上の専用ページに文章を貼り付けるだけで、独自のアルゴリズムを通して文章の改善点を指摘してくれるツール。
リリースから2年が過ぎ、導入される企業さまも順調に増えており、今後のシェアをさらに伸ばすため、ウェブライダー社内では開発体制を強化すべきという意見が出ていました。
代表である私も同じくそう考えていました。

売上げ規模もそれなりに大きくなってきたし、満を持して採用を強化してみよう!
そうして、「文賢(ブンケン)」の開発メンバー増員プロジェクトが始まりました。
メンバーの増員にあたっては、外部のエンジニアとの連携をおこないプロジェクト全体を円滑に進めてくれる「プロジェクトマネージャー(PM)」の採用を最優先で考えました。
まず、自社メディアやSNSを活用した採用活動が始まりました。
しかし、いつもなら手応えがあるはずなのに、まったく手応えがない……。
ライター職やディレクター職の方なら、すぐに応募が集まったのに、今回のプロジェクトマネージャー職は、いっこうに応募が集まらない……。
なぜこんなにも人がこないのかと不思議に思い始めたとき、私たちはある事実に気付きました。
それは、プロジェクトマネージャーは【超】が100個くらいつくほどの売り手市場だという事実です。
大手企業やITベンチャー企業など、多くの企業がプロジェクトマネージャーの採用を望んでおり、優秀な人材に関する情報収集は熾烈な争いを見せていました。

そんなことはつゆ知らず、「まあ、今まで自社の採用サイトからの応募が多かったし、ある程度条件がよければ、応募してきてくれるだろう」と思い続けていたウェブライダーの面々。
しかし募集から半年経っても、プロジェクトマネージャー候補の方からのコンタクトは一向にありませんでした……。
「このままでは文賢(ブンケン)のプロジェクトが停滞し続けてしまう……」
私たちの焦りは日ごとに高まっていくばかり。
そんな中、私たちはある採用活動を知ります。
それは「ダイレクトリクルーティング」というものでした。

ダイレクトリクルーティングとは、欲しい人材を採用するために、企業自らが“前のめり”になり候補者にコンタクトする採用活動のこと。
いわゆる「スカウト」も含まれます。
実はこのダイレクトリクルーティングとの出会いこそが、私たちウェブライダーの運命を大きく変えてくれることになります。

ちなみに、ビズリーチさんのサイトでは、ダイレクトリクルーティングの定義は、以下のような言葉で説明されています。
ダイレクトリクルーティングとは
企業側が「欲しい」人材を獲得するために、企業自身が採れる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動
(参考:ダイレクトリクルーティングについて|企業の採用課題解決ならビズリーチ)
というわけで、この記事では、ダイレクトリクルーティングという採用活動にチャレンジし、2名の優秀なメンバーの採用という成果をあげたウェブライダーが、何を考え、どういったことを工夫したのかをお話しします。
新型コロナウイルス感染症の拡大という社会不安が広がりつつある今、私たちが採用において重視したのは、働く人の「心理的安全性」でした。
先が見えにくい世の中だからこそ、気持ちのつながったメンバーと働くことが、何よりもの安心感になりつつあるのではないかと考えたのです。
実はダイレクトリクルーティングとは、まさにこちらの「気持ち」を相手に共有し、想いで採用する活動。
これまで採用活動が上手くいかなかった……という人ほど、ぜひダイレクトリクルーティングにチャレンジしてみてもらえればと思います。
ちなみに、この記事は「HRreview」のほかの記事とは少し変わった演出をとらせていただいています。
要点を分かりやすく伝えるために、私がプレゼンテーション用のスライドを作成し、そのスライドの画像を80枚ほど貼り付けています。
あまり見たことのない演出かもしれませんが、要点がスッキリとまとまっていますので、忙しい方でもスピーディーにお読みいただけると思います。
スライドだけを見たい方は、「Speaker Deck」のサイトからスライドをご覧いただけます。
また、このスライドは以下のページからダウンロード申し込みしていただけます。

