編集作業をしていて意外に面倒なのが、読点の処理です。わたしたちは何気なく読点を打ちますが、なかには過剰に読点を打つ人がいます。そういうときは、どれを削除してよいのかじっくり読まなければならず、それが大量にあると結構な手間になります。 読点過剰症候群の例として、原誠(2006)では英語学の大家である安井稔の文章には著しく読点が多いと指摘し、次の文章を取り上げています。以下に引用します。[読点は「,」ではなく「、」に修正] 安井稔(2004)にはその p.179 に次のような文章がある。 では、パラダイムによらない場合は、どうするか。この場合、自前で設定した目標を、自力で追求してゆくことになるが、その際、くれぐれも留意すべきは、独りよがりに陥らないということであろう。そのためには、様々なパラダイムの中で、達成されている知見に心を配り、目を見開いている必要がある。実際、そのような心構えが欠けてい

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すごい本に出会ってしまいました。 『誰も教えてくれない人を動かす文章術』です。 この本、全ブロガー必読です。 ブログを書いていなくても、 「視点が鋭いね!」、「目のつけどころがいいね!」と言われたい人「なるほど!」「わかった!」と思ってもらいたい講師や接客業の人お客さんにメールや広告を出す営業マン企画やアイデアなど、独自のものをたくさん出したい人などにも激しくオススメです。 ここでは本書から、「目のつけどころが良い!」と言われる文章を書くための6つの方法をまとめたので紹介します。 1. 凡庸さは恥と心得る まず大前提として必要なことはこれ。 ありがちな内容、誰でも思いつく内容ではつまらないということです。 文章においては、凡庸さは恥です。結果としての凡庸さはある程度しかたがないとしても、せめて「凡庸さは恥」だということをキモに銘じておきたい。
2010年08月31日09:30 カテゴリ書評/画評/品評Art 三行で過不足伝わるこのすごさ -書評 -仕事の文章は3行でまとめなさい 著者より献本御礼。の仕事の文章は3行でまとめなさい 臼井由妃 これぞ、キラー文章術。 「日本語作文術」も「非論理的な人のための論理的文章の書き方入門」も書き落としていた具体策が、ここにある。 三行にまとめよ。報告書も懸想文も。離縁状も半行縮めて(笑)。本書「仕事の文章は3行でまとめなさい」は、私が今まで読んだ文章術の中で、最も使える一冊。 まずなんといっても術が具体的。 「8割捨てたら仕事は9割うまくいく」をはじめ、「術本」には数字がよく書名に入っているが、よく見ると「〜割」とか「〜倍」となっており、実は目分量に過ぎない。 これに対して「三行」というのは量ではなく数であり、一行でも二行でも四行でもなく三行。これなら九九をまだ覚えていない小学生でも

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今回は、助詞「の」の使い方について、学習しましょう。まずは、次の文章を読んでみてください。 どこが問題? ここが問題! 一文に「の」が連続して3回以上使われている 同じ文章の中に「~の~の~の」と「の」が連続して3回以上続くと、文が間延びした感じになり、稚拙な印象を与えてしまいます。これは口語的な表現に近いためだと考えられます。 これで解決! 他の言葉に置き換える、または「の」を省略する 「の」の連続使用は2回までとし、3回以上連続させないためには、以下のように、他の言葉で置き換える、または省略する方法があります。 ・場所に関すること:「~の」を「~にある」「~にいる」に置き換える。 例:「会議室の机の上の…」→「会議室にある机の上の…」 ・時に関すること:「~の」を「~における」に置き換える。 例:「入社時の注意点の話の内容…」→「入社時における注意点の内容…」 ・対象に関すること:「~

誰が読むのか。 読み手にどんな感想を持ってもらいたいか。 読み手はどれくらいの予備知識を持っているか。 読み手はどんな目的で、何を期待して読むのか。 読み手が真っ先に知りたいことは何か。 レポート・論文とは何か 問いが与えられ、または自分が問いを提起し、 その問題に対して明確な答えを与え、 その主張を論理的に裏付けるための事実・理論的な根拠を提示して、主張を論証する。 標準的な構成要素とは何か レポート・論文の構成は、 概要 序論本論 論議 という要素が標準的である。次にそれぞれの要素について簡単に見てみる。 概要 論文全体を結論も含めて、すべて要約する。 序論本論で取り上げる内容は何か。 その問題をどんな動機で取り上げたのか。 その問題の背景は何か。 その問題についてどんなアプローチを取ったのか。本論 調査・研究の方法・結論 論議 自己の議論・結論を客観的・第三者的に評価する。 そ
ブログやメールなどで文章を書く機会が増えている昨今、「もっと上手な文章を書きたい!」と願う人が多くいるようです。そこで、はてなブックマークで話題になった文章術に関する記事を「執筆」「推敲」「校正」に分けてご紹介します。 1.執筆 How to writeJapanese precisely この記事では、「伝えたいこと」があることを「文章を書くための最低条件」とし、文章にとって最も大切なことは「正確さ」であると書かれています。そして、「1.伝えたいこと/あふれる思い」「2.正確さ/曖昧さの排除」「3.豊かさ/軽やかさ」「4.バランス感覚/素直さ」「5.内容の構成」「6.思いきり/吟味する」が順に解説されます。技術者の方によって書かれているためか、非常に論理的に解説されていて、分かりやすくまとまっています。 2.推敲 あなたの文章を(ほんの少し)綺麗に見せる九つのテクニック。 - Some

