重松清の同名短編を阿部寛主演で映画化したヒューマン・ドラマ。いじめ問題が深刻化した中学校に現われた吃音の臨時教師・村内先生が、心に傷を負った生徒たちと真正面からぶつかり合う姿を描く。共演は「テニスの王子様」「シルク」の本郷奏多。監督はこれがデビューの中西健二。
新学期、東ヶ丘中学2年1組には休職した担任に代わり、臨時教師の村内先生が着任した。前の学期、男子生徒の野口がいじめが原因で自殺未遂へと追い込まれ、転校を余儀なくされていた。マスコミにも騒がれ、学校側は生徒指導の強化などにより、生徒たちの反省と改心が進んだとして事態の沈静化を図っていた。そんなクラスにやって来た村内先生は、極度の吃音だったが、着任早々言葉少なに発せられたひと言は“忘れるなんて、ひきょうだな”という意外なもの。そして、日直に命じて転校した野口の机を教室に戻させ、その机に向かって“野口君、おはよう”と語りかけるのだった。だれもが野口のことを忘れようとする中、村内先生の挑発的ともとれる行動は、生徒ばかりか教師や保護者たちにも大きな波紋を投げかける。<allcinema>
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