この記事が採用に悩む企業さまの参考になれば幸いです。
それではまいります。

ウェブライダーが抱えていた悩み
















ちなみに、ビズリーチさんのサイトでは、ダイレクトリクルーティングの定義は、以下のような言葉で説明されています。
ダイレクトリクルーティングとは
企業側が「欲しい」人材を獲得するために、企業自身が採れる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動
(参考:ダイレクトリクルーティングについて|企業の採用課題解決ならビズリーチ)
以前までのウェブライダーの採用スタイル
難しいと思われていた「プロジェクトマネージャー(PM)」の採用。
しかし、ふたをあけてみれば、2名もの優秀な人の採用に成功。
その成功の理由には、これまでの「待ち」の採用から「ダイレクトリクルーティング」という“前のめり”の採用に移行したことがありました。
ここからは、ウェブライダーがいかにしてダイレクトリクルーティングを始めるにいたったか、その過程をお話しします。

















ビズリーチ・ダイレクトとの出会い
知人の経営者のススメで、私はビズリーチさんに問い合わせてみることにしました。
すると、「ビズリーチ・ダイレクト」について、詳しく教えていただけました。

お世話になります。
今、弊社でプロジェクトマネージャーのスカウト採用を考えており、知人の経営者からビズリーチさんを紹介されました。
御社の提供されているサービスについて教えていただけますか?

ありがとうございます。
スカウト型サービスを活用して採用をするなら、私たちビズリーチが提供している「ビズリーチ・ダイレクト」というサービスがオススメです。
その前に、ひとつお伺いしたいのですが、「ダイレクトリクルーティング」という言葉をご存じですか?

ダイレクトリクルーティング……?

はい。
「ダイレクトリクルーティング」とは、企業側が「欲しい」人材を獲得するために、企業自身が採れる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動を指します。

なるほど。
それはつまり、企業自らが“前のめり”になって、候補者にコンタクトする採用活動、ということですね。

はい。
そして、スカウト型サービスを活用した採用手法も、このダイレクトリクルーティングのひとつなんです。

スカウト採用もダイレクトリクルーティングのひとつ?

なぜ、ダイレクトリクルーティングの話をさせていただいたかというと、スカウト型サービスを活用した採用の成功のカギを握るのが、スカウトする側の主体性だからです。
スカウトは上手くいくときも、思うように上手くいかないこともあります。
そのため、どんなときでも前向きに、そして主体的にスカウトを続けられるかどうか、その前のめりな気持ちこそが、スカウトの成否を左右するんです。

そうなんですね!
同じスカウトをするにしても、心のもち方が大事ってことですね。

はい。
なので、最初にダイレクトリクルーティングという言葉についてお話しさせていただきました。
では、ビズリーチが提供している「ビズリーチ・ダイレクト」というサービスについて、カンタンにご紹介しますね。
そうしてビズリーチさんから、「ビズリーチ・ダイレクト」というサービスについて詳しく教えていただきました。
ビズリーチさんはいくつかのサービスを提供されていて、その中のひとつである「ビズリーチ・ダイレクト」は、ビズリーチさんのデータベースから、求める人材を検索し、スカウトができるサービスとのことでした。

ビズリーチ・ダイレクトの特長
- ビズリーチの人材データベースには、30代~40代を中心とした、111万人以上(2020年7月末時点)の即戦力人材が登録している
- ビズリーチ・ダイレクトというサービスを使えば、その即戦力人材に対して、直接スカウトを送れる(6ヶ月のスタンダードプランの場合、合計400通)
- 求める人材と、報酬等の条件が合わなくても、こちらの思いを伝えることで、転職を決断してくれる方も多い
- いますぐ転職したい「転職顕在層」だけでなく、「転職潜在層」も登録しているため、競合他社がまだ声をかけていない人材が見つかりやすい
- ビズリーチ・ダイレクトを使ってスカウトを続ければ、採用のノウハウが培われ、自社の採用力が上がる
ビズリーチ・ダイレクトに関する説明を聞きながら、私は「こちらの思いを伝えることで、転職を決断してくれる方も多い」というフレーズに大きな可能性を感じました。
「これなら、条件面や環境面でもウェブライダーを上回る大手企業と肩を並べられるかもしれない!」そう感じたのです。
また、スカウトを続けることで自社の採用のノウハウが高まるというメリットも知り、ビズリーチさんのサービスによりいっそう魅力を感じました。
そして、ビズリーチ・ダイレクトを使った採用活動に挑戦してみることに決めたのです。
そうして、さっそく契約を済ませた私は、自社の担当となってくださるビズリーチ事業本部 ダイレクトリクルーティングコンサルタントの工藤さんと初回の打ち合わせをしました。