第3回目の特集は、記事の内容を少しだけレベルアップさせるテクニックです。 今回のトレーニングを全て終えた時、あなたのブログは少しだけレベルアップするかもしれないです。 あまりギスギスせずに記事を書きたいんだという方はそれでも良いと思います。 難しい事を要求するわけでもありません。特に、社長ブログや、社員ブログなどの、ぞくにいう『ブログ初心者』の方々を相手に考えた方法です。次の3つのステップにチャレンジしてみると、いつの間にか身についてしまうと思います。 興味のある方は是非やってみてください。やってダメだったら自分流を模索してみるのも悪くありませんので! 要点分解トレーニング さて、記事を書く前に、必ず記事にしようと思うネタがあるはずです。 ネタがないのに書こうと思ってかける人なら素晴らしいですが、大体事前にネタがあるはずです。 そのネタを、まず分解する事。 これがこのトレーニングの肝です。

12 and ½ Writing Rules | Pick the Brain な、長かったです…。こんなに苦労をしたのは博士論文を書いた時以来かもしれません。何かというと、夏あたりからずっと続けてきた一つのプロジェクトに、今日やっと一区切りを打つことができたことです。 最近ブログを書くペースが落ちていた理由は、このプロジェクトの最後の調整にかかりきりで、なかなか時間がとれなかったからだったのですが、それだけの犠牲を払ったこともあって、満足のゆくものができあがりました。 まだ詳細は書けませんが、「原稿用紙200枚くらい」といえば、なんとなくその作業量に納得していただけるのではないでしょうか。 文章を書くことはとても楽しいのですが、「楽しい」と思える部分は最後にやってくるというのが辛いところです。その途中は、「ああしよう、こうしよう」と何度も何度も書き直しをする連続です。 「もっと上手に文章

面白いとは何だろう?「知識」のプライオリティは下がっている町山智浩さんのブログを読んでいたら、興味深い一節に突き当たった。 オイラはものをあまりよく知らない。昔はそれを恥ずかしく思っていたし、よくバカにされてきた。でも、今はなんとも思わない。なぜなら、ネットの時代、知識は誰でも簡単に拾えるようになったので、知識そのものに価値がなくなったからだ。いや、それは言い方が違うな。本当に物知りなのか、ネットで拾っただけの知識なのか見分けることが困難になったからだ。ちょこちょこっと検索して、それを散りばめれば物知りに見える文章は作れる。「鎮」という漢字が読めない知ったかぶり「雑学王」 - ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記 なるほどこれは確かにそうかも知れない。インターネットやIT機器の発達で、情報というものはこれまでと比べて格段と調べやすく、また引き出しやすい環境になった。だから、以前のようにそれを
5分で送信! ビジネスメール速書き文例集 【本の概要】◆今日ご紹介するのは、自分にとってはとってもお役立ちだった1冊。 何せワタクシ、毎日2時間超ブログに費やしているというのに、それとは別に、仕事以外のメール書きでさらに1〜2時間かかってしまっているという有り様(汗)。 「『仕事術』以前に『メール術』でしょう!」 ・・・ごもっともです(汗)。 ◆アマゾンの内容紹介から。毎日のメール処理が、一気にスピードアップするビジネスメールの文例集。「基本構成」「適切な表現」「書き換え例」が一目で分かり、さらにそのまま使える使用頻度の高い文例を厳選しています。 お詫びやお断りといった深刻なものから、あらたまったお礼やお祝い、日常業務の頻繁なやりとりまで、ビジネスの常識を踏まえた感じのいいメールが、あっという間に完成。もう、メールに時間をとられない! 達人並みにメールを書くのが速い方からみたら、常識なこと

