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ハトヤマ・ショック!米国の見る日本の政権交代

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ハトヤマ・ショック!米国の見る日本の政権交代_d0123476_16582178.jpg 光陰矢の如し。今年の7月で、米国に移ってから早くも20年になった。
 こちらに住んでいると、アメリカが関わっている世界の国々のことが
 メディアで詳細に伝えられ、理解しやすい情報や機会には恵まれるが、
 こと日本の時事知識に関しては、小学生程度の拙さに退化したと思う。
 
 しかし、日本のマスコミの国際欄の記事を読むたび
 デタラメな内容の三文記事が多いので、
 マスメディアが、逆に信用できない。
 日本のことは、むしろみなさんのブログ記事を介して
 いつも勉強させていただいている。
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 毎日訪問するブログも百を下らないが、
 回覧板のような粗雑な新聞記事とは雲泥の差である。

 すばらしい洞察力で、混濁した時勢を透視する目を持った
 達観した知性の編集人に出会い、読みながら感謝したいこともしばしば。
 (その割には人見知りなので、コメントも残していなかったりするが)

 数ある卓越した時事ブログの中でも、
 今回の日本の政権交代・政局転換の実体を
 見事に看破して解説するエントリを連載していて、
 私のように、現況に対する事前の知識も、先入観すらない者でも、
 実に判りやすい明察である。
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 しかも現時点よりも二歩も三歩も先の、
 時代の風をしっかりと読み込んでいるので、
 英文記事の前に、ぜひご紹介したい。

 この下のニューズウィークの記事は、あくまでも
 「米国から見た日本の政変」という外海のさざ波に過ぎないだろうから。

 ■ ブログ『世に倦む日々』8/27号
 「政権交代と政治理念 プリンシプル(基本理念)とプログラム(基本政策)」


 【米国時間 2009年9月1日『米流時評』ysbee】

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The potential friction between Washington and Tokyo is overhyped

1. After a half-century's partnership

半世紀以上のパートナーシップに終止符か
第二次大戦後、日本の民主主義政権が確立されてから半世紀以上もの間、米国と日本は「太平洋を越えた仲間 (pals across the Pacific)」であった。
したがって日米両国政府の高官が会議を開く際には、アジアにおける米国外交方針の輝かしい実績を築く礎石となった日米同盟を、いつも決まって話題に乗せ「両国の協調が世界平和にとって、いかに重要な地位を占める二国間関係のひとつであるか」をお互いに賞賛し合ってきた。
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2. 'Happy days come to an end'


「日米関係の良き時代は終わった」
しかしながら、今週開票結果の出た日本の総選挙で、1955年以来日本の政治を支配し続けてきた政党 (自民党) が、ついに政権の座から撤退する局面を迎えることとなった。
これまでにも日本の政界における米国の役割をしばしば罵倒してきた (badmouths) 政党 (民主党) による新しい政権の到来は、(日米両国で) 長いこと安穏な時代に慣れてきた者に対しては「幸福な時代の終焉」を告げる一大転換として脅威を与えた。だが現実にはもっと気楽に考えるべきである(should relax)。

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3. DPJ pledged independent line with U.S.



米国とは一線を引く日本独自の路線を主張
現在まで公表されたいかなる媒体を見ても、兆候はまったくよくない (signs are bad)。
まもなく政権の座に就く日本民主党 (DPJ=Democratic Party of Japan) は「米国政府とは一線を画す独立自主路線をとる」と、その公約で表明してきた。さらには、世界の二大経済大国の間に結ばれてきた軍事的協約に関しても、その根底から打破すると公言するたびに、(軍事外交問題の日米の) 識者をぞっとさせてきた。
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4. Refuel, relocation, reform coalition


インド洋上給油・沖縄基地移転問題
テロ戦争支援の目的でインド洋上に派遣されている米軍艦隊に対して日本のタンカーから給油する施策を、民主党は選挙戦期間中「断固中断させる」と公約してきた。
また、論争の種となっている沖縄駐留米軍海兵隊の普天間基地移転問題に関しても、再交渉する予定だと表明してきた。
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5. Unprecedented critics against Washington


反米主義調の論文が巻き起こした波紋
今ひとつ懸念されるのは、日本での極左政党、社民党との連立政権を形成することによって、極左的主張を張る彼ら (社民党) に、民主党の外交政策が引きずられるのではないか、という危惧である。
しかしながら、ワシントンの外交関係者の間で特に取り沙汰されているのは、民主党党首で次期首相に予定されている鳩山由紀夫氏の書いた、小論文の抜粋である (excerpts of an essay)。この評論はすでに先月、ニューヨークタイムズ紙のOP-ED欄に掲載されたものである。