ウェブライダーにとって、スカウト採用は初めての試み。
いくつか不安に感じていることがあったため、まずは、その不安について相談してみました。


工藤さん、よろしくお願いします!
すみません、さっそくで恐縮なのですが……。
実は、スカウトに使う時間を捻出できるかが不安で……。

それなら、スカウトのフローをいくつかに分けて、松尾さんだけでなく、別の社員の方も対応する形はいかがでしょうか?
たとえば、候補者とのメッセージのやりとりを担当する方と、面談や面接を担当する方に役割を分担するんです。
面談や面接は松尾さまの担当になるとは思いますが、役割を分担すれば、効率よくスカウトをすすめることができますよ。

そうか!
すべての業務を私が担当する必要はないんですね。

はい。
ただし、候補者に送るスカウトは、できるだけ、代表である松尾さんの言葉にしてください。
代表からのスカウトと、そうではないスカウトとでは、印象が大きく変わるためです。

わかりました。
文章の作成は得意なので、自分たちの思いを大切に紡ぎます。

つづいて、スカウトを送る件数についてです。
ご契約された「6ヶ月のスタンダードプラン」では400人までスカウトを送れますが、ぴったり400人の候補者を選ぶ必要はありません。
すぐに良い候補者と巡り会える可能性もあるので、まずは100~200人ほどの候補者にスカウトを送っていただければと思います。

なるほどです。
たしかに、あまりたくさんの人にスカウトを送りすぎてしまうと、誰に送ったか分からなくなる恐れもありますよね……。
候補者を慎重に選び、一通一通のスカウトを大切に送るようにします。

そして最後に、モチベーション維持の方法です。
スカウト専任の担当者がいない企業さまの場合、通常業務が忙しくなってくるとモチベーションの維持に苦労されることがあります。
でも、ご安心ください。
私がウェブライダーさまと定期的な打合せをさせていただき、伴走します。
メールや電話でのサポートもおこないます。
良いプロジェクトマネージャーが採用できるよう、私たちも全力でご支援させていただきます。

それは助かります!
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そうして、私たちはビズリーチ・ダイレクトを使ったスカウト採用を始めることにしました。

初めてのスカウト採用。
不慣れなことは多くありましたが、工藤さんのアドバイスどおりに進めることで、事前に感じていた不安は次々と払拭されていきました。

そうしてスカウトを進めていく中で、何名かと面談も実施できました。
ただ、プロジェクトマネージャーは【超】がつくほど人気の人材。
「カンタンには採用できないのは覚悟の上……!」と気合いを入れ、ある程度の長期戦は覚悟していました。
しかし……。

なんと、たった3ヶ月で、求めていた優秀な人を採用できてしまったのです。
しかも、1名だけでなく、2名も……!


なぜ、ウェブライダーは初めてのスカウト採用にもかかわらず、たった3ヶ月で成果をあげられたのでしょうか?
そこには“ある理由”が存在していました。

ウェブライダーのスカウトが成功した理由
ここからは、スカウト採用を検討するすべての方の参考にしていただきたく、私たちが独自に考え抜いたスカウトの成功法をお話ししていきます。
今回のスカウトを始める際、私たちは次のことを意識するようにしました。

ウェブライダーがスカウトで意識したこと
- 求める人物像を具体的にし、その人物像に近い人を重点的に選んだ
- 勤務条件や待遇面の「機能的な価値」以上に、「情緒的な価値」を伝えるようにした
- ファーストコンタクトで、ウェブライダーに関心をもっていただけるよう、最初に送るスカウト文の内容に徹底的にこだわった
- 面談や面接の中で、ウェブライダーでの仕事の雰囲気をしっかり伝え、うちで働くイメージをもってもらった
私たちウェブライダーはマーケティングを支援する企業ということもあり、さまざまな人たちの心に寄り添ってきた知見があります。
その知見を今回のスカウトにも活かせないかと考えました。
そうして導き出したのが、上記の4つのポイントです。
これらのポイントを意識したことが、スカウトの成功を導いたのだと思っています。
ではここからは、4つのポイントについて、それぞれ詳しくお話ししていきましょう。
1.求める人物像を具体的にし、その人物像に近い人を重点的に選んだ
まず、ひとつめのポイントは「求める人物像を具体的にし、その人物像に近い人を重点的に選んだ」ということです。

