『ダスト18』の表題で1972年2号(1972年1月9日号)から『週刊少年サンデー』(小学館)に連載されたが、人気が出ず同年21号で連載中止となった。作品は「生命の石」によって再び命を得た人々と、それを回収しようとする「キキモラ」という存在とのやり取りを描き、原題は18人分のエピソードを予定していたことに由来するが、打ち切りによって6人分しかエピソードを描くことができなかった。その後しばらく単行本化されなかったが、講談社により『手塚治虫漫画全集』が刊行された際に、2人分のエピソードを追加した上で全体に手直しを加え、タイトルも『ダスト8』と改題して同全集に収録した。この際の改稿は100ページ以上に及んでおり、結末も変更されている。手塚自身も手塚治虫漫画全集版「あとがき」で、連載時は「支離滅裂気味で、まったく不評だった」ため、全集収録に際しては内容の極端な変更はしないという原則を破って、大幅な改稿を行ったことを認めている。2018年にオリジナル版『ダスト18』の復刻版が立東舎より刊行された。
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