冤罪事件報道の後、一時は日本中からその一挙手一投足が注目されたBS東都の看板番組“サンセットニュース”。しかし世間の注目は去り。世の中を動かしたBS東都のメンバーは再び肩身の狭い日々にくすぶっていた。
そんなある日、弁護士自害のニュースから、19年前の奇妙な事件へとたどり着いた麻衣(本田翼)。保険金目的の殺人事件、そして幼児遺体遺棄事件、この二つで容疑をかけられた佐賀香奈子(財前直見)という一人の女性。当時、限りなくクロとされながら、黙秘権を徹底的に行使し、証拠不十分で無罪を勝ち取り、さらに国に対して損害賠償請求を起こし1000万円もの支払いを受けるという、当時を知る人間が一様に首をかしげる不気味で不可思議な事件だった。 一大スクープの可能性に心躍らせる麻衣は、再びフリージャーナリストの三上(大谷亮平)を巻き込み、三上と麻衣は真実への“チェイス”へと動き出す。
被害者家族の美智子(森尾由美)、そして当時の事件関係者への聞き込みから三上は、その不可解な事件の完璧なアリバイを覆す、ある仮説へとたどり着いた。
それは“催眠術”—。
周到に仕掛けられた催眠術によって、電話一本で被害者を呼び出し、操り、完璧なアリバイをもって犯罪を成立させた、という三上の推察に、麻衣や真紀子(羽田美智子)始め、サンセットニュースの面々は失笑。しかし麻衣の上司である長谷川(岸谷五朗)の息子に催眠実験を施すと、三上の仮説の可能性の高さが実証されると、一同は凍りつく。“催眠”の恐ろしさを目の当たりにした長谷川は、ことの重大さと危険を察知し、取材の断念を指示。
長谷川の指示を受けながらも取材を諦めきれない麻衣は、大胆にも香奈子に直接接触を試みる。姓を“畑山”と変え、ひっそりとエステサロンを経営する香奈子は、麻衣の真意を知るや否や、その行動を止めるべく、麻衣に恐ろしい催眠をかける。
香奈子と接触したその夜。誰もいないビルの屋上で、今にも飛び降りそうな麻衣の姿があった。危険を察知した三上が駆け出すが…。
報道の限界を超え、踏み込んだ先に待つ、絶体絶命の危機!
BS東都の小さな報道番組は、再び日本を動かせるのか?
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