ビズリーチ・ダイレクトは、ビズリーチさんが保有する人材データベースからスカウトの候補者を選ぶ仕組み。
私たちはその人材データベースの中から、「こちらが求めるスキルをもっている人」や「ウェブライダーの雰囲気に合いそうな人」を選んでスカウトを送るわけですが、お互いのミスマッチを防ぐためにも、まずは自分たちが求めている人物像を具体化することにしました。
ウェブライダーが求めていた人物像
- コミュニケーション力に長けており、協力会社との連携に積極的に取り組める方
- 新サービス・技術のキャッチアップを自発的に行い、提案に活かせる方
- 自分が巻き取るというよりも、人に仕事を与え、その仕事をアシストできる方
- 言葉の使い方に、他者への思いやりを感じる方
私たちはこれらの定義をもとに、候補者を選ぶことにしました。
候補者選びにおいて欠かせないのが、人材データベースに登録されている候補者のレジュメ(職務経歴書)です。
レジュメが詳細に書かれている方ほど、どんな人なのかイメージがしやすいため、こちらとしては選びやすくなります。
その点、ビズリーチさんの人材データベースに登録されている方々の情報には驚きました。
なぜなら、多くの候補者が自身の情報を詳細に書いてくれていたからです。
登録されている情報は、あくまでも登録されている方々が自ら記載したもの。
人によっては、記述が面倒になり、ざっくりしたレジュメになりがちなところ、ビズリーチさんの人材データベースに登録されている方々の情報は、詳細に書かれたものばかりでした。
職務経歴や経験・能力に関する記述はもちろんのこと、フリーテキストのエリアにも多くの方が細かく情報を書いてくださっています。
それによって、私たちは候補者をピンポイントで探しやすく、スカウトを送る相手を慎重に選ぶことができました。
おそらく、ビズリーチに登録している方々は、「より良い職場で働きたい」というモチベーションが高い方たちなのだと思います。
だからこそ、自身がスカウトされる際に重要となるレジュメを大切に書くのだと感じました。


2&3.「情緒的な価値」を伝えるようにし、最初に送るスカウト文の内容に徹底的にこだわった
つづいて意識したことは、スカウトした候補者に、ウェブライダーで働くことの「情緒的な価値」をしっかり伝えるようにしたことです。
業務内容や勤務条件・待遇面といった「機能的な価値」を細かく伝える以上に、「ウェブライダーで働くことでどのようなモチベーションが得られるか?」ということを伝えました。
そしてそのために、最初に送るスカウト(ファーストメッセージ)の内容にはかなりこだわりました。





