突然だが、私は看護師をしている。同業者ならお馴染の入院期間が長く介護度が高いとされる内科の混合病棟。そこに私は新人で配属されてから今まで4年間勤務している。日々腰痛に悩まされ、終わらない業務に鳴り止まないナースコール。土地柄なのか文句を言った者勝ちだとでも思っているかの如く多いクレーム。正直、毎日疲弊しているし帰っても何もする気になれない。 そんな私が1年目の時、先輩看護師からふと「患者さんの前で涙を流してはいけないよ」と言われた。詳しい理由は聞いていないし、正直今でもあまりよくわかっていない。調べてもみたが、『時には涙を流すことも必要ですよ』なんていう謎のカウンセリング的な言葉が最後に出てくるばかりで明確な理由はわからず仕舞いだった。ただ、何となく、自分のなかでは「私たちはプロの医療従事者として、感情を露わにしてはいけないんだ」「患者さんやその家族の方には今まで歩いてきたその人たちの人生

配送の仕事が遅くまで続いた日は近所のコンビニで唐揚げ弁当とチューハイを買って胃に流し込んでから寝る。ケイタはずっとそうやって暮らしてきた。今日もそうやってベッドに体を沈めよう、そう思って帰った部屋には万能家事ロボット「キョウコ」がいた。 ※ ※ ※ 「始めましてケイタさん。万能家事AIロボのキョウコです」そう話しかけられてケイタは思い出した。先週スマホのSNSで見かけたロボットのモニターに応募したのだった。広告など普段は見逃すのに、ロボットの薄い緑色の瞳と淡い栗色の髪に惹かれてしまった。そして目の前に少女の姿で現れたそれは生き生きと動いていてとてもロボットとは思えない。 「ケイタさん、お食事は買ってきたんですか?」ロボットに話しかけられて、ケイタは「あ、はい、いつもこれなんです…」と曖昧に返事した。そういえば部屋に帰って誰かと話すなんて慣れてない。いくらロボットとはいえ誰かが見てる前でいつ

きっかけは、偶然だった。 前日に見た、テレビのドキュメンタリー。 (他の人はどんな感想をもったのかな?) なかなかに衝撃的な内容だったので、twitter内で、番組名を検索したのが始まりだった。 ローカルな番組なので、そこまで多くないが、それでも、それなりの数の感想がヒットする。 順番に読んでいくと、どこかで聞いたような感想があらわれた。 そのツイートの内容は、前日、妻が言っていたこととそっくり同じ。 ちょっと特殊な意見だったので、びっくりだった。 その人のツイートを見に行くと、どこか見覚え、聞き覚えのあることばかり。 夫婦で一緒に出かけたところ、妻が友達と行ったと話していたところ、自宅で交わした会話、手作りのお弁当の写真……。 これは、もしかして、妻の裏アカじゃないか? ツイートを見れば見るほど、疑惑は確信へと変わっていく。 アカウントを作ったのは1年以上前のようだ。 私は、ドキドキしな

高校の頃、隣の家の家族のところに女子大生が移り住んできた。正しくは大学院生なんだけど。その夫婦の姪にあたる人で、院生になったのをきっかけに、より学校に近いそこへやってきたとのことだった。当時うちの母とお隣の奥さんは一緒に今でいうホームパーティみたいなものをやるくらいすごく仲がよくて、当然のように俺にも紹介されて挨拶した。高3の春だった。 しばらくして、受験生なのに全く勉強しない俺を不安に思った母親が「塾へ行こう」とパンフレットもって切り出してきた。家では全く勉強しないでゲーム三昧だったけど、学校ではそれなりに真面目に授業を受けていたので成績はまあまあ良くて、だから大学も学力に見合った難しすぎないところに行こうと思っていて、塾なんてまったくやる気がしない。ずっと拒否っていたら、またしばらくして母が隣の家の女子大生を連れてきた。「バイト探してるっていうから、この子に家庭教師してもらうことにした

