オルゴールの欠けた音を求めて、闇の中でゆっくりと、
運命がその序曲を奏で始める…。
ある日、主人公の匠のところに、一通の手紙が届く。
それは、一ヶ月前に他界した祖父からのものだった。
8年ぶりに帰った故郷には、同じように祖父から手紙を受け取った親戚達が集まっていた。
みなの目的は一つ。
莫大な財産を残して死んだ祖父の遺産を誰が相続するか、確かめるためだった。
しかし、匠の気は今一つ乗らない。
財産よりも、幼なじみの由美に逢えたことのほうが、うれしかったから。
そんな匠の気を知ってか知らずか、匠は祖父の遺言に従い、古いオルゴールを渡される。
それは、単なるオルゴールではなく、そのオルゴールを渡されたものが祖父の遺産を相続できるらしいのだ。騒然となる親戚 達。
だが、よく聞くと、ところどころ音が抜けている。どうやら、きちんと相続するには、このオルゴールの音色を完成させなくてはならないらしいのだ。ふぞろいな音色。しかし、どことなく懐かしい音色だった。
そしてその夜、匠は不思議な夢を見る。暗い森の中に足を踏み入れ、謎めいた少女に出会ったのだ。
「私を呼んで、扉を開いて…。」
そう言い残して、少女は消えた。
はたして、オルゴールは完成するのか?そして、オルゴールの音色に引き寄せられるように集まってきた6人の女性は?
謎は、暗き闇の深い森の中に、眠っている…。
more...大家将 フォレスト・イン・ザ・ダーク 暗き森に集う夢 标注为