メッセージをしっかり紡いだことで、私たちの思いに共感してくださる方がたくさん見つかりました。
中には、「すぐの転職は考えていないが、御社に興味をもったので、継続的に連絡を取り合いたい」というメッセージを返信してくださった方もいました。
そういった「未来の採用候補者」も見つかることは、相手に思いをしっかり伝えられるスカウトならではの良い面だと思います。
参考までに、実際に送ったメッセージを掲載しておきます。
(2,700字もあるため、かなり長いと思います。先の内容へ急ぎたい方は、読み飛ばしてください)
最初に送った実際のスカウト文の例
●●●様
ウェブライダー代表の松尾と申します。
●●●様のご経歴と株式会社●●●様でのご経験が気になり、スカウトをお送りさせていただきました。
よろしければ、一度、面談をさせていただく機会をいただけないでしょうか。
私たちが今開発しているツールと、実現しようとしている未来について、お話しさせていただければと思っています。
ウェブライダーという名前を見て、仮面ライダーの類いか?と思われたかもしれませんので、私たちの紹介をさせていただきます。
私たち株式会社ウェブライダーでは、「言葉を大切に扱う人たちを増やす」という理念のもと、文章作成のアドバイスをするツール「文賢(ブンケン)」を開発しています。
世の中には、いわゆる「文章校正ツール」と呼ばれるツールがたくさんあります。
にもかかわらず、社員数15人に満たない弊社が、あえて文章作成アドバイスツールを開発し始めたのには理由があります。
その理由とは、「言葉を“紡ぐ”人たちを増やしたい」というものです。
今、SNSなどを通し、言葉を“発する”人が増えています。
言葉を“発する”とは、言葉を一方的に“投げる”こと。
言葉は誰にでも手軽に扱える、情報伝達の手段。
だからこそ、大切に扱う必要があると私たちは考えています。
大切なのは、言葉を“発する”のではなく、“紡いで編む”ことではないかと。
人の気持ちを考え、人に寄り添う言葉を意識する人が増えれば増えるほど、この世の中はもっと優しい世界になる、と。
ただ、言うは易く行うは難し。
私たちは、言葉の使い方を学ぶ機会をなかなか得られません。
学生時代から社会人生活にいたるまで、言葉に触れる機会はあっても、良好なコミュニケーションを生み出すための言葉の使い方を学ぶ機会はほとんどありません。
だからこそ、世の中には「文賢(ブンケン)」のようなツールが必要だと考えました。
「文賢(ブンケン)」では、入力された文章に対し、「その言葉より、この言葉のほうが人は傷つかないよ」「その表現より、この表現のほうがもっと喜んでもらえるよ」というアドバイスをおこないます。
そして、そのアドバイスを通し、より適切な言葉の使い方を学んでいただく……いわば教育ツールのような立ち位置を意識しています。
文賢を多くの人に使っていただくことで、コミュニケーションで傷つく人たちが減ります。
そうすれば、たくさんの人たちがもっと生きやすい世の中をつくれる、私たちは本気でそう信じています。
元々、私たちはコンテンツの制作やマーケティング支援を軸とした事業を展開していました。
その事業の中で、「人はどのようなコンテンツを好むのか?」「人はどんな言葉に心動かされるのか?」ということを研究し続け、これまでに『沈黙のWebマーケティング』『沈黙のWebライティング』といったヒットコンテンツを生み出してきました。
ただ、そういったコンテンツを発信する中で、私たちの思いに変化が生まれてきました。
それは、コンテンツをつくるだけでなく、「伝え方のノウハウ」をより多くの人に提供したいというものでした。
そうして2017年の10月、文賢が生まれました。
今まで開発メンバーに恵まれ、順調に開発をおこなってきましたが、プロジェクトマネージャー的なポジションの方が不足していたため、次のステップになかなか進めずにいました。
現状の開発体制には大きな問題はないのですが、今後の文賢のスケールを考えると、ここでプロジェクトマネージャーの方にご参画いただいたほうがよいという判断に至りました。
文賢は今、多くの企業さまからご注目いただいています。
これを機に大きくスケールをしたいと考えており、ぜひ、貴殿のお力をお借りできないでしょうか。
長文な上、熱苦しい思いを一方的にお伝えしてしまい、誠に申し訳ございません。
もしよろしければ、一度、面談をさせていただく機会をいただけないでしょうか。
文賢が目指す未来や、私たちのことについて、ぜひお話しさせていただければと思っています。
(※もちろん、すぐに応募意思を確認するようなことはありませんので、何卒ご安心ください)
文賢はまだ2年目のサービスではありますが、さまざまなお客さまにお使いいただいています。
文賢の理念に共感してくださる企業さまの中には上場企業さまもおられます。
2019年10月には、大きなリブランディングをおこない、文賢の第2章が始まりました。
体験会などのイベントやオウンドメディアを通し、以前にも増して多くの方々の目にとまるようになっています。
サービスの規模に比べると、私たちウェブライダーは社員数が15人ほどの小さな会社ではあります。
ただ私たちは、少数精鋭だからこそ生み出せるクオリティを大切にしています。
お互いの敬意を大切にしているほか、上下関係がないため、風通しの良い職場です。
そして、ウェブライダーという名のとおり、私たちスタッフは誰もが「誰かにとってのヒーローになりたい」と考えています。
(ウェブライダーの経営理念は「すべての人をヒーローに」です)
下記に「文賢(ブンケン)」に関するURLや私の取材記事のURLを掲載いたしました。
もしお時間がありましたら、ご覧いただけると幸いです。
●文賢(ブンケン)サービスサイト
https://rider-store.jp/bun-ken/
●文賢のコンセプトムービー『その世界を紡ぐ』
https://www.youtube.com/watch?v=9tEk7e9JPX0
●私の仕事の日常がわかるドキュメンタリー動画
https://www.youtube.com/watch?v=lWiMak095BY
●私の取材記事
https://marketeer.jp/matsuo/
https://webtan.impress.co.jp/e/2020/01/22/34822
●ウェブライダーのサイト
https://web-rider.jp/
長文となり、重ね重ね申し訳ございません。
メッセージをお読みいただいたこと、とてもありがたく思っております。
ご返信いただけることを心から願っております。
何卒よろしくお願いいたします。
株式会社ウェブライダー
代表取締役 松尾 茂起
言葉にこだわったあまり、2,700字もの長文スカウトになってしまったわけですが、上記のように言葉にこだわったのには理由がありました。
というのも、弊社は文章作成アドバイスツール「文賢(ブンケン)」を展開している企業。
言葉を紡ぐ大切さを発信し続けている企業のメッセージが弱いとなると本末転倒、ということで、スカウト内の言葉は大切に紡ぎました。