昨夜は都内とは思えぬほど寒い夜だった。 帰宅して部屋に入ると吐いた息がほのかに白かった。 私の住むアパートは灯油ストーブが使えないのでエアコンに頼るしかないのだが、昨夜の冷え込みには力不足だったようで、私は寝酒をサッとかっ食らってとっとと寝てしまうことにした。 だけど、いつもより一時間も早く布団にくるまったからといってすぐに寝つけるもんでもない。 寝よう寝ようと念じながらとりとめのない思考を巡らせてるうちに、ふと昔のことを思いだした。 長野の実家に住んでいたころのことだ。 言うまでもなく長野は東京よりずっとたくさんの雪が降る。そして寒い。 我が家は造りが古く隙間が多かったので特に寒い家だった。 家族が起きているうちはストーブを炊いているからいいのだけど、火の気がなくなると途端に冷気が忍び込んでくる。 夜も更け家の中がすっかり冷え切ったころ、私の部屋のふすまがガタガタとやかましい音を立てなが

ゴキ腐リ, 朝おん,SCP財団, 転生トラック, ACGN, 真性異言, オメガバース, パウンド・フォー・パウンド, ティキ・タカ, ゴルディロックスゾーン, オク下, ヒロピン, ロンドン酒チャレンジ, CCP, メタル・ウムラウト, BYOB, retcon, 宇宙大将軍, あんたん, arc, 正一教・全真教, ブラウジング(アパレル用語), 時代劇六大スタア, DID, 128話ショック, PUA, バトルファック, BOGOF, ロジカル語法, ストリートシアター / ガスライティング, バルログ, 唐澤貴洋, ラグビーユニオンフットボール, エコーチェンバー現象, ゲーゲンプレッシング, ウルトラマンケン, FKK, ケムトレイル, クリプトムネジア現象, Jワード, 帝国アハト刑, EFIGS, キンブレ, 沈黙の螺旋, 日本十大発明家, GIGO, よっ友, 前方高能,

人肌恋しくて、出会い系の割り切りってのをやってみた。 いわゆる援助交際というか要するに素人のする売春で、条件の合いそうな女の子に声をかけて交渉しセックスまで持ち込むというもの。 これを試してみたが、結論から言って最低の体験だった。 さすがに知人に話せる内容でもないのでここで愚痴らせてほしい。 風俗にはこれまで数回行ったことがある。ただ、このとき俺は普通の風俗ではなく「出会い系の割り切りというのを試してみたい」と思っていた。 単純に刺激に飢えていたし、風俗店に行くのとはまた違った、出会い系の交渉の楽しさのようなもの、漂うアングラ感などに多少のあこがれを覚えていたのだ。 適当にネットで事前情報を調べて登録し、近場ですぐ会えそうな女の子にメールを送る。 その子のプロフィール写真はかわいく、年齢も若かった。他の男からの返信も多く、競争率は高そうだった。 ところがあっさりと返信が来て、トントン拍子に

1年ほど前からブログを書かなくなった。 理由はおもしろくなくなったから。 その代りココに来るようになった。 今のブログってブログとは思えない。 PVや収益の自慢合戦。 そんなもんどうでもいいことじゃないか。 何となく書きたいことやフト思いついたことを好き勝手に書きなぐるのがブログだろう? それが今はどうだい、キーワードやらhタグやら文字数やらを気にして面白くもないゴミ記事ばかりを量産してるじゃないか。 つまんねえ。 PVや金目当てなのが透けて見えるブログなんてブログじゃないんだよ。 ブログってのは表立っては他人に言えないような事柄をコッソリ文字にするもんなのに、どいつもこいつも偉そうなゴタクばかり並べてやがるのが気にくわない。 もはやブログらしいブログは、増田でしか読めないし、書けないのかも知れない。 一体誰だよ、ブログでマネタイズなんて言い出したバカ野郎は。

先日ホッテントリに上がっていた単著持ち増田のエントリを読んで、そういえば自分も増田が原因で本を書いたんだったと思い出した。 数年前、初めて増田に文章を投稿したら2000ブクマ付いた。「文才がある」「物書きとして食っていける」とか言われたので、24万字の文章を書いてKindleで出版した。ぜんぜん売れなかった。人の言うことを安易に信じてはいけないと思った。 そのあとまたホームレスになったので(2年ぶり3回目)しばらく福島で除染作業員として働いた。除染と言うと何か特別なことをしているように聞こえるけど、実はただの土木工事である。肉体労働は久しぶりだったけど、小難しいことを考えず黙々と目の前の作業に打ち込んでいると、頭の中の不純物が取り除かれていく感じがした。 そうだ、僕は物書きになりたいなんて思っていたわけじゃない。そんなものは誰かから押し付けられた「物語」でしかない。いままでも「元ホームレス

1リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く