音楽の盛んな町「ゆきかぜ町」にあるエスカレーター式の学校「ゆきかぜ学園」に通う少年「朝風陸」。双子の兄「海」と共に音楽家夫婦の間に生まれた彼は幼いころからずっとバイオリンを続けていた。10月のある日、彼は学園のアイドル的な美少女「北見ちさと」が何やら物思いにふけっているのを目にする。その日から陸は彼女のことが妙に気になりだし、バイオリンの演奏も思い通りにゆかなくなる。やがて自分がちさとに片想いをしているのだと気付く陸であったが、所詮自分と彼女では釣り合わないのだとあきらめる。
数日後、陸がいつも聴いているラジオ番組『SMILE WAVE』で「音楽仲間になってくれるゆきかぜ学園の生徒を募集している」という葉書が読み上げられた。興味を抱いた陸は待ち合わせ場所であると言う町の喫茶店「レント」を訪れる。そこにやってきたのは陸が憧れていた少女・ちさとだった。仲間を探していたのはちさとであり、番組に投稿したのは彼女の親友でレントの看板娘でもある少女「双川なるみ」だった。聞くところによると二人はその年のクリスマス・イブの日に町の「ゆきかぜホール」で開かれる有名なコンクール「ホワイト・アンサンブル」への出場を希望しており、そのためのユニットを組んで欲しいとのことだった。
自分ごときの実力ではレベルの高いホワイト・アンサンブルに出られるわけがないということと、年齢資格も満たしていないということから一瞬断ろうとした陸だったが、ちさとにあまりにも切実に頼まれたことにより、思わず引き受けると言ってしまう。
ピアノが弾ける双子の兄「海」にも是非協力して欲しいと言われた陸は、その日の出来事を兄に話す。気難しい性格の兄が引き受けるわけがないと思っていた陸であったが、意外にも海は素直に参加すると語った。こうして、陸・海・ちさと・なるみの4人で結成されたユニットはホワイト・アンサンブル出場のため練習を開始することになった。
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