また、スカウト採用全体を通して、私たちがとくに大事にしていたことがあります。
それは「カルチャーフィット」です。
スキルフィット以上に、カルチャーフィットを意識
実は今、ウェブライダー社内では、「スキルフィット以上にカルチャーフィットを大事にしよう」という考えが浸透しています。
一般的に仕事においては「スキルフィット」すなわち「能力のマッチング」が重要とされますが、ウェブライダーでは「カルチャーフィット」すなわち「価値観のマッチング」こそが重要だと考えていました。
ウェブライダーでは多数のプロジェクトが同時進行しており、それらのプロジェクトは気心の知れたメンバー同士によるある種“阿吽の呼吸”で成立しています。
よって、コミュニケーションにおけるズレが起きてしまうと、それらのプロジェクト全体に大きな影響が出てしまいます。
どれだけ高いスキルをもった人であっても、ウェブライダーのカルチャーにマッチしない場合は、その人のポテンシャルを十二分に活かせないリスクがあると感じていました。
そこで意識し始めたのがカルチャーフィット、価値観の統一です。
価値観を統一するということは、思考や言葉の統一でもあります。
思考や言葉がある程度統一できれば、メンバー間のコミュニケーションのズレが防げるだけでなく、むしろコミュニケーションのスピードや密度が飛躍的に高まります。
たとえるなら、「ツーカー」でお互いの気持ちが通じ合える関係が構築できるのです。
少し乱暴な言い方かもしれませんが、スキルは後からでも磨くことはできます。
しかし、価値観というものは、長い年月を経て形づくられるものなので、こちらから相手の価値観を変えることはできません。
前述のように、ウェブライダーのような小さな会社の場合、ちょっとした価値観のズレが、プロジェクトの中で大きなズレを生み出すことになります。
そうならないためにも、ウェブライダーではカルチャーフィットに重きをおいたスカウト採用を意識しました。
そして、カルチャーフィットを実現するために、自分たちの行動規範や言葉の定義をあらためて具体化し、それらの世界観に共感してくれるメンバーを探し始めたのです。





カルチャーフィットを意識したスカウト採用を進める中で、「会社(法人)」という言葉の定義もあらためておこないました。
「うちの会社に入ってもらいたい」というメッセージを送るのであれば、「そもそも会社とは何なのか?」を私たち自身が定義できておかないといけない。
その考えのもと、私たちは会社(法人)というものを自らの言葉で具体的に定義しました。


会社(法人)の定義
会社(法人)とは、その会社に所属するメンバーで一丸となって創りあげる「一人の新しい人格」=「スーパーヒーロー」のこと。
そのヒーローの価値観や性格こそが「理念」であり、各メンバーはそのヒーローの人格を担うことになる。
だからこそ、価値観が合うメンバーを集めることが大事であり、価値観がバラバラだと、そのヒーローの心が乱れてしまう。
その上で、ウェブライダーという会社(法人)の「理念=性格」も言語化し直しました。

このように、私たちの価値観や世界観を言語化した上で、スカウト時の面談・面接において、相手の話す価値観とのマッチ度を見させてもらいました。
価値観を見させていただくために、たとえば「Yahoo!知恵袋に投稿されている質問に対して、自由なベストアンサーを考えてもらうテスト」なども実施しました。

このカルチャーフィットを意識した一連の行動は、もはや採用活動というものを越え、ウェブライダーという会社の「ブランディング」にも紐付いていました。
ダイレクトリクルーティングを始めて得られたことは、優秀な人たちとの出会いだけでなく、自社が一回りも二回りも精神的に大きくなるためのきっかけでもあったのです。
4.面談や面接の中で、ウェブライダーでの仕事の雰囲気をできるかぎり具現化して伝え、透明性を大切にした
スカウト採用において最後に気をつけたポイントは、「社内の雰囲気の見える化」でした。

社内の雰囲気が分かる動画のURLを共有し、「ウェブライダーはどんな会社か?」という情報を事前に伝えるようにしました。
また、その動画は「業務中の雰囲気」と「オフ時の雰囲気」の双方が分かるものを用意しました。
次の2つの動画は、候補者の方に実際に見ていただいた動画です。
上記のように、ウェブライダーでは大きく4つの点を意識し、スカウト採用を実施しました。

ウェブライダーがスカウトで意識したこと
- 求める人物像を具体的にし、その人物像に近い人を重点的に選んだ
- 勤務条件や待遇面の「機能的な価値」以上に、「情緒的な価値」を伝えるようにした
- ファーストコンタクトで、ウェブライダーに関心をもっていただけるよう、最初に送るスカウト文の内容に徹底的にこだわった
- 面談や面接の中で、ウェブライダーでの仕事の雰囲気をできるかぎり具現化して伝え、透明性を大切にした
ただ、順調に思えたスカウトにも、3月を境にちょっとした変化が訪れます。
それは、新型コロナウイルス感染症拡大による変化でした。
コロナ禍に配慮するため、Zoomでの面談・面接にシフト
スカウトを始めて2ヶ月後、世界を新型コロナウイルスの脅威が襲いました。
それにより、ウェブライダーでは、対面での面談・面接を極力控えることにしました。
そこで考えた代替案が、Zoomを使ったオンライン面談・面接でした。
オンライン面談・面接で、これまでの対面と同じようなやりとりができるのか?
最初は不安でしたが、その不安はすぐに杞憂に終わりました。
というのも、Zoomでの面談・面接が想像以上に良かったからです。



Zoom面談・面接を実施して分かったことは、対面のときよりも、相手との言葉のやりとりが増えたということでした。
それもそのはず、Zoomでのやりとりにおいては、沈黙はとても気まずいものとなります。
よって、どちらかが常に話すという状況が生まれました。
ただ、それにより、相手の雑談力や言語化能力をより把握できるようになりました。
このことは、言葉を大切にするプロジェクトマネージャーを採用したいと考えていたウェブライダーにとっては、大きな気付きでした。
Zoom面談・面接のメリット
- 基本「対話」によるコミュニケーションになり、相手の雑談力や言語化能力がわかる
- 相手がリラックスした環境で面談や面接に臨めるので、本音を引き出しやすい
- 移動や場所の手配が必要なく、さらには全国どこにいても面談・面接可能
- 自社の事業を紹介する際、こちらの画面を共有する機能が役に立った
ただ、Zoom面談・面接においてはいくつか注意すべき点もありました。
たとえば、選考が進む中で、内定を出すかどうかの最終ジャッジにおいては、やはりオフラインでの面接を実施しておきたいという思いが大きくなりました。
というのも、相手の空気感は、オンライン上でのやりとりでは十分に把握しきれなかったからです。
そのため、内定を出した2名の方とは、オンラインだけでなくオフラインでも面接し(もちろんマスク着用で)、コミュニケーションを重ねました。

Zoom面談・面接の注意点
- 雑談や言語化が苦手な人もいるため、スキルフィットを重視するのであれば、相手が関わった仕事の成果物などをしっかり見る
- リアルの場と異なり、空気感が伝わりにくいため、できれば、どこかのタイミングで、一度実際に対面したほうがよい
- 良いマイクやWebカメラを準備し、音声や映像のクオリティを上げ、こちら側の情報をできるだけ多く届ける(とくに、音声は聞き取りやすいことが大事)
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ここまで、ウェブライダーがスカウト採用において意識したポイントをお話ししてきました。
初めてのスカウト採用とはいえ、事前に入念な準備をしていたことで、私たちは大きな成果をあげられました。
ただ、その成果は自社のがんばりによるものだけではないと感じています。
というのも、ビズリーチの担当コンサルタントさんに、いろいろな面で助けていただいたからです。

心強いパートナーであるビズリーチの担当コンサルタント
今回、私たちには、工藤さんという担当コンサルタントがサポートにつきました。
具体的には次のようなサポートをしてくださり、スカウトの成功を後押ししてくれました。
この「専任のコンサルタントが担当につく」というシステムが、ビズリーチ・ダイレクトを使う大きなメリットのひとつだと思います。

ビズリーチの担当コンサルタントが頼りになった理由
- ビズリーチを利用した採用における、さまざまな成功パターンを教えてくれた
- こちらの要望をもとに、候補者検索するためのノウハウを教えてくれた
- 候補者に送るスカウトについて、文面のアドバイスをくれた
- 定期的に打合せを実施してくれ、心強かった
何気にとても助かったのが、定期的に打合せを実施してくれたことです。
私は他の業務が忙しくなると、スカウト業務の手をゆるめてしまうことが多かったため、その都度、担当の工藤さんに激励してもらいました。
とても感謝しています。
ビズリーチ・ダイレクトを使った採用フローと成果
では、ここからはビズリーチ・ダイレクトを用いた実際の採用フローや、ウェブライダーがどれくらいの数のスカウトを送り何人が面談に応じてくれたのかなどの細かな数字について紹介します。
担当コンサルタントの工藤さん曰く、ウェブライダーのスカウト採用は比較的上手くいったケースとのことです。
あなたがビズリーチ・ダイレクトを使ってスカウト採用する際のひとつの目標値として、参考にしていただければ幸いです。





続いては、ビズリーチ・ダイレクトを使った成果に関する数字です。



ビズリーチ・ダイレクトを使った成果
契約期間
2019年12月~2020年5月
スカウトに取り組んだ期間
約3ヶ月(契約を始めたのは12月からで、実際にスカウトをおこなっていた期間は12/23~4/3の約3ヶ月)
スカウトメッセージ送信数
158通
返信があった方
15名(返信率9.5%)
面談へ進んでいただいた方
11名
選考へ進んでいただいた方
5名中4名(選考通過率:80%)
内定を出した方
3名
内定を辞退された方
1名(この方は別の企業の内定も出ていたため、そちらの企業へ転職されることになり、丁重なお断りのメッセージをいただいた)
入社された方
2名
これらの成果とは別に、私たちが想定していなかった“ある成果”も生まれていました。
その成果とは、ブランディング効果によるマーケティングの成果です。



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ここまで、スカウト採用やダイレクトリクルーティングに取り組むメリットについてお話ししてきました。
ダイレクトリクルーティングとは、欲しい人材を採用するために、企業自らが“前のめり”になり候補者にコンタクトする採用活動のこと。
ぜひ、今回の記事をきっかけに、ダイレクトリクルーティングに取り組む企業さんが増えるとうれしく思います。
ダイレクトリクルーティングに取り組むことで、間違いなく、自社を俯瞰する視座を手に入れられるからです。
ビズリーチ・ダイレクトなら、今回お届けしたノウハウがすべて活かせるはずです。
最後に、ウェブライダーがビズリーチ・ダイレクトを使って得た学びのまとめをお届けして、この記事を終えたいと思います。
あなたの採用活動が成功しますように。

ビズリーチ・ダイレクトを使って得た学びのまとめ
- ダイレクトリクルーティングなら、普段会えないような優秀な人材との接点を自らもてる
- 人事担当がいない小さな会社でも、スカウトは成功できる
- 自社の思いをしっかり言語化すれば、相手に思いが伝わりやすくなり、カルチャーフィットした人材を採用できる
またその言語化により、具現化できた自社の強みは、今後のマーケティングを進める上でも、大きな参考になる - オンライン面談でも採用は問題ない。
つまり、全国どこにいても、採用ができる時代に。
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PS:まだスカウト枠の残りが余っているので、今度は「Webデザイナー」をスカウトしようと思っています。


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