ブクマコメントの NOV1975氏「あれ、馬鹿だから以外の理由があるよねって記事じゃないの?」frog78氏「まったく正論 >良いタイトルでアクセスが増えるのは、ユーザーが愚かだからではなく、ネットではユーザーが「クリックするコスト」が極端に低いから」life_game氏「お、刺激的なタイトル。はいはい釣られますよっと -> クリック -> お、思ったよりいいこと言ってる -> ブクマ、って流れが理想だと思う」あたりのコメントが、タイトルだけでなく本文の意図まで汲んでいただけているので、ありがたいです。 「なんだよこのタイトル、ムカー」と思った方、いつものWeb担の記事ほど長くないので後のほうまで読んでみてくださいませ。IT系の出版社の編集者があつまる飲み会というものがあり、ネット系のメディアが中心になってからもたまに参加している。だいぶ前になるが、その集まりで、こんな発言があった。 ネ
伝えたい内容、キーワードがちゃんと盛り込まれていても、出来のいいパンフレットと出来の悪いパンフレットというのがあります。そこにある違いはいったい何でしょうか? 出来のいいパンフレットは作るときに、必ず以下のような問いに答えを出しているはずです。 【スタート】 ・このパンフレットを見る人は誰ですか? ・その人はどんな課題を抱えていますか?(どんな希望を持っていますか?) ・どんな状態にいる人ですか? ・どんなシチュエーションでこれを手に取りますか? ・誰かが説明しますか?説明なしで読まれるものですか? 【ゴール】 ・このパンフレットを一読した後に、その人をどこまで連れて行きますか? (どういう認識、理解の状態に変化させるのか?) ・その人が次にどんなアクションをとることを期待していますか? 【ストーリー】 ・スタートからゴールへ導くために、どの情報をどういう順番で見せますか? ・情報の順番を

前回は説得力のある読みやすい文書添削に必要なノウハウとして,“5つのテクニック”とその他の考慮点を説明し,チェックポイント表に整理したものをご紹介しました。 (1)構造化(ストラクチャー) 同じテーマの話をグループにして,適切に項番を振ってタイトリングしているか。⇒(EX:(1)先方の要望,(2)先方の意見,(3)当方の所感(読み),(4)今後の予定など) 適切にレイヤ(階層)をもっているか。⇒(EX: (1)概要⇒(2)詳細,(1)大項目⇒中項目⇒小項目 など) (2)事実と意見の分離 事実と意見が正しく分離されているか。 事実は客観的で反論の余地がないか。 (3)主張のルール 主張が明確か。分かりやすいか。 主張には根拠があるか。 根拠が明確か (4)主語(主体)の明確さ 主語(主体)が明確か。 (5)省略の正確さ 省略されすぎて,わかりにくくないか。⇒(文書を書くことになった事項の主

加藤さんのきょこコーリングのエントリー「アメリカ人に通じるプレゼンを作るために」で書かれていた 「アメリカにいる上司を説得しなければならないときに、「英語力を上げよう」として英会話に通ったり、ビジネス英文の書き方の本を読むのではなく、MBA関連の本を読むとのこと。」 という箇所を読み、非常に納得できましたので、ちょっと考えてみました。 日本人が作るプレゼン資料が、なかなか海外の人に伝わらないということは、海外とコミュニケーションをなさっている方であれば、経験なさっていることと思います。 欧米社会だけでなく、アジア社会でも結構起こっているように思います。 欧米型のプレゼン資料(又は製品資料やお客様事例等)というと、こんな感じではないでしょうか? 文章をズラズラ書く。絵はない 我々からすると、当たり障りのない文章。当たり前の結論 でも、何故かこれでちゃんと意思が伝わるし、相手も動く 一方で、日

『欧米人は、会議の「沈黙の瞬間」をとても嫌う』 現在、受けているグローバル・コミュニケーション研修で、講師である米国人の方がおっしゃっていた、興味深い事実です。 確かに欧米人が過半数の会議では、常に話が継続し、沈黙の時間というものはありません。 一方、日本人の会議では、「間」という沈黙の時間が結構あるように思います。 日本人と欧米人が同席する会議では、この日本人の「間」が、とても欧米人に嫌われるようです。 日本人の会議の「沈黙の時間」は、何が起こっているのでしょうか? 田坂広志さんが著書「なぜマネジメントが壁に突き当たるのか―成長するマネジャー12の心得」でこのことを書かれています。 --(以下、引用)----- 昔から、「沈黙は金」という言葉があります。 皆さんは、会議などにおいて、この「沈黙は金」とも呼ぶべき瞬間を経験したことはないでしょうか? 例えば、こういう瞬間です。 会議において

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