サーバー統合によるコスト削減のため,VMwareやXenといったサーバー仮想化ソフトウエアを利用し,複数のゲストOSを一つの物理サーバー上で稼働させることが主流になりつつある(図1)。このとき,一つの物理サーバーのハードウエア・リソースを分割して使うことになるため,より有効に利用するには,リソースの配分を適切に行うことがポイントとなる。 例えば,CPU使用率の低いゲストOSには必要以上にCPUリソースを割り当てず,よりCPU使用率の高いゲストOSに余裕を持ってCPUリソースを割り当てることで,トータルでの効率的なリソース利用を図る。 そのためには,的確なリソース情報の把握が不可欠だ。ゲストOSの稼働状態を知るため,CPU使用率やメモリー使用率,ネットワーク使用状況といったリソース情報を取得したい場合,通常の物理サーバーにインストールしたときと同様に,OSが提供するリソース情報取得用のコマン
![[プラットフォーム編]仮想化環境でゲストOSから取得したCPU使用率を信じてはいけない](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2fbed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fxtech.nikkei.com%252Fimages%252Fn%252Fxtech%252F2020%252Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%253F20220512&f=jpg&w=240)
従来の企業ITシステムでは、エンドユーザーごとにクライアントPCを1台ずつ配備するのが一般的だった。しかし最近は、コスト面などでその意義が問われている。例えば、OSやアプリケーションをクライアントPCに展開するのに多大な手間がかかる。また運用開始後も、パッチ適用やソフトウェアの更新といった運用管理に人件費をはじめとするコストが必要だ。そのほか、迅速な展開が難しいことも欠点に挙げられる。 こうした課題に対して、古くからさまざまな解決策が提案されてきた。その中でも近年、Virtual Desktop Infrastructure(VDI)が多くの企業から注目を集めている。デスクトップ環境を仮想化してサーバに移すというVDIの特長は、前述のような従来のクライアントPCによるコンピューティングの問題点を解決できる可能性がある。 となれば、実際にVDIを試して評価したいところだ。幸いなことにWind

マイクロソフトは次期クライアントOS「Windows 7」と次期サーバーOS「Windows Server 2008 R2」との組み合わせにより、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)を強化する考えを示している。実際、米国で開催されたTech・Ed 2009では、VDIに関連したセッションをいくつか行っている。 今回は、サーバー仮想化技術を利用したVDIにフォーカスしてみる。 ■VDIってなに? VDIは、クライアントPCそのものを仮想化し、データセンター側で動かしてしまおうというものだ。データセンター側で動作しているデスクトップ環境には、クライアントPCからアクセスできるほか、シンクライアントを利用してアクセスすることもできる。 VDIは、技術的にはリモートデスクトップやターミナルサービスなどと同じ仕組みを利用している。RDP(Remote Desktop
「Windows Server 2008の概要 第14回Windows OSに標準搭載された仮想化機能『Hyper-V』」では、Windows Server 2008の新しい仮想化技術であるHyper-Vのアーキテクチャと簡単な構築手順について解説した。Hyper-Vの登場により、仮想化環境を容易に導入できるようになってきたが、思いつきや勢いに任せてサーバの仮想化を進めていくと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがある。そこで本連載では、仮想化環境を導入する際の注意点やノウハウ、そして構築後の管理・運用方法について述べていきたいと思う。仮想化ソフトウェアとしてはHyper-Vを対象に解説をしているが、一般な仮想化ソフトウェア全般に適用できる内容も含んでいるので、仮想化環境を導入するうえでの一助になれば幸いである。 ■仮想化に適さない環境 仮想化環境の導入作業を進める前に、初めに仮想化の対
米IDCが実施した2008年第2四半期の世界仮想化市場に関する調査結果によると,サーバー仮想化ソフトのベンダーでは,米VMwareが依然として優勢だが,米Microsoftもx86サーバー分野で健闘しているという。 サーバー仮想化ソフト全体では,VMwareは売上高ベースの市場シェア78%を占め,首位の座を維持した。特にx86サーバー分野の新規ライセンスについてみた場合,「VMware ESX」と「VMware Server」の合計シェアは44%と強い。ただし,Microsoftは第1四半期に一般向けリリースした「Hyper-V」が好調で,「Virtual Server 2005」と合わせてシェア23%を獲得している。 2008年第2四半期のサーバー仮想化ソフトの世界出荷数(ライセンス・ベース)は前年同期と比べ53%増加した。しかし成長率は前期の72%から大きく減速し,4四半期連続で成長率

LonghornのHypervisorはWindowsドライバがそのまま使えるMicrosoftの開発担当マネージャが語るLonghornの仮想化技術 米MicrosoftでWindows Kernel PlatformのGroup Program ManagerであるMark Kieffer氏(写真)が,ITproの単独インタビューに応じた。Kieffer氏は,Windows Virtualizationグループで,製品仕様を設計および決定するマネージャである。次期サーバーOSのWindows Server Longhorn(開発コード名)に実装予定の仮想化技術などについて聞いた(聞き手は山口 哲弘=ITpro)。Windows Server Longhornにはどのような仮想化技術が実装されるのか。 Kieffer氏:Windows Server Longhornには,「Windo

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