*注:鳩山氏の問題の論文に関しては、次の記事で詳しく書きます。

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6. Unprecedented critics against Washington



前代未聞の米国政府への挑戦状?
彼の論文は当初一見すると、まるで「グローバル化反対運動家が書いた反米主義の抗議声明 (anti-American rant)」のように読める。この論調では、今週早々 (米国保守系の) ワシントンポスト紙が「日本の次期政権は米国政府との衝突を意図している (seek a rupture)」と、国際面の記事で警告を発したのも無理はない。
鳩山氏の論文に対する米国側のこうした一連の被害妄想 (paranoia) も、日本では実質的に前例のない「完全な政権交代 (complete change of administrations)」が史上初めて実現した、という事実を考慮すれば充分理解できる。 ただし「まずい形で出てきてしまった (it just happens to be wrong)」というだけのことだ。

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*注:ニューヨークタイムズ紙のOP-ED欄もそうだが、私はむしろこちらの総合ニュースブログ HuffingtonPost の方が気になる。ご覧の通り、鳩山氏自身が寄稿しており、タイムズと同様の内容の記事が掲出されている。日付は8月25日。コメント欄では日本人の「サクラ」が必死に弁護しているのがご愛嬌。ブログで使われる日常の米語ではなく「英作文」なので、一発でわかる。

"Japan Must Shake Off U.S.-Style Globalization" by Yukio Hatoyama, posted on Aug. 25

7. Difficulty in US-Japan relations ahead


日米関係に山積する難題
もっとも、今後日米両政府が困難な問題を抱えるだろうことは、想像に難くない。数ある難問の中でも、インド洋上の米軍艦隊への給油継続が、まず持ち上がってくる最も重要な懸案だろう。しかしながらその言論とは裏腹に、実際には鳩山氏は過激派 (radical) などではまったくないというのが真相である。
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8. Addressing darker effects of globalization


グローバリゼーションの悪影響を指摘
こうした誤解を招いた原因のひとつには、彼の小論は、それよりもずっと長文の日本語の評論の原文から、大巾な部分がカットされた抜粋であるということが挙げられる。
論文全体を要約するならば、鳩山氏はなにもグローバリゼーションを一切合切拒絶しているのではなく、その悪影響の部分を指摘したいのだろう。実際、日本語の原文の方では、彼は「今の時代では、経済のグローバル化は避けられない」と認めている。

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9. Hardly anti-American bringing up



反米主義者とは逆の生い立ち
誤解を解くためにもうひとつ挙げられることは、鳩山氏は反米主義者などではまったくない、という事実である。
若い頃、彼は留学生として渡米し、カリフォルニアのスタンフォード大学に入学。在学中たまたま76年の独立記念日に米国建国200年祭のパレードを見て、アメリカ人の愛国心の発露に感銘を受け、それが政界へ入るきっかけとなった。また98年には、アジアの対米協力セミナーに出席。そこで自ら「大のアメリカファン」と発言している。

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10. Favoring Obama's mantra



オバマのモットー「CHANGE」を愛用
鳩山氏はまた、日本でも早期にバラク・オバマ大統領(当時は候補)を支持した政治家のひとりである。彼はオバマのマントラ(モットー)である「CHANGE」を、自らの選挙戦でも活用した。
先週土曜29日 (日本時間で30日) には、民主党の勝利が確定してからわずか数分後に、鳩山氏はこう言った。
「私は、オバマ大統領が掲げた『グローバルな対話と協調』を基調とする指導力を踏襲したいと思います。」
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11. No foreign policy outlined yet


外交政策の外郭さえ未定のままスタート
太平洋を越えて聞こえてくる厳しい批判の主な根拠は、ひとえに「民主党はまだ外交政策のアウトラインさえ引いていない (still hasn't outlined its foreign policy)」という点にある。これには数カ月かかるかも知れない。またこれからさらに2週間は組閣メンバーは発表されないだろう、という政権移行期にはつきものの「権力の空白期間」を危惧する声もある。
今はまだ、ジャーナリストも政治評論家も、民主党の外交方針がどのようなものになるか、そのヒントを探そうと躍起になっている最中である。  >次号へ続く

【 米国時間 2009年9月1日『米流時評』ysbee 訳 】
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ハトヤマ・ショック!米国の見る日本の政権交代_d0123476_11564496.jpg◀ 次号「メディアはメッセージ・鳩山ショックは媒体選択の失敗が原因」
▶ 前号「R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディ」

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