家に帰るとキミがいて「おかえり」って言ってくれる。
そんな日常がすごく幸せだなって思うんだ。（生野諒太 27才）

初恋から12年後、彼女と入籍をすませた諒太は新しい生活をスタートしようとしていた。
誰かが待つ家に帰る幸せ。スイートホームで生まれる“ささやかだけど大切なこと”　そのひとつひとつを感じながら、諒太は時折、彼女と出会った頃のことを思い出すのだった。

「こんなオレと一緒にいてくれて、ありがとう」

お人よしでノーと言えない諒太、そのせいで落ち込むことも多々あるが、彼女と暮らす毎日の中で見つける幸せが諒太の心の支